ゆうがたヒーロー

日曜の朝でなくても誰だってヒーローに憧れてる

『機界戦隊ゼンカイジャー』入れ替わり回。ステイシー・世古口凌くんをひたすらに褒める記事

スーパー戦隊シリーズ 機界戦隊ゼンカイジャー VOL.4 [DVD]

 

戦隊恒例(?)入れ替わり回。

大体の悪の組織にも入れ替え能力の怪人が所属しているという点で、どこの組織も求める必須スキルなのだろう。サカサマが入れ替わるのはやや強引な気もしないでもないが、細かいことを気にしていたらゼンカイジャーなんて視聴できなくなってしまうので、頭をゼンカイにして楽しもう!

 

ステイシー・世古口くんの演技力が際立つ回

今日の主役は実質ステイシーだ。

それはステイシーの肉体が大暴れをしていたということに由来するのではない。

介人がステイシーに入れ替わることにより、ステイシーという存在や立場について知り、同じくステイシーも介人の人となりを知る、ある種の分岐点になるエピソードだ。

ただ「入れ替わりが楽しい」だけの回ではなく、自然な形で身を持って互いへの理解を深める粋な構成だった。

 

介人の身体になったステイシーは彼の周りの人間の温かさに触れる。同時に介人はステイシーが偉くないことを知る。ステイシー(の身体の介人)が邪険に扱われることで、ステイシーがいつも周囲の冷たい環境に居たことが端的に強調される。

ステイシーが「サカサマワルドがゼンカイジャーに勝つ」ことを願うが、その理由のひとつとして「このまま介人として周囲の温かさに触れていたい」と考えていたはずだ。だが、怪人は最終的に倒される。入れ替わり回は入れ替わり回でしかない。ステイシーの希望も虚しく、ステイシー自身も応戦する形でサカサマワルドを撃破。もとの身体に戻る。

ラストにスクラップの上でひとり立ち尽くすカットが最高だと思った。

介人はステイシーには無いものを持っているという妬みや羨望に自らの絶望や孤独、あらゆるマイナス感情が大変に美しく表現されていたと思う。

 

これは演出や脚本もさることながら、世古口くんの驚異的な演技力の賜物である。

驚いたのが、介人が入ったステイシーが完全に介人であったことだ。

動きや行動ではなく、表情が介人なのだ。

 

五色田介人という人間はいつも楽しくコロコロと表情を変える。単に喜怒哀楽が激しいというわけではない。やりすぎなくらいに全力の顔芸をここまで半年間やり続けてきた。何気ない日常会話からメチャクチャな世界観に適合する時まで、常に完璧な表情管理をしている。あの全力具合はなかなか真似できるものではないと思う。

世古口くんはそんな表情管理術を完全にトレースしていたのだ。細かい仕草も笑い方もなにもかも、これまで駒木根くんが積み上げてきた介人そのものだった。

クオリティの高さに正直驚いた。

 

石と入れ替わったり、ギャングラーと入れ替わったりする、「入れ替わり元の表情が分からない」回と求められるレベルがこんなにも違うのかと思った。表情の作り方は良太郎・佐藤健やウォズ・渡邊圭祐と並ぶんじゃないんかな・・・。褒めすぎ?

 

いやほんと、ただただ素晴らしい回であった。

 

 

フリント役森日奈美さん念願の初変身とか、フリントになった増子くん楽しそうとか、リッキー&カッタナーの入れ替わりは大差ない(笑)とか、相変わらずゲゲが不穏だとか、今日もCG巨大線だとか、デカ&パトに脱獄を手助けさせる介人だとか、細かいツッコミどころはいっぱいあるけど、全部吹っ飛ぶわ!

 

ugatak514.hateblo.jp