ゆうがたヒーロー

日曜の朝でなくても誰だってヒーローに憧れてる

『機界戦隊ゼンカイジャー』36話 ゾックスとステイシーのキャラクオリティーにビックリ回

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ユーカイ回。それだけ聞くと割と普通に見えてくる不思議。ただし誘拐するのはツーカイザーで、誘拐されるのはワルドだがな!さすが海賊(界賊)やることが汚い!

というのも最近は随分と丸くなってきたツーカイザー、たまにはアウトローな部分を押し出していくのも良いだろう。先輩海賊だって丸くなりつつも海賊の矜持は忘れずアウトローなヒーローとして走りきった。ツーカイザーも誘拐という強引な手段をやってのけるのは久しぶりに「おっ」となる。

しかしまた「介人はこういうやり方を嫌う」というのも理解してこっそりと実行に移すあたりがまた泣かせてくれるね。最後の「仲間ってめんどくせぇな」ってところまでワンセットで介人を認めているのがとても良い。ゼンカイジャーという物語におけるツーカイザーって、確かに6人目の戦士なんだけれども、ゼンカイジャーの6番目ではないんだよね。あくまでも5人+1人のほうがしっくりくる。古い例だと「ハリケンジャー」における「ゴウライジャー」のイメージ。まぁ実際ネーミング法則も変身技術の出自もゼンカイジャー組とは違うからプラスワンでいいんだろうけどね。

 

 

さて、メイン回でもないのにひとりでグッっとシリアスを牽引してくれた男がいる。

みんな大好きステイシーくんだ。

香村先生の寵愛をひとりで背負い続けているが大丈夫か??

ステイシー、初めての仲間が実は介人の父であり、ヤツデの息子だったという事実。

介人以上にメンタルダメージ食らってませんか?そして決断をする。ヤツデを悲しませることとなっても初めての仲間を失いたくない、と。

やろうと思えば数週間くらいウダウダ悩ませる描写を差し込むことだってできたわけだ。もう今週でその決意を固めさせちゃうの、鬼畜か!

メタ視点でいえば、ステイシーはトジテンド側にいる以上は絶対に幸せにならないのが確定している。確定不幸なのに時間の経過と細かい選択の積み重ねにより、戦況がどんどんと悪くなっていく。さすがにここまで来ると同情するよ…ステイシーくん。「強く生きて」って応援したいけれども、生きながらえる程に過酷さが増してきそうで怖いよ。この曇らせ方は完全に主人公のそれだ。Vシネマ(またはTTFC)で「ステイシーザー暗黒覇王道」とかでメイン作品つくってあげたほうが良くない??ステイシー視点でのゼンカイジャー総集編とかでもなかなかハードな作品つくれちゃいそう。

 

 

びっくり箱のギミックとか、仲間がいるから変身できるとかいう強行ゴリ押しとか、踊りだすゾックスとか、強化変身は普通にできちゃうとか、細かいネタを詰めに詰め込んでおきながらもそういう部分に言及できないくらいには、中身があるんだよなぁ。

今こうして書いてみて改めて今回のエピソードって「仲間」をテーマにしていたことに気づく。

ゼンカイジュウギアを抑え合うゼンカイジャーと、ゾックスの変身を助けるゼンカイジャー、「仲間はめんどくせぇ」この二組の仲間回かと思ったらステイシーのハカイザーへの思いや、ハカイザーがボッコワウス陣営のワルドも守るのもハカイザーの「仲間意識」だね。

 

まいどまいど、よくこんなムチャクチャな材料をごった煮しているのに、主張の強い謎のアクセントがありながらも調和がとれるような料理を出してくるな。

来週、大根をメインに据えた怪人ってなんだよ。カボチャや柏餅、シャケとは違うんだぞ(違うのか)

本当に頭ゼンカイ過ぎておかしくなってるわ。

 

ugatak514.hateblo.jp

 

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