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感想『動物戦隊ジュウオウジャーVSニンニンジャー 未来からのメッセージfromスーパー戦隊』キレる大和先生を見れる数少ない話

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動物戦隊ジュウオウジャーVSニンニンジャー 未来からのメッセージfromスーパー戦隊

ジュウオウジャーが40作品目のアニバーサリーであったことによって通常のVS映画にスーパー戦隊要素を追加している。

 

キャンプをしているジュウオウジャー達の目の前に現れたのは数々の妖怪を退治してきたニンニンジャーだ。ジュウオウジャーニンニンジャーは衝突する。

1時間くらいの映画なんだけど、アクション・バトルの時間が結構長いのが印象的。

ジュウオウジャーニンニンジャーがガッツリと殴り合う。殴り合いが終わったと思えばすぐに共闘してボスラッシュにはいるから絵面が派手で見応えがある。7割くらいバトルシーンじゃない?

  イーグル&ゴリラ&ホエールのどの変身も見せてくれて楽しい。改めて見てもホエールのスタイリッシュなイケメン具合よ。シュッとしたマスクにヒラヒラマントはやっぱりかっこいい。そういやニンニンジャーは超絶しなかったな。

 

振り回される大和先生

この映画最大の見どころは戦隊屈指の穏健派常識人・風切大和先生がニンジャとジューマンに翻弄されることだ。

マイペースな天晴に振り回される姿は見ていて愛おしい。ニンニンのノリがジュウオウジャー世界に持ち込まれ、急展開の連続にもなんとか頭を働かす姿が健気だ。ルンルンに騙されていたと知るやいなや頭を切り替えて素直に謝る天晴。許されるとすぐにヤマトと呼んでフレンドリーに接する天晴。常識人の大和先生も驚く順応性。

ジュウオウジャーニンニンジャーの戦いが激化していくのに、全く戦いを止められない無力感に、戦いを止めようとしながら火に油を注ぐ天晴への憤り。思わず頭に血が上ってしまう大和先生は必見だ。

そうだよね・・。自由なジューマンとめんどくさい(笑)みっちゃんのお世話をしていたけども、そこに輪をかけた自由人・天晴ときたものだ。いくら聖人であろうとキレそうにもなるよ。

エンディングのワチャワチャでもひとり蚊帳の外で倒れ込んでみんなに背中をふまれる始末。さすがジュウオウジャー本編の良心をひとりで引き受けた男だ。

 

 

「ヒーロー始末人」ルンルンことギルマーダ

ニンニンジャーってのは基本的には自由人・天晴を支える他のメンバーは比較的常識人だ。それぞれ個性はあるものの、色々と分をわきまえる頭はもっている。そんな彼らをジュウオウジャーと戦わせるのにはどうすればいいか。ニンニンジャーが戦うべき正当な理由をつけてやればいいのだ。ルンルンの策略によって正義感を暴走させてしまう。

人は正義を行使するとどこまでも残酷になれる。これまで地球を守ってきたヒーローの正義感をくすぐってやることによって、衝突させるやり口は相当に攻めた作戦だ。

公開当時と比較して格段に発達したSNSと未曾有のパンデミックによって正義感をくすぐる作戦の凶悪さが身にしみる。

 

数々の星でヒーローを抹殺してきた「ヒーロー始末人」ルンルンことギルマーダにより、いちどはジュウオウジャーニンニンジャーは壊滅してしまうらしい。この2戦隊が壊滅することで、脈々と受け継がれてきたスーパー戦隊の歴史が途絶えてしまう。

なるほど、スーパー戦隊というのは基本的には独立した存在ではないらしい。さらに今回ジュウオウ&ニンニンが生き残ったことによって新しい戦隊キュウレンジャーが誕生したとも言われている。現行のスーパー戦隊は後輩ができるまで決して負けてはいけないことになるけど、大変だな。

 

この「ヒーロー始末人」というキャラクターは珍しい。闇の殺し屋的な存在ではなく、ヒーロー限定で始末しているらしい。宇宙にまで広がる世界観は各星にヒーローがいることがわかる。もともとデスガリアンは宇宙から来ているから、宇宙規模の物語ではあるんだけども…。スーパー戦隊の世界はうっすらつながっているから宇宙警察や宇宙海賊の他にも様々なヒーローがいて、地球に合流せず人知れずに消えていったヒーローもいたのだろうか。しかし、多くのヒーローは元々強いし、専門の始末屋に頼まないといけないクラスを倒す仕事って割に合わないんじゃない?よく仕事として成立してると思うわ。

植物をモチーフに造形されたギルマーダはかっこいい。歴代幹部と並んでも遜色ない「敵」感がたまらない。通常の怪人より等身が高い、というより足が長いけどどうなってるんだ?

 

 

正直、40作品のアニバーサリーだからスーパー戦隊要素を入れ込んだって具合で、実はなくてもいいくらいの感じだった。バトルが多くて見ごたえはあるけど、スーパー戦隊要素の尺をもう少しキャラクター同士の掛け合いだったらよかったな。女子組の戦闘はキャピキャピしてておもしろい。何だあのキグルミ戦闘は!笑。一番最後のアムにときめいちゃった凪がかわいい。八雲は霞ねぇのことが好きなんだっけ?違ったとしてもレオみたいな軽モノに触れてほしくないくらいの感情はおもしろい。戦闘では黄色つながりでレオと凪が絡んでたけど、「凪くん」って呼んでて絶妙な距離感に和む。

生粋の陽キャラであるキンジ。ちょっと優しくしてもらうと好きになる操。一緒に釣りに行きたいってタスクを使いながらも一生懸命誘う姿と、明るくノリよく快諾するキンジの関係性がたまらん。お友達ができてよかったね、みっちゃん。

 

 

VSシリーズはエンディングダンスが楽しい。風花ちゃん、相変わらずキレキレで踊るから笑っちゃう。なんか作品の垣根を超えてみんなで楽しく踊ってるのみるとこっちも笑顔になちゃう。年に一度のお祭り作品だからこその魅力がある。

ジュウオウはルパパトとのVSがなかったのが悔やまれる。あ、でもルパパトにエンディングダンスなかったわ。

いいよね。。。VSエンディングダンス。キラケボーン・・・・(唐突な感傷)

 

ugatak514.hateblo.jp

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