『騎士竜戦隊リュウソウジャー 特別編 メモリーオブソウルメイツ』
久しぶりにケボーンな気持ちを取り戻した。短編なんだけど、リュウソウジャーを凝縮してて、まるで学生時代のお気に入りの定食の味を思い出すかのような安定感。
リュウソウジャーを凝縮しすぎて「あれ、リュウソウジャーってこんなにおもしろかったっけ?」なるくらいに良かった。
物語におけるカナロがあまりにも便利すぎる。もうカナロだけで笑える。やっぱカナロ好きだわ。こんなにもお約束が求められる人物ってのも羨ましい。
ワイズルー&クレオンも相変わらずで。クレオンの弱者に強いクズっぷり。
ナダの立ち位置に悩むメルト。悩むポイントがちょっと抜けてるけどくすっとしたよ。
尺も短いし、これはさっそくネタバレ感想ありで、この気持ちを共有したい。
『スーパー戦隊MOVIEレンジャー2021』リュウソウジャー単独予告
短い時間ながらほんとよく詰め込んだと思う。ナダが仲間になった直後だよってわかりやすく回想して、卓球チケットをオチにつけて本編へ橋渡しする。エンディングで本編全体の印象的な場面をまとめ上げてリュウソウジャーそのものを追想させる。これだけナダ編を見返したくなるだけでなく、リュウソウ全体をもっかい見たくなる。
尺の都合だとおもうけど、今回ほぼほぼ変身しません。「変身できない」能力の人型マイナソーが敵です。
宝箱とか実態のないガス状の変な姿のマイナソーとかがいっぱいいたから人型がいても設定上の違和感はない。本編もいたんだっけ?とりあえずこの短編のための怪人はつくれないんだな、って感じだった。でも短い時間で「いつもの戦隊」をしてなかったのは逆に人間ドラマに時間を使えるメリットが大きい。リュウソウチェンジできない分、やたらと生身のアクションやるなーなんて思ってた。そうか、なるほど坂本監督だったのか。そう思えば人型マイナソーもやたらと腹チラするキレキレの女性だったな。
坂本監督だけあってアクションの見どころが大きい。変身してなくてもガッツリヒーローやってるように見える。
しかしだな。リュウソウ族は人間と文化が違う蛮族だ。「人間相手じゃ戦えない」とならずに、「殺さないように倒せばいいんでしょ」で解決できちゃうあたり頭ケボーンだと思ったよ。発想が初期のちょっと尖ってる頃のトワっぽかった。コウのアクションもよかったし、蛮族の戦いは見ごたえがある。
最後変身したときの久々にリュウソウの名乗りバンク見たけど、やっぱり映像がめちゃくちゃかっこいい。夏映画のときも感じたけど、劇場映えするんだよね。これは劇場で見るに限る。鬼気迫る迫力はキラメイのバンクにはない魅力があって「おぉ!」って興奮した。リュウソウレッドしか見れなかったのが残念だ。仕方ないけども。
今回はナダに着目したエピソードだ。結局、それまで強敵として立ちはだかっていたナダが仲間になった直後に敗北したことに関する補強ってことでいいのかな。憎しみのエネルギーが開放されてしまったから、ガイソーグにはもう大した力がありませんよーって。律儀だな。笑
視聴者かどこかからツッコミがあったのだろうか。でも敵が味方になると弱体化するのはもはや常識だし、ツッコむだけ野暮な気もしないでもない。まぁ、敵組織が巨大獣を一気に投入しない理由とか、変身モーション中と名乗り中の攻撃を控えるとか、そういったお約束へのツッコミが厳しくなっているのはあるんだろうな。だから作中で「エネルギーがめちゃくちゃいる」とか「名乗り中の攻撃は卑怯だぞ」的な理由を差し込んだりしているのも増えた。何事も整合性・合理性が重視されたキッチリしたものを作るのが時代の流れなんだろう。
本編で謎に卓球大会してたのもきちんと理由をつけてたし、いや真面目か!笑
いや、作中の理由はともかく実際なんで卓球だったんだろ・・・。
本当はキラメイとVS枠になるはずだったんだよな。リュウソウ単体っていえば喜ばしいけど、キラメイとの絡みも見てみたかったのも本音。どうせカナロが小夜をナンパするんだろ。メルトと為朝が作戦を考えるし、バンバと時雨がいい感じにギャグをしつつイイ仕事をする(なんだイイ仕事って)。戦闘ではトワと瀬奈がスピードで敵を圧倒する。アスナ・・宝路とうまくやれそう(?)
限界に関する論争を巻き起こしてもいいし、リュウソウ族のキラメンタルにインスピレーションもらってもいいし、この2戦隊ってだいぶ合わせやすいんじゃないかな。
というか、キラメイ組が有能すぎてどの戦隊とも大人の対応ができるのか笑
やっぱりVSが見れなかったのは本当に残念でしかない。
最後にウイ役の金城茉奈さんのご冥福をお祈りします。