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感想『きみと、波にのれたら』わさび君がかわいい!伊藤健太郎の声、けっこうイケるんじゃないか

きみと、波にのれたら DVD通常版

 

なかなかの秀作。恋愛映画なのに、嫌な奴が出てこない。男二人出てくるのに、王子様&王子様ってのが珍しい。片方(主人公)は嫌な俺様系なのがありがちなパターンなのにね。なんでもできるイケメン努力家港くんがメインだけども、ゆるふわ系の川村山葵(わさび)くんがひたすらにかわいい。ファッションとか雰囲気とか全体的にかわいい。いつもワサビ色がメインカラーなのも芸が細かい。

 

構成は90分の尺のうち出会いラブラブパートと喪失再会パートと再出発の3パートで大別できる。完全なファンタジーを謳っているから多少の無茶な展開も許される。全体的にテンポもいいしギスギスするすれ違いもないからストレスなく見ることができる。

港が爽やか好青年すぎる。あんなイケメン努力家消防士で彼女思いのロマンチスト彼氏、世の女性の理想すぎる。意地悪するような場面すらないのは画期的じゃないすか。

 

港との出会いからトントン拍子での交際していくうえにラブラブパートも濃厚だから、事故までのショックの大きさもわかる。直後からひなこにだけ見える水みなととのイチャラブは周りから見たら相当やばい精神状態にしか映らないのがまたいい。ここで心配してつけちゃうわさび君かわいい。

 

後半にはそれぞれ自分の進みたい道をみつけ前を向いて歩いていく。

ここでのわさび君は黒タンクトップの肩出しのオーバーサイズのトップスファッションがかわいい。こんなかわいいのに告白して撃沈しちゃうのもこの服だ。

ひなこはライフセイバーの道を見つけ、わさびも消防士としてがんばっていく。港の妹のようこもカフェをつくる夢を目指す。みんなが目標に向かっていくのは前向きになれていい。

最後はどんな展開で締めるのかと思ったら序盤の花火事件の再来ときた。無駄のない展開かつラストにふさわしい派手な展開だ。これで水みなとはきれいに成仏していく。

これでたったの90分、なかなか濃いしおもしろい。

コーヒーや花火、クリスマス。これらの要素を効果的に配置して90分でリフレインさせながら進むから唐突さがない。脚本展開が素晴らしい。

 

 

波乗りや消防士という水がテーマの映画。

水は死の世界とむすびつけるという話もある。消防士からすれば水は人の命をまもる大切な生命線だ。掴みどころのない、実態を持たないような演出ができる。どんなに抱きしめたくても触れることさえできない二人。たぶんここで触れることができるようになるのがバッドエンドへのキーだ。あくまでも水の中の存在として認めていたから水みなとと長く過ごすことができた。触れたいと強く願ったらきっと水中で同化できるようにどこかのタイミングであの世に連れて行かれたかもしれない。完全な憶測ですけど。

もしかしたら、制作はそれなりに深い考えがあるのかもしれないけども、そんな考察を抜きにして普通にエンタメとしておもしろい。いい映画だった。

よかったからここはひとつわさび君メインでスピンオフなんてどうでしょう 笑

 

 

きみと、波にのれたら

きみと、波にのれたら

  • 発売日: 2019/12/04
  • メディア: Prime Video