『機界戦隊ゼンカイジャー』33話学園青春メガレン回。戦隊における学校エピソード考察
オープニング前2分で舞台設定と説明を完璧にこなす段取り力。
さてはゼンカイジャーの制作陣、完全に作り方を理解ってきたな。
フォーマットというかテンプレというか、、いやすげぇわ。
異世界混入の自由度と難しさ
実は僕らは元々ゼンカイジャー世界というものを知らない。1話冒頭でキカイノイド達の世界と融合して以来、毎話どこかの世界のエッセンスを加えられ続けている。
つまりはゼンカイジャーには決まった世界観が存在していないのだ。
となると通常、世界が変わればその世界のルールを都度説明しなければならない。
世界改変からルール説明、世界解放これを毎話やるってそうとうハードじゃないですか?
同じ白倉氏の手掛けた「仮面ライダーディケイド」はディケイド御一行が世界を旅するフォーマットであった。いろいろな世界を説明する必要があったり、エピソードごとの課題を解決する必要があったりと、これまた同様の制約があった。しかし、ディケイドは1世界2話で構成されているため比較的ドラマを描きやすい。ゼンカイジャーはギャグゴリ押しで1話で収めている感がある。
無茶苦茶な設定であろうが、描写すべきノルマが多かろうが完璧にこなせるくらいに型が出来上がったゼンカイジャー。こうした無茶が後の作品の糧になっていくのかもしれない。。。
学園青春回・・・?
入れ替わりに続きまして学園回。学園絡みのエピソードも戦隊では定番だ。
パターンとしては特定の学校やその生徒が不穏な動きをしているため、調査に出向くことが多いだろうか。シンケンジャーやキョウリュウジャー、ニンニンジャーらみたいにメンバーに学生がいれば自然な形で学園回のメインを決定できるのも強い。ボウケンやシンケンのように教育実習生として潜入もよく見る。
学園回といえば恋や友情をメインテーマとして描くことが多い。ゴーカイジャーのメガレン回でも欠かせないエッセンスのように恋模様が描写されていた。(メガレンオマージュだということは重々承知している)
学園を舞台に生徒を操って悪巧みを考える、学園回はそんなイメージだ。
洗脳教育する、というと語弊があるのだが、立派な敵怪人として育成するパターンはキュウレンジャーのOVAのイメージが強い。カメレオングリーン・ハミィだけが洗脳チャイムを聞いていなかったから無事に攻略できたが、敵のルールが重視される世界観では苦戦を強いられることが多い。トジテンドも優秀なクダックを育成するという目的がある世界なので、トジテンドに都合がいいルールに苦戦した。
ところで東映による学校のイメージは、理不尽とルールの遵守なのだろうか。リュウソウジャーでも学校を舞台にルールを守らせるマイナソーが猛威を奮った。支配された学校や悪の教育機関は異常なまでにルールを徹底し、敵怪人がそれを取り仕切る。そして大抵の場合、反抗反論は認めずに理不尽を押し付けている。そういう部分はやっぱり悪として強調して描きやすいのかなぁ・・・。
同じく、悪に落ちた学校で児童生徒らが不良になるというパターンもある。心優しかったあいつがなぜ・・悪の組織ぜってぇ許せねぇというフォーマットですね。
ゼンカイジャーさんたちよ。自ら進んで(ツッパリ時代の)ヤンキーになる戦隊は君らくらいじゃないの??それ、敵の洗脳攻撃で暴走した状態だよ?なんで洗脳されてないのにそうなっちゃうの??
ガクエンワルド校長、めっちゃいいこと言うじゃん。なのにネクタイ奪っちゃって不良の鏡かよ。
ロクに説明なくステイシーも先生馴染んでるし、最近はなんか吹っ切れた?
答えさせる気のないクイズもツッコミどころしかないし、ゼンカイジャーは本当にやりたいことやったもん勝ちってくらいに好き勝手やってるよ。
今週も頭ゼンカイでしたね・・・・。