ゆうがたヒーロー

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感想『映画刀剣乱舞』

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2019年1月公開の『映画刀剣乱舞』を観てみた!

 

刀剣乱舞、いわゆる「とうらぶ」はその名前や「刀が擬人化している」といった超基本的な情報しか知らないで観てきた。もともとゲームで、アニメや舞台に展開されていて待望(?)の実写化だったとのこと。

 

あまり刀剣乱舞の情報を熱心に仕入れていなかった僕はひょんなことから実写化を”ほぼ”リアルタイムで知った。

ある日の夕方、Twitterのトレンドが大荒れだったことが発端だ。

仮面ライダー電王」「仮面ライダーOOO」「仮面ライダーアマゾンズ」といった特撮ワードがトレンド入りしている。

なんだなんだ、なんの祭りだこれは。そして調べてみると

刀剣乱舞の実写化の脚本家が小林靖子さんであること」

小林靖子ファンの特撮好きが、刀剣乱舞ファンに小林作品を布教」

こうして刀剣乱舞の実写化の発表によって特撮界隈が盛り上がるといった不思議な現象が起きたのであった。

・・・風吹けば桶屋が儲かるっていう諺はこういうときに使うんだろうなぁ

 

ちなみに特撮界隈はほぼ一貫して刀剣乱舞ファンに対して

「絶対にクソな映画にはならない」

「ただし、推しの刀が折られない保証は全くない」

「むしろ折られたほうがマシな展開すら覚悟が必要」

といった旨のアドバイスをしているのがすごくおもしろかった笑

逆に言えばそれくらい評価・スタンスが安定しているということにつながると、しみじみと。

 

と、いうことで刀剣乱舞を全然知らない僕も、あの小林靖子さんが脚本をなされるということで俄然興味が湧いてきたってもんだ。

さらに超ざっくりと「刀剣乱舞」の世界観について学んでみる。

 

どうやら歴史修正主義者から歴史を守るものが刀剣男子刀剣男士らしい。

 

 

 

 

 

歴史系の時代改変SFとか靖子様の大好物なのではないでしょうか・・・・・!!!???

 

 

 

そりゃあ、つまらないわけないじゃないですか。

絶対に「そうきたか!」って展開になるに決まってる。

 

結局、それくらいの事前情報で劇場へ足を運んだ。

そしてその感想は「ほぼ特撮ヒーローものといっても過言じゃないな」です。

 

名前もない多数の雑兵を刀剣男士たちがバッサバッサと切り捨てるシーンは非常に美しい。演出というか魅せ方に気合が入ってる。そして、そういうシーンが戦隊モノっぽく感じて胸が熱くなった笑

隊列?編成?が6人だったためこれまた戦隊モノっぽい。ゲームでのパーティの編成とかそんなんのイメージなのかな。人物数をそれくらいに絞ったからすごくスッキリした話だったと思う。

 

歴史改変モノではあるけれど、複雑なタイムパラドクスが用意されているわけでもなく、スッと落ちるようなストーリー構成だ。

ちょうど仮面ライダージオウも時間や歴史改変がテーマだが、ジオウのほうが断然ストーリー把握が難しい。

 

ストーリーがシンプルな分、セリフや掛け合いが大事にある。

信長と三日月の会話で「誰にとっての”正しい”歴史なのか」「歴史とは人だ。だから守る」というセリフが印象的。

 

世間で広く知られている歴史は常に勝者の視点から描かれている。

勝者が都合よく自らをヒーローとして祭り上げるのだ。信長の死、それ自体は揺るぎない真実である。その”死”を誰がどのように伝え、歴史に残すのかということが重要なのだ。

また、「歴史とは人」っていう考えも靖子さんっぽい解釈だなとニヤニヤしてしまった。

仮面ライダー電王では「時間は記憶の積み重なりで集合体」とし、

時間についてそんなひとつの独自解釈なようなものが見て取れた。

これについてもしっかり噛み砕いておく考え方なのかもしれない。

小林さんについて、 いつかちゃんとした考察書きたいなぁ・・・

 

そして、日本号は完全にOOOの伊達さんだった。

キャラがぴったりすぎた。各場面のムードメーカーでありながらある程度察しがいい、理想の兄貴。半分は靖子さん、もう半分は伊達さんのために見に行ったけど、キャラが被りすぎてダメだった笑

とにかくすばらしいコンビだなぁと安定感がすごかった笑

 

  

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個人的に作中で残念だったのは、靖子さんお得意の「もうひとりの自分系」と、「死んだほうがマシなくらいのメンタルフルボッコ」がなかったことだ。

尺的に時間がなかったのかもしれないが、主人公の三日月は常に飄々としており、自分の使命をまっとうする素晴らしい役回り。個人的にもっと信念を貫いている信念を折りたくなるような現実に直面してほしかったなってとこはある

 

 

たしかに、自分だけで背負っている過去というのは重いんだけど、もっと精神的に追い詰めてほしいという、どSな一視聴者でした笑

 

 

 

 

美しく儚い、刀剣男士たちの物語り、とくとご覧あれ。

 

 

映画刀剣乱舞公式フォトブック

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