ゆうがたヒーロー

日曜の朝でなくても誰だってヒーローに憧れてる

感想『ゴジラ-1.0』「生きて抗え」絶望は希望へ反転する

ゴジラ-1.0 [CD盤]オリジナル・サウンドトラック

 

 

誰しもなにかに「思い入れ」がある。

昔から見ているヒーロー番組だったり、昔に見ていたモンスターもののアニメーションだったり、最近ハマっている海外ドラマだったりする。

「思い入れ」それ自体には追いかけている年月も、豊富な知識や考察も必要がない。作品になにかしら「思い」があればそれでいいのだ。

そして「思い入れ」があるから新作の発表には歓喜し、「思い入れ」があるからこそ不安になる。「思い入れ」故に興奮や感動を期待するのと同時に、ハードルを上げすぎてしまうきらいがある。

もしも自分の思いと方向性が違っていれば、自分の気持ちや思い出を踏みにじられたような、そんな後ろくらい感情すら湧き上がってしまう。

だからこそ、「思い入れ」が強い作品は非常に怖い。

 

 

なぜこんなに熱狂しているのかはわからない。僕はゴジラに「思い入れ」がある。

シン・ゴジラ』にも歓喜したし、『ゴジラ・キングオブモンスターズ』は「これこそがゴジラだ」とさえ思った。

そしていま、『シン・ゴジラ』以来の和製ゴジラがここに解禁された。

どれだけ楽しみにしていて、どれだけ不安だったか。

 

公開初日の初回上映で観ることができて、本当に良かった。

 

 

僕はこの『ゴジラ-1.0』をめちゃくちゃ楽しむことができた。

本作は比較的オーソドックスなストーリーラインだと感じており、特別に奇をてらったような展開があるわけではない。『シン・ゴジラ』を初めてみたときの「なんかすごいものを見た」という感じではないのだ。登場する怪獣もゴジラだけなので、「キングオブモンスターズ」のような大怪獣総決戦があるわけでもない。

うまく要素を抽出して言語化できないけれども、良くも悪くも邦画っぽさが色濃く出ており、その邦画っぽさが安定感を与えてくれる。

そこに「ゴジラ」という存在の魅力を存分に配置することで、このマイゴジが完成する。

 

 

 

・・・・

 

 

 

 

 

・・・・なにか言っている風だが、なにも言っていないことをお許しください。

 

本当におもしろかったんです。

だけど、何がどうおもしろくて、刺さったのか、まだ咀嚼ができていないんです。

 

 

 

絶望の権化ゴジラ

そもそも、僕はゴジラのどういう部分に魅力を感じていたのだろうか。

ゴジラとは、未確認の知的生命体とは違う、圧倒的な理不尽であり、畏怖の対象である。いうならば絶望だ。

交渉し出し抜くことも交流して和解共存することもできない。人間はその破壊を止めることができずただ呆然と立ち尽くすしかない。戦争や天災、核に怨念、いろいろなもののメタファーとなってきたゴジラは、いつの時代も抜きん出た破壊の象徴として人間を殺戮してきた。

 

僕はゴジラが街を闊歩する場面が好きだ。

一度上陸すればひとは逃げ惑うしかできない。ひとが築き上げてきた建物も電車もすべて無に還す。天災が去ったあとのまっさらな絶望感。この絶望があるから、未来への希望が際立つ。

 

マイゴジはこの絶望感の演出がとても秀逸だった。

神木隆之介演じる主人公は、終戦直前にゴジラに遭遇していながら生き残ってしまう。そのときの犠牲が彼に暗い影を落とした。両親を亡くし何も残っていない彼に、守っていきたいと思うような相手が現れる。生き残ってしまった罪悪感から一歩踏み出そうとした矢先、ゴジラが銀座を蹂躙し、主人公をかばうようにヒロインが吹き飛ばされる。

次の瞬間には、そこには無があるだけだった。

 

主人公にとってこれほど理不尽な相手はいない。これほどまでに絶望的な瞬間はないだろう。「生きるんだ」と強く願った者が目の前から消えてしまい、また生き残ってしまう。マイゴジにおけるゴジラは、過去にないくらい、表現しきれないくらいに絶望的な存在だった。

 

 

ゴジラから見出す希望

ゴジラシリーズはゴジラが単騎で大暴れする場合と、他の怪獣とバチバチと戦う場合がある。ゴジラのライバルと言えばモスラであり、キングギドラであり、キングコングメカゴジラなんかとやりあう。怪獣バトルにおいて、人間なんてちっぽけな存在であり、殆どの場合はことの成り行きを見守ることしかできない。迫力のあるバトルが魅力でゴジラのヒールっぷりが際立ち、これはこれで楽しい。

一方でゴジラが単騎で暴れまわるとき、ゴジラを止めるために人間が叡智を結集させる。昔は怪獣バトルが大好きだったけれども、大人になったいまでは、シン・ゴジラのように皆で協力してゴジラに対処しようとするおもしろさを理解できるようになった。

今回のゴジラも他の怪獣が出てこないため、ゴジラの足元にも及ばない人間たちが一生懸命に理不尽にあがらう。そこには恐怖がある。でも希望がある。

 

共通の目的を持って、危険を顧みず一致団結する姿は鉄板だけども美しい。

人類は幾度となく絶望を経験してきた。生き残った誰かが、生き残った責任で、希望を持って復興してきたから今がある。

「希望っていうのはタチの悪い病気だ。それもひとに伝染する」悪役は希望を嫌悪し、忌々しい希望の芽を摘もうとする。希望の芽が摘まれない限りは何度でも立ち上がり立ち向かってくる。紆余曲折がありながらも前向きなエネルギーが功を奏して最終的には目的を達成するようなサクセスストーリーは気持ちがいい。

絶望のマイナスがプラスに転じたマイゴジはオーソドックスながらも熱くこみ上げるものがある。

終戦後の日本を舞台とした本作のゴジラ。キャッチコピーは「生きて抗え」

本作を端的に表現したこのキャッチコピー。絶望は希望へつながる。僕らは何よりも生きていかなければならない。娯楽映画でありながら、ガツンと殴られるような気持ちになる強いメッセージを受け取った。

ところで『君たちはどう生きるか』というジブリ作品も今年公開された。やはり、コロナ渦からの戦争という先行き不安な情勢が、こうした「生きる」ことをテーマとして映画を制作しているんだろうか。

 

ゴジラの伝承

庵野監督による『シン・ゴジラ』や、ハリウッドによる「モンスターバース」シリーズのゴジラ。古くからのシリーズで思い入れのある人も多いゴジラだが、ここ最近は大変におもしろい作品が多くて驚いている。ゴジラ作品のハードルはずいぶんと上がってしまった。

そんな中、「ゴジラの新作を作りませんか」と誰がそんなオファーを受けるだろうか。誰しもそんな”貧乏くじ”を引きたくはない。

ゴジラの討伐が必須課題だったマイゴジ世界の住人と違って、僕らの住むこの世界で新しいゴジラを制作する義務はない。それでもゴジラという灯を絶やさずに後世に託す責任を背負ってくれた監督には頭が上がらない。

ゴジラ-1.0』本当に面白かった。これはもう一度劇場で見てみたい。

 

 

またひとつハードルが上がってしまったゴジラシリーズ。

 

つぎはどんな絶望が待ち受けているのだろうか。

 

 

ugatak514.hateblo.jp

ugatak514.hateblo.jp

 

どうしようもなく夏。なぜタイドラマに惹かれてしまったのか

I Told Sunset About You (Original Score)

 

 

蝉が鳴いている

 

外が明るい

 

 

まだ寝ていたいと思いながらも頭の上の時計に目を向ける

朝の6時過ぎ。休みの日としては朝が早すぎる

それなのにカーテンから漏れる朝日と朝から元気な蝉が否が応でも僕を起こそうとする

窓の向こうの世界は今日も身体が溶け出しそうなくらいに灼熱なのが、部屋にいてもわかる。

 

だから夏は嫌いだ

 

 

 

 

 

日本には四季がある。最近は極端になりつつあり、将来的に二季になるような可能性も示唆されているが、ひとまずは四季がある。

「そんなの人によるだろ!」と思うかもしれないが、人は夏が好きである。

川やプールや海水浴、バーベキューや夏フェスライブ、お祭りに花火大会。とにかくイベントが多い。正気でない暑さを乗り切るにはなにか楽しいイベントが必要だったのかもしれない。あるいは太陽光が人にエネルギーを注いでいるのかもしれない。「夏は人間を活動的にする」昔よくみていたバラエティ番組で脳科学者がチンベルを鳴らしつつそんな自説を述べていたような気がする。世間は夏が好きなのだ。

 

ひとたび外を歩けば額から汗が吹き出てくる。整えた髪もお気に入りのシャツも全部台無しになる。おかげで、せっかく準備をしたのに目的地につく頃にはすでにテンションが下がっている。だから夏は嫌いなのだ。だったらわざわざ外界に出ずとも部屋で楽しめることを探したほうがよほどいい。

 

初めてタイドラマを見てから3年ほどが経過した。たった3年でこうも嗜好が変わってしまったことに自分が一番驚いている。日本でも数多くのドラマが放送されているように、タイでも多くのドラマが放送されている。追いきれないほどのタイドラマ。冷房の効いた快適な空間でタイドラマに耽る、現実の業火を忘れる単純な解だ。

 

 

「タイドラマは映像が綺麗」「脚本が素晴らしい」「演出が神」

タイ沼民がタイドラマを褒め称える理由はそれぞれ違う。だけども最終的には同じような理由に収斂していく。僕も含めてオタクは客観視できず、身内だけで共感が広がり、それがあたかも一般常識かのようになっていく。

タイドラマにハマる理由は上記のようなものだけなのか。

 

タイは常夏の国。年間の平均気温が29℃くらいだとか。

タイドラマはいつ何を見ても「夏」なのである。クリスマスだろうが年越しだろうが視覚的には夏だ。日本のドラマのように映像見て瞬間的に「いまは冬なんだな」「服装が変わったから夏になったんだ」と思うことがない。(タイの気候や文化事情に精通している人であれば月日の経過表現のための細かい服装の変化(?)に気づくこともあるのだろうか)

 

人は夏が好きである。

タイは夏である。

つまりは人はタイが好きである。

 

もしかしたら、これが僕らはタイドラマに惹かれてしまう理由のひとつなのか。

 

 

 

「ひと夏の恋」というありふれた言葉がある。

日本において「夏」は周期的で有限なものである。

だからこそ燃え上がるような気持ちも、熱に浮かされるような感情も、ひとときの夏のせいにして、また次の季節へ向かっていく。日本では夏の終わりを線香花火で演出しがちではあるが、パチパチと勢いよく燃え上がったかと思えば突然シュンとして消え落ちる。日本における「夏の恋」とは不思議なことに桜のように儚く脆いイメージとも結びつく。古来より日本人は昔から儚いものを愛してやまない。

動と静。燃えるようなエネルギー溢れ出る恋心と終わりある儚い夏。この組み合わせが「ひと夏の恋」として僕らの感情を大きく揺さぶるのだ。

 

タイの恋愛ドラマは僕らの「もっとも燃え上がる夏」を凝縮している。

大抵の場合、仲間内で海へ旅行に行き、昼間は海で遊び夜は海辺でギターを弾く。

そして意中の相手とふたりでこっそり夏の海を堪能する。ふたりだけで見た海はふたりだけの秘密としてノスタルジックな思い出となる。あたかも「ひと夏の恋」かのように。

これまでに見たタイドラマ、特に恋物語を思い出してほしい。どの作品も「夏」であり「ひと夏の恋」のような儚さがあったのではないだろうか。

 

ちなみに個人的に特に夏を感じさせるのは「I Told Sunset About You」である。

うだるような暑さの中の受験勉強やリゾートでの勉強合宿、美しい海、秘密の海岸、明け方の砂浜。思春期の恋心と受験期間という明確に終わりのあるテーマが擬似的に「ひと夏の恋」のように儚いものとして作用している。

このドラマがどうしてこうも僕らの胸を打つのか、演出や俳優陣の素晴らしさは当然のことながら、ぼくらの「夏」にあまりにも合致したことも要因だったのだろうと、今になって思う。

 

 

 

 

嫌いだったはずの夏。

でも夏から逃れるために好き好んで見ていたものの正体は夏そのものだった。

 

 

つまるところ、僕は夏が好きだったのか。

 

 

どうしようもなく夏

 

 

ugatak514.hateblo.jp

 

ugatak514.hateblo.jp

 

「最近タイの俳優にハマっててさぁ・・・」と切り出したときのリアクションと疑問と布教

[ FLAG ] Thailand タイ 国旗 フラッグ 90cm×150cm

 

 

「生」のタイを摂取してしまって以来、歯止めが効かなくなってしまったタイ沼の民です。

大学時代に「異文化理解」というものを齧っているので、文化の違いや比較研究そのものには関心が高い。しかし、日本との違いを感じれば感じるほどにおもしろいのがタイ沼だ。「こんなんありえないでしょ」と日本での常識・思い込み・固定観念がガラガラと音を立てて崩れていく。それがまたおもしろい。

 

やがてこの文化の違いを沼の外に語らいたくなって仕方がない。

 

と、いうことで何人もの友人に「最近、海外の俳優にハマってるんだよねぇ」と切り出してそのリアクションを楽しむということをやっている。会話の流れで切り出し方はいくつかあるけども。

 

 

僕「最近海外ドラマにハマっててね」

友「へー、なに見てるの。アメリカ?韓国?」

僕「東南アジア」

友「東南アジア??」

僕「タイ」

友「タイ????ちょっとまって、何がなんでそこに行き着いたの?」

 

 

あれ、思い返すとこの切り出し方はひとりにしかしてなかったな。

 

あるひとにはLINEにて

僕「3月18日って空いてる?チケットが余っちゃってさ」

友「ライブ?いいよー。予習しておくのあれば教えて」

僕「これなんだけど・・(F4のOST送信)」

友「未知のグループすぎた。タイのアイドル?」

僕「タイのドラマの俳優が主題歌とかを歌うの。ドラマは(こういう)内容」

友「F4で思ったけど、これ花男だよね。」

 

約1年ぶりにあった友人をF4コンに同伴させる荒業。

合流早々「あなたのコレはいつから?」と問い詰められたなぁ。

なお「Brightくん顔が良すぎない?」「Naniくんの曲が好き」とマジでタイをミリ知らな友人も楽しんでくれたっぽい。

「トロッコで接近しすぎて心臓に悪い。目が動いていたからマジで一人ひとり目を合わせてくれてるよね、ファンサすごくない??」とのことです。

 

 

そんな友人に開場前にタイ沼を説明していると、「すみません」と一人の女性に声をかけられた。「BrightWin母の会」さんからギブアウェイのカードを手渡され、「今後とも宜しくおねがいします」と。

僕「これ、ギブアウェイって言ってファン同士でオリジナルグッズとかおかしを渡し合う文化。K-POPとかにもあるらしいよ」

友「なにそれ。」

僕「これは結構大きな非公式ファンクラブさんだね。タイは公式ファンクラブがなくてファンの独自で非公式なファンクラブを作って公式事務所とやりとりするんだよ」

友「事務所と直接やり取りするの?」

僕「うん。日本の場合はJFCが本国のFCを経由して事務所とやりとりするっぽい。詳しくはわからないけどね」

友「本国っていうんだ」

僕「ひっかかるところ、そこ?笑」

 

あまりにも自然に「本国」を受け入れてたけどK-POPファンは韓国を本国とか言わないのかな。アメリカはアメリカか。たしかに本国とは言わない気がする・・

 

 

僕「あとはクラウドファンディングみたいなのでお金集めて、こういう来日イベントや誕生日に駅や新宿ビジョンとかに広告とか出したりするんだよ」

友「写真も音楽もロゴも使わずにどう宣伝してるんだよ笑」

僕「使うけど?写真も音楽もドラマの映像もイベントでの動画も使うよ」

友「マジか」

僕「知らないけど、それこそ本国に連絡取って許可もらってると思う」

 

ガチガチに日本文化のイメージでいると、せいぜいファンアート・概念アートみたいなものを想像するらしい。まさかの全部のせ広告だもんね。

帰り道、横浜のBrighビジョン広告とみなとみらい駅の広告を紹介しながら帰りました。

 

 

友「俺も声優推してるけど、やっても花輪おくったりするとかかな」

僕「あー、あるある。マネーフラワーね」

友「まねーふらわー???」

僕「えーと、これ(画像みせる)」

友「タイ、こわいね」

 

僕「あ、あとファンクラブ活動にフードサポートがあるよ。」

友「差し入れ的な?」

僕「そう。弁当とかお菓子とか送るの」

友「そういうのは運営で用意してるでしょww」

僕「そうなのかなぁ。事前にフーサポ申請してるか運営は用意しないんじゃない?」

友「もはや意味がわかんないけど、そういうもんなのね」

 

徐々にステップアップしてタイ文化に慣れてきた僕らとは違って、突然既存の価値観を破壊さると、思考が追いつかないらしい。・・・まぁ、せやな()って感じ

 

僕からのタイ文化の講習を終えた彼は、「ときどき僕からFourthの動画が送られてくる刑」に処せられています。FANDAY4の机の下で眠っているFourth動画を送ったところ「天使の寝顔だ」と返してくれ、暗幕の裏に隠れていないいないばぁの動画では「無邪気だ」と返してくれたので僕は満足です。

 

 

推し活紹介、僕が男性に話をするときは文化の違い・売り方や構造をとっかかりに紹介しながら本丸のグルショ&ハイタッチでビジュアル解禁という流れが多い。

女性に話をするときはまずはグルショでぶん殴って興味をひいて、ファンミの撮影画像とグルショハイタッチ等の説明をすることが多い。ありがとうOhmNanon。ありがとうMSPズたち。やっぱり君たちとのグルショは最高だよ。

僕はついついFourthを紹介するけど、FANDAY4の画像見せるだけだとそれぞれAunくんPromくん、Satangくんに興味を示してた。バーで話をした知らないお姉さんはPromくんに惚れ込み、その後僕のスマホでMSPのOSTをひたすら流してたときに「いまメガネ映った!」「彼がメインの曲はないの」と詰められた。でもジワジワとGeminiに目が移って「もしかしてかっこいい?」とか言ってたので、SixTONESだけでなくもっと別の世界に目を向けてくれるかもしれない(笑)

 

いろいろ不安定な時期だという、King&Princeファンの子にはBBSとMSPを処方してあげた。キュンキュンがほしいというので最高の処方箋を手渡してあげた。

もちろんグルショのビジュアルで殴ってあるし、彼らのインスタを見せながらガンガンと追撃したので手応え抜群。BBS見始めたと聞いたつぎの瞬間には「終わりが近づきロスになりそう」とか言ってるから無事にハマってくれている。つぎにMSPに手を伸ばしてくれれば任務完了。ひとりまた沼底にいざなうことができた。

熱心なジャニオタなのでここまでお膳立てしたあとは自立して自分で情報を入手して立派な沼の民に育ってくれるであろう。

 

 

 

 

 

 

……。

僕は罪な男なので「今からでもファンミに行きたすぎる」とBBS感想を言われたが適当に流した。希望を求めている人に、現状の新規ファンミのハードルは絶望的すぎるのだ。

早いとこMSPに手を染めて、自分の最推しを見つけて幸せになってください。MSPズは希望だ。

 

 

ugatak514.hateblo.jp

 

個人的タイ沼生活を振り返る(〜2023年上期)OhmNanon&GeminiFourth&BrightWin

 
 
 
 
 
View this post on Instagram
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

A post shared by GMMTV (@gmmtv)

www.instagram.com

 

タイ沼は深くて楽しい。そして苦しい。

気づいたときには狂いに狂っている。あまりにもクレイジーで、どうしてそうなる、が頻発する。クレイジーをアクセントにまた狂う。それがタイ沼。

 

SNSが高度に発達した現代、リアルでは感想を共有する相手がいなくとも、SNSを通してドラマを知っている仲間と感想の共有をすることができる。あるいはこうしてブログで壁打ちすることもできる。というかここは壁打ち目的で開設したブログだ。

 

長らくうちに籠もるタイプの古典的オタクをしていた。コロナで出会ったタイ。そんな遠い国に足を運ぶことなんて夢にも思わないし、YoutubeやTELASAやユネク等の動画配信サイトも充実している。信じられないほど毎日更新されるIGやTwitter(への転載)。大きなイベントも有料配信もあるし、現地からのおすそ分けもある。マジで一歩も部屋から出ることなく充実したオタ活することが可能な不思議な沼だ。

 

 

怒涛のファンミーティング

転機は2022年夏。あのGMMFFだ。よくもまぁあんなに主役ばかりを呼び寄せたよ。よく話題になっているからって履修したドラマの主役しかおらん。人生初のコンサート・アリーナライブはGMMFFでした。当時もBBSにドハマりしていたから神々しいOhmを一目見ることができて幸せだったなぁ。

このGMMFFを皮切りに怒涛の日本への攻勢がはじまった。

2023年になると更に勢いをまして次々と来日するタイ俳優たち。GMMだったりWabiSabiだったり、仕事だったりプライベートだったり。

 

OhmNanon

なかなか発表がなかったけども絶対来てくれると信じて待ったOhmNanon3月ファンミ。

ステージから降りてくるのではなく、後ろから再登場するNanon、通路を通っていくOhmに興奮。ハイタッチではOhmの太陽のような眩しい笑顔とNanonの月明かりのようなやさしい微笑みにやられる。グルショ後にNanonがこっちを振り向いて目を見て言われた「ありがとうございます」で滅殺。

噂に聞いていたアクリル板が姿を消したのもこのファンミからだ。本当にOhmかっこよかったなぁ…。頑張って「ten years ticket is very good!」って言えてよかった。一生懸命耳を傾けて聞いてくれたし、無事聞き取ってくれてニコやかにグッドポーズしてくれたのは嬉しかった。ハイタッチがこんなに楽しいなんて想像もしなかった。

初めての先着戦争・初めてのハイタッチ・初めてのグルショ。3ヶ月経ったいまでも心にあのファンミがある。僕のファンミの原点だ。初めてのファンミとしては大当たりだったと思っている。

 

しかし、ファンミは劇薬だった。僕らの心からタイという国を「遠くの世界」から「近くの世界」へ引き寄せてしまった。ファンミという禁断の果実に手を出してしまったことで、今までのようにただ籠もってのオタク活動はもうできない。

 


f:id:cha11enger:20230625151505j:image

2023.03.11 ふたりともマジでカッコよかった

 

GeminiFourth

世界に新しいオタクを量産したMyShoolPresidentが放送されていたのもこの時期だ。いや、2月末終了だから終わってるけど、プロムナイト公演はOhmNanon翌週だから時期は同じだ。自分も例に漏れず世界と同じようにMSPの深みにハマっていく。僕はGemninFourthに狂わされているけど、同じくらいかそれ以上に別カプに脳を壊されている人がいるのが趣深い。今ではすっかりGFオタクとなり、誇張でなく2023年の半分は彼らとともに生きている。突然供給が途絶えない限り、このまま1年間追い続けて完走する未来も見える。彼らはまだまだアジアを巡るだろうから、供給が途絶えることはないだろう。

 

そしてGWにMSPズ来襲。修学旅行生さながら大阪を満喫する彼ら。頼むからリアルタイムでIG更新するのはやめてくれ。タイほどではないかもしれないけど、君たちはたくさんのファンが居る異国のスターなんだよw リアルタイムは胃に悪い 笑

FANDAYもまさかのタイ制服での登壇。ワチャワチャと楽しいかと思えばカラフルで鮮やかな衣装で再登場。第2部は体操服からのプロムナイトを彷彿とさせる白衣装。キラキラ感がすごい。こっちはちょっと遠かったからそれ以上の記憶がないのが残念。

 

推しであるGeminiFourthは7月ファンミがあるし、GeminiとはMusiconでまた会える。いやGeminiと会いすぎかよw

GMMさんは下半期も全力で搾り取っていく所存ですね。いちど禁断の果実を齧ってしまった手前、もう戻れないんです・・・。

さすがに海外公演までは追っかけられないし、最近はこれだけ日本来てくれるんだからわざわざタイに行かなくてよくない?とまで思うようになってきた。距離感を考えると平日込みでまとまった休日を調整しないといけないのが大変なんで・・・。コストはかかるけど、労力は少ないし・・いやまぁ、行けるなら行きたいのもあるけどね・・。

 


f:id:cha11enger:20230625151519j:image

2023.05.06 キラキラのMSPズ達 この衣装も好きだ

 

 

BrightWin

遡ること3月。OhmNanonファンミ翌週にはF4コンが控えていた。さらにいえばタイでのプロムナイト公演。この沼のあまりにも忙しい怒涛の2週間だ。GMMFF時点では唯一履修できていなかったF4 を履修してのリベンジ。吹き替えまで用意したユネクさんからは「ぜってぇにテラサに放映権渡さないぞ。独占してやる」という気合を感じられる。ずっと楽しかったけど、やっぱりトロッコ演出は沸くね。2Fの一番ステージ側だから近くで見れたし、トロッコに乗るところから降りるところまで見ることができた。

BWDNが!こっちを見て!手を振ってくれる!運良く全員アリーナ側でなく2F席を見てくれたから背中じゃなく表情を拝めました。

当時のタイムラインを眺めていてBrightWinにHappy birthdayと声をかけてもらってたりファンがいたり、タームのコスプレ見つけて興奮するDewくんを捉えてたり、F4のみんなもファンも幸せな気持ちだったことがわかる。

 

 

 

そして続く6月BrightWinのSideBySide公演。レーザーに炎、生演奏にセクシー美女。圧巻のステージだった。Winくんがサビ部分で日本語で歌い始めたときに、不意打ちすぎて一瞬脳がバグったかと思ったし、腰抜けそうだった。逆にKangooは全編日本語で歌われても日本語歌詞を覚えてないためむしろ違和感という不覚。タイ語版のほうが耳に馴染んでいる不思議。

ピアノ弾き語りを魅せてくれたときは、それこそ「その美しさにおもわず息を呑む」存在だった。一筋の光がBrightだけを照らす演出たまらんね。そして、SBSは2F後方だったので全体を俯瞰するような眺めだったんだけど、My ECSTACYの会場の一体感が最高だった。赤一色の世界、爆炎とレーザーの危険な香り。そびえ立つBrightはまさに王者の風格。無敵かよ。

Winちゃんはかわいいよ。かっこいい路線もあるしセクシー美女との絡みも良かったけど、最後に思わずはにかんじゃうところがWinの良さ。NonからPになりつつあるけどもまだもう少しだけNonでいてほしい。あとBrightWinの一番のファンボーイはBrightとWinだよね。ファンにマウントを取れる唯一の男達。(脱線するけど「唯一の男」というと別の氏を思い浮かべるようになった)いい距離感でこれからも仲良くしていてほしい。

 

 

ファンミーティングに行くということ

この沼に来てよかったのは、この深い深いタイ沼をひとりで泳がなくてもいいというところだ。SNSでコミュニケーションをとり、ファンミで出会う。このなんとも言えない感動を共有してくれる人がいる。もう壁打ちなんかしなくてもいいんだ。

共通の話題で盛り上がることができる仲間ができたのはありがたい。久しぶりに交友関係に広がった気がする。仮にファンミへ全部行けば(”仮に”である。破産します)年1・2回しか会わない旧友よりはるかに頻度よく会うことになる。前提がおかしいといえばそうなんだけども、ファンミにオフ会の側面を見出してしまうと更に充実感が上がってしまうバグ。こういう交流をしてしまうと、やっぱり直接お話できる機会ってのが貴重だなと体感する。自分はツイ廃の如くSNSに張り付いてるけど、やっぱリアルってのは大事だよね。

 

つまりだ。

コロナという非対面のインターネット世界が推奨されたときに出会ったタイ沼は、対面でこそ真価を発揮する化け物コンテンツだったわけだ。

タイ沼民が続々とタイへ渡り現地でLOLコンサートを浴びていることからも、この感覚は僕だけではないはずだ。冒頭で「籠もって楽しめるコンテンツ」と言ったはずなのに気づくとみんなタイへ渡っていく。そんなことある????

僕も「とりあえず来てくれるし行かなくていいかな」と思い始めてはいるけど、行きたい気持ちがないわけではない。しかし「渡泰&現地イベント」、これも触れたら最後、その身を滅ぼす禁断の果実である気しかしない。

 

世界を広げてくれたタイ沼。ジャニーズやLDHK-POPハロプロや48や坂道組。日本国内の様々な流行りをスルーしてきた自分がこんなにも狂うとは思わなかった。このまま下半期も走り続けることになるであろう。

 

 

ugatak514.hateblo.jp

 

ugatak514.hateblo.jp

 

 

感想『My School President』GeminiFourthくんをただただ愛でたい人の戯言


f:id:cha11enger:20230122122806j:image

 

 

もう何番煎じとか関係ないですね。

このドラマを見てしまったタイ沼民で、ブログやnoteをやっているひとは書かずにはいられない。それがこの『My School President』で、ございます。

 

 

 

あれは、ヤバイ

 

 

 

いや、語彙力や表現力が求められるブログにおいて「ヤバイ」の一言で終わるのはちょっとよろしくはないんですけど、言葉が出ないんですよ。。。

僕は現在7話まで視聴しています。だけどこのドラマずっと「ヤバイ」んです。

タイドラマのあるあるでは5話くらいで話が大きく動くんですけど、この『My School President』(以下、MSP)では1話からグワングワンと物語に引き込んでくる。その上2話の冒頭でダメ押しの過去回想をぶちこんでくるからもう後戻りができない。

そして、『2gether』を思い出す音楽×恋愛要素まで入ってやがる…

脚本家か?監督か?タイBLの受けるところを研究しつくして煮込んで錬成して作り出しただろ???

ということでめちゃくちゃ「ヤバイ」のがMSPなのです。

以下(以上も)、ただの雑感です。中身なんてありません。

 

 

Gun役のfourthkくん

 

 
 
 
 
 
View this post on Instagram
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

A post shared by Nattawat Jirochtikul (@fourth.ig)

www.instagram.com

 

はい、かわいい〜優勝!なにこの清らかな可愛らしさ。

2004年生まれなので、MSP出演時点で・・・19歳・・・だと

いやもう可愛いに決まってんじゃん(偏見)

未来ありまくりの清らかなFourthくんに落ちないわけがない。

初めてちゃんと視聴した「Safe House」にも出演していてとてもかわいい年少組だなぁなんて思ってたけども、こんな最強ドラマに君臨してくるなんて露とも思わず・・。

素直で純粋な笑顔がたまらない。かわいいかわいいかわいい・・・・・

なんでそんなにニコニコしてくれるの?笑顔が眩しいっていうのはこういう事を言うのか。勉強になりました。

国民の弟?それはどこの国ですか?アジア国家の弟にしません???

 

 

 
 
 
 
 
View this post on Instagram
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

A post shared by Nattawat Jirochtikul (@fourth.ig)

www.instagram.com

 

この被り物はあざとすぎて死ぬ。歌ってるときにちょっと目が隠れちゃってるのとか性癖狂うぞ???こんな可愛らしい演出を展開してしまうなんて恐るべしGMM・・・。あまりにも可愛すぎてグッズの購入を躊躇するレベル笑

Fourthくんじゃないと使いこなせないハイレベルあざとアイテムでしょ、コレ。

これはなりきるのではなく愛でるに限る。・・・でも欲しくなるよね

 

 

Tinn役Geminiくん

 

 
 
 
 
 
View this post on Instagram
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

A post shared by Gemiyakii♊️ (@gemini_nt)

www.instagram.com

 

おい、Gemini!笑顔つくるの下手かw

せっかく可愛い画像貼ろうとインスタ探したのに、結構真顔ばかりだぞww

君のポテンシャルはそんなもんじゃないんだから、もっとニコニコ笑ってくれ!自信を持って人生を楽しく生きてくれ()

Fourthと共に笑顔でいてください。お願いします。。。。

 

えー、改めて。Geminiくん。同じく2004年生まれだそうです。181cmの長身イケメン。

(ちなみにFourthくんは175cmらしい。いい身長差ですね)

顔はいいのに恋愛偏差値の低さが決定的なTinn会長を演じきっているGeminiくん。

妄想爆発させてみたりベッドで悶えてみたり、恋愛アドバイサーの副会長に泣く泣く電話してみたりかわいいの渋滞がすごいw

なんで外面はそんなに凛としているのにこんなにポンコツなんだよ・・・そんなんずるいじゃん(?)応援するしかないじゃんか!!笑

このあたりが2getherのサラワット感があるんだよなぁ。平静を装っておきながら裏では大騒ぎしてたり、過去編で恋に落ちて今に至る構成とか(過去から好きだったはタイBL自体にありがち)

しかしまぁ、会長さんよぉ・・。君は今作の「攻め」ってことでいいのかい?たしかに先に恋に落ちてGunを追いかけているけどリードはできてないし、なんならGunに攻められてない??MSPって両受けに見えるんだよなぁ。まぁかわいいからどっちでもいいけど。タイの攻めはスーパーダーリン:ちょいポンコツ=(9:1)くらいなイメージなんだけど、Tinn会長はスパダリ:ポンコツ=3:7くらい?

・・・だからこそ等身大な高校生っぽさがあっていいんだろうな。

 

というかタイの等身大な高校生ってなんだろ。タイの高校は『The Gifted』『Blacklist』(The ECLIPSE)のイメージが強すぎる。なんでギスギスしたドラマは高校生で華やかなドラマは大学生なんだよww

日本のドラマみたいに生徒会が予算握ってるし、文化祭で執事喫茶するしで設定が日本っぽいんだけどそこらへんって日本文化じゃなくてアジア文化なのかね

 

 

 

MSPはカバー曲を続々出しているので音楽が豊富。

中でもやっぱコレが一番お気に入り。(被り物Fourthしか勝たん)

あとは1回目のサビのあたりでみんなで踊っているシーンが好きです。

なんか会長スタイリッシュなんだよなぁ

というわけでエンドレスリピートしてます。はい。

 


www.youtube.com

 

 

ugatak514.hateblo.jp

 

 

感想『I Promised You the Moon』『I Told Sunset About You』思春期ドラマの決定版。高校生が大人になるまで

 

PK - BKK - I Promised You the Moon

 

 

「観ている人の感情を壊せ」「情緒を狂わせろ」

 

 

このドラマはそんな目的で制作されたエンタメ兵器に違いない。

 

続きを読む

感想『モアザンワーズ』正しさからの逸脱、戻らない日々。流され続けてきた永慈の終着点

モアザンワーズ (1) (バーズコミックス スピカコレクション)

 

アマゾンプライム独占配信のドラマ『モアザンワーズ/More Than Words』

 

「ふたりの子を産む」って叫ぶ広告が妙に耳に残る。インスタでもツイッターでもめちゃくちゃプロモーションされる。調べると中川大輔くんでBLっぽい、ということで軽く観てみた。

正直映画だと思って2時間位で観終わるつもりだったけど、連ドラで一瞬だけ再生を躊躇った。しかし1話があっという間に終わる。あれ、と不思議に思うと30分くらいだ。なるほど連続ドラマといえど、1時間ドラマを10話もじっくり観ることのできる人が減っているご時世への配慮か。時間的な安心感を手に入れますますのめり込む2話。3連休の初夜はモアザンワーズに吸い込まれていった。(うまく言語化できなくて執筆に時間がかかりすぎた)

 

 

物語は美枝子とマッキーが出会う場面から始まる。彼氏の暴力から逃げ出した美枝子。

そんな彼女を癒やしてくれたのが隣のクラスのマッキーだった。仲良くなったふたりは同じ居酒屋でバイトをはじめ、そこで年上のお兄さんのエイジと出会う。

マッキーの男子高校生らしいノリと甘えに心優しいエイジはホイホイと受け入れる。

「夜このままドライブしよ」「じゃあ、この辺回って帰ろうか」「は?ドライブって言えば高速でしょ」

いつしかBBQしたり、別荘へお泊まりの計画を立ててみたり、3人の仲はぐんぐんと深まっていく。そして少しだけ流されやすくて、とにかく優しいエイジは陽だまりのようなマッキーに惹かれていく。

この青春パート、本当に胸が締め付けられるような美しさだ。映像美というかノリというか、マッキー役の青木柚くんの自然な演技が本当に高校生のようだった。うまくいえないけど、高校生のSNSで切り取られそうな青春の1ページ。どの場面も楽しそうなのが見て取れる。

 

 

全話を通じて特に演出が素晴らしい2話

物を語る「沈黙」

僕がこのドラマに感動したのはエイジが美枝子に「マッキーの彼女」について訊ねるシーンだ。

話は逸れるが現在『映画を早送りで見る人たち』(光文社:2022)を読んでいる最中だ。以前ネット記事でアップされて注目していた内容の書籍拡大版である。

正直なところ倍速再生になれている僕にとって、倍速ができないプライムビデオは使いにくいと最近感じている。テレビ画面で見れるFireStickTVもありがたい反面、Netflixまで等速再生になってしまう点を不満に感じ始めていたこの頃。「セリフのないシーンはいらない」とは言わないが、「間も含めて作品だ」という制作側の意図に対する共感もしづかった。さすがに10秒飛ばしはしないけど。

そこで前述のエイジと美枝子のシーンである。そこでの「間のとり方」があまりにも美しい。あの「間」は僕には完璧に見えた。言いたいことがある、聞きたいことがある、でもどこから切り出そうか、なんて言おうか呼び出したはいいけど言葉が出てこないエイジ。呼び出されたけど何の話だろう、えーちゃんはゲイだし告白とかはないと思うけど。とか思っていそうな美枝子。この二人の沈黙と焦れったさが映像中で完璧に表現されていた。

 

正直なところ、ファスト映画・倍速再生の観点で言えば話し始めるシーンまでは10秒飛ばしで先送りにされていてもおかしくない。でも、あのシーンだけは飛ばしてはいけないと思わせられたし、はじめて「倍速さえもしてはいけない」ような「間」だったとさえ思う。どこから切り出そうかと考えている10秒はきっちり10秒かけないと表現できない。気まずさと焦れったさ、この時間の流れは現実では決して早送りで飛ばせやしない。美枝子が「どないしたん」と尋ねてから実際にエイジが口を開くまで約40秒、マッキーについて話すのは1分半しかない。この短い時間、二人の演技に釘付けだった。それくらいに衝撃的な「間」であり、魅力的な沈黙だった。

 

孤独で繊細なエイジ

同じく2話にはもう一つ好きなシーンがある。冒頭のエイジがゲイイベントに初めて参加したときのシーンだ。「最近気づいた」というエイジは少しキョロキョロと落ち着かない様子で周りを伺う。その不安と好奇心が入り交じるような視線がとても良い。興味深そうに眺めているエイジに声をかける、こなれた男性。なんとなく僕はここでのエイジの対応に小さな緊張を感じ取った。初めてのゲイイベントでの会話だ。

エイジの好奇心は喧騒から離れた静かな廊下に移る。お酒を片手に唇を預けるエイジ。だが数秒で違うと感じるとその場を逃げ出し、さらに酒に走る。泥酔しながらポツリと呟く「普通になりたい」

1話終盤に登場したエイジ。2話冒頭で彼の繊細さと孤独感を見事に表現しているといえよう。

 

 

流され続けたエイジの半生

陽だまりのようなマッキー

少しだけエイジについて読み解いてみたいと思う。

丁寧な言葉遣いや上品なパジャマ、実家の自室にあったトロフィーと掃除整頓が行き届いたひろい一人暮らしのワンルーム。端々にエイジの育ちの良さが見て取れる。

実際エイジは、父親が会社経営しており別荘を持っているくらいに裕福な家庭に育った。そのうえ父親も特別厳しい教育をしてきた様子もなく「好きなようにやれ」というスタンスだったと見て取れる。妹曰く「昔からなよっちい、優しすぎる」エイジは、厳しくされなくとも、なんとなく流れに身を任せながら過ごしてきたのではないか。

 

そして優しいエイジには自分がない。誰か周りの人のためのお世話はするが、自分の意志ではないので誰かの意見に流される。

いつも流されるエイジが自分の意思で行動した数少ない場面、それがキスの拒絶だった。一度は流されていながら拒否をしたということは、よほどの違和感があったのだろう。最近自認した「男が好きかも」という意識とは裏腹な強烈な違和感。流される先がなくて相当困惑していたに違いない。

 

そんな迷走しているエイジに道を示してくれたのがマッキーだ。彼はいつも「あれしよう、これしよう」としてくれる。仔犬のようにはしゃぎ、太陽のように笑う。BBQで「いーから食え」と食べさせる。エイジはマッキーに振り回されることを心から楽しむようになった。マッキーのことが好きになるのは必然だった。

流されてきたエイジは自分の意思を表明することが少なかったんだと思う。それが美枝子に「マッキーの彼女」を訊く「間」を生み出した。

そしてやはり流れでマッキーに告白をして付き合うことになる。

初キスはマッキーからだった。この流されすぎる性格はあまりにも罪深い。

この初キスからの月日経過は青春感あっていい。短いながらも細かく衣装チェンジしながらワンカット風に演出していくのエモい。。。三人の幸せな関係性がよく分かる。

 

そしてエイジはやっぱり「流れ」で家族にマッキーと付き合っていることを話す。

(このカミングアウトされたときの佐々木蔵之介がヤバすぎた。いろいろな役者の視線や表情での演技を観てきたけど、表情を崩さずに表情が崩れていく演技なんて存在するのかと思った…)

エイジは優しい性格なのと同時に繊細でもある。家族に勘違いされたままだとバツが悪かったのだろう。そんな優しいエイジは自分の代わりに憤る妹や悲しむマッキーを見ていっそう明るくクリスマスパーティを楽しむ。自分の中のモヤモヤよりも周りの人たちを優先するエイジ。マッキーもその意図を汲み明るい空気感でクリスマスを満喫した。

 

美枝子の決断

そして時は流れ、マッキーと美枝子は高校を卒業する。その頃のエイジは居酒屋のバイトを辞めて藍染め屋で働いていた。なぜ藍染めだったのか、このあたりの展開は読み解けなかったが、さらにエイジは藍染め屋を辞めて父親の会社に勤めると言い出す。「いつかは継がないといけないと思っていた」と規定の「流れ」に従ったエイジ。何も聞かされていなかったマッキーは密かに心を痛めていた。ふたりの関係はうまく行っていそうなのに、どうしてこうなってしまったのだろうか。小さなわだかまりが増えていっているような、そんな寂しい表情をするマッキー。さらに悲しいことにそれに気付けるのはエイジではなく美枝子だった。

 

美枝子の専門入学式。高校からの友人である榊は彼氏と続いており、親公認の仲であることがサラッと明かされた。笑顔のエイジとマッキーはこのとき何を思ったのだろう。

その後の入学祝いのディナーでは、3人共本当に楽しそうにしていた。エイジの父から食事に誘われ快諾するマッキー。榊のような家族公認になれる夢と期待が、エイジをいつも以上に酔いを回らせた。その後の展開を思うと、本当に胸が痛い。

 

 

「別れてほしい」

 

 

シンプルでストレートで誠意のある絶望。言葉も返せず黙ったままのマッキー。激高するエイジ。だけども「流れ」に逆らえないエイジは解決策を見いだせず途方に暮れてしまう。そんな中で「私が二人の子供を産む」という突拍子もない提案に乗っかってしまう。道を示してくれる人に弱いエイジ、代理出産の「流れ」が進めばエイジは強い。流れをスムーズにするための資金集めや婚姻、勉強と余念がない。その「流れ」が正しいかどうかはもはや関係がない。エイジは自分で道を作れない。最大限に「流れ」に身を任せるだけだ。

そして最大の誤算は美枝子を気遣えば気遣うほどマッキーが阻害されてしまうことだ。

愛する人は自分に目を向けていてほしい、愛情を注いでほしい。当たり前の感情だ。自分たちのために体を張ってくれている美枝子を気遣うのも当たり前ではある。関係性のバランスが大きく歪んでしまう。3人それぞれがお互いを気遣い、飲み込んでいた。そして美枝子の小さな嘘で完全に関係が破綻する。

 

戻らない日々

最悪なのは「すでに引き返せない」段階まで計画が進んできていたことだ。この「流れ」は止められない。エイジはマッキーを追いかけることができなかった。探すことができなかった。マッキーがいなくなってしまったことにより、「流れ」は完全にエイジと美枝子を結びつけた。子供が生まれたときの場面、エイジは感涙していた。普通なら1コマでも涙がわかるように表情のアップでの演出があってもおかしくないのに、一度もなかった。さりげない涙も美しいし、強調しない演出も本当に良かった。

 

結果論になるが、エイジは父親の会社に就職した。マッキーとは別れた。美枝子と籍を入れて子供が生まれた。エイジの父が望んだ流れをすべて達成して、エイジがひとり酔いつぶれた夜につぶやいた「普通になりたい」を手に入れた。

ここまで書いてきたが、流され続けたエイジの物語の終着点としては実は理想的な結末なのではないだろうか。こんな結婚ありえない、マッキーの気持ちはどうなるんだ、当然いろいろな感想があるのも納得できる。しかし人は常に最善の選択をして生きているわけではない。その時々に考えうる最善が長期的視点で正しいとは限らない。選択の結果誰かが傷つくこともあるし、傷つかないようにしていたのに傷つけることもある。どちらを選択するのかで大きく未来が変わってしまうような局面に遭遇することもある。

僕ら視聴者は「どうしてこんな選択してしまうんだ」と思ってしまうが、そこで生きている当事者たちは悩んだ結果の選択なのである。この歯がゆい感想を持ってしまう理由は登場人物がリアルで僕らが入り込めるような演出だったからではないだろうか。

確かに3人で平和に子育てをする物語も見てみたかったのも理解できる。ただしその場合、子供が家族構成についてバツが悪いことを言われる未来が僕には見える。そしてやっぱりマッキーが、子供のために家族から身を引くような展開になってしまう気がする。

 

青春パートは本当に素晴らしくて輝いていた。3人の役者がめちゃくちゃ演技をしていた。それだけに幸せを願う気持ちも理解できるし、何かを選ばなければならない大人になっていくパートは見ていて辛い。ビターでセンチメンタルになれる最高のドラマでした。

 

 

 

原作者さんの気持ちがものすごいわかる。癒やしや正しさからの逸脱、「もう戻らない日々を抱えて生きていくしかない」がブレなくビシッとキマっていた。

 

 

 

ugatak514.hateblo.jp

 

ugatak514.hateblo.jp

 

 

感想『TharnType/ターン×タイプ』ケンカップルで刺激的。MewGulf沼へようこそ

 

『TharnType/ターン×タイプ』

タイBLのツッコミどころには手慣れたもの。しかしいくつか見てきた中でも結構好きな作品だった。

 

ゲイ嫌いのタイプ。イケメンで優しいルームメイト・タイプがゲイだとわかると否や、彼を追い出そうと奔走する。ルームメイトを解消するためあの手この手で嫌がらせしてみたり、部屋の交換相手を探したり。ターンは動じないどころかなぜかタイプに惹かれていって・・・・。

 

はい、来ました。好感度マイナススタートからの上昇必須パターン。

あれだけのイヤイヤ期のタイプちゃんがズルズルと絆されていくのを見るのが楽しむポイントですね。SOUTS鬼軍曹アーティット先輩陥落計画みたいな系統だ。

 

 

ガルフ君しか勝たん

まずはタイプがイチイチかわいい!ガルフくんかわええ!

小学生レベルのしょうもない嫌がらせをする幼稚な大学生。はっきり言って視聴者からの好感度もマイナススタートでしょ。。。お前、顔がいいから許されてるけど、人として最低過ぎて1話のお子ちゃまっぷりはホント見るに耐えないよ。いやほんと顔がいいなオイ。マジで同じ人類かよ、チクショウ…。

タイプは「昔から男が寄ってくる」だって?わかるわぁ〜…笑

 

 

 
 
 
 
 
View this post on Instagram
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

A post shared by Kanawut Traipipattanapong (@gulfkanawut)

www.instagram.com

 

 

しかしだ。おこちゃまタイプちゃんにだって、ゲイを嫌う理由はある。まぁ、好き嫌いは自由でも、嫌がらせしてもいい理由にはならんのだけども。

 

 

タピオカミルクはシェイクで噴出

一方、余裕のあるイケメン優男ターンくん。執拗な嫌がらせにも涼しい顔で耐えたりやり返したりで全面戦争待ったなし。あぁ、なんだかんだいいやつなんだなーと思ったその矢先、1話ラストで泥酔寝込みを襲うシーンは衝撃的だった。

「俺のベッドで無防備に泥酔したことを後悔させてやる」そうつぶやきながらゆっくりとタイプのシャツのボタンを外し、ねっとりと愛撫するターンはまさにゲスホモだ。まだタイプの事情は知らないとはいえ、彼のトラウマをもっとも刺激するような最悪な行為すぎる…。後悔のとしてのキスマークをつけるなんて…。

これまで見てきたタイBLの中でも1話からぶっ飛ばした刺激的な内容でちょっとだけ面食らってしまった。いや演出がドエロい…。ミュー君の表情や動作がいちいちエロすぎる笑

こういうのって思わせぶりな演出で実は「何もしてませんでした〜」ってやるんじゃないの?勝手に脳内補完させてネタバラシまでのリアクションを楽しむのが普通かと思ってたのでなんか色々追いつかなかった‥。いやほんと、うん、ありがとうございます。

 

加えて2話のタピオカミルクのシェイクの隠喩(直喩)は笑った。そうか、今見てるのはラブバイチャンスの制作会社だったな、とふと思い出す。

ターンによる反撃のスケベ攻撃。「お願いやめて」と懇願するタイプの太ももに手を滑らせて「気持ちよくしてやるよ」はヤバイ。過激すぎてDOKI☆DOKI☆が止まらない

そして問題は3話へと発展する。二人の戦争は無事に停戦を迎え、タイプはターンの気持ちを悟る。ターンがただ水を飲んでいるだけなのに、釘付けになるタイプ、かわいいかよ。『Bad Buddy Series』でもプランがジュースを飲むことでパットを誘惑していたなぁと思い出す。でもなんでだろ、プランに比べるとターンのほうがはめちゃくちゃセクシーで色気が溢れてたわw

タイプのイヤイヤ期が終わりつつあることをいいことに、ターンは更に強引に関係をすすめることとなる。シャワー室へ侵入し、今度はちゃんとタイプが起きている状態での愛撫だ。テクニックに自信がある色男ターン。タイプは抵抗しきれずに完落ち。もう展開が完全にAVのソレだよ。。。

 

 

どっちが沼落ちしたのかされたのか

「セックスがしたい」ターンのお願いを一度は突っぱねるものの、色々考えて「借りをつくりたくない」という理由で夜の相手を受け入れる。タイプちゃん…マジか。トラウマと自意識をふっとばすターンのテクニックヤバすぎるだろ。

「1回だけだ」タイプが強く主張すればするほどターンも我ら視聴者も「あ、このままズルズルいくやつだ」という確信にかわる。「土曜日空いてる?」と聞かれれば「お、いいぞ、ヤるか?」と積極的に提案してくる。こうして自然な形(?)でターンはタイプからセフレ認定をいただく。

 

でも、ターンはやっぱゲイのメンタリズム。セフレじゃダメなんだよねー。いつかは絶対に落とすと決めているだけならまだしも、彼氏ヅラして嫉妬・束縛をしはじめる。

タイプはタイプでターンを思いつつも女の子とのラインに夢中になる。身体はターンを向いているのに心はラインに向いている状況にターンは心を痛める。

おこちゃまタイプちゃん、女の子口説くときには爆イケタイプ君になるのギャップがすごい。落ち着いて手慣れた感じでグイグイいくのかっこよすぎるよね。あんなイケメンなのに実は中身が3歳児だと発覚すれば女の子に詐欺で訴えられるレベル。

 

酒に溺れ涙で枕を濡らすターン。デートから帰ってきたタイプがそっとターンのベッドに入り込む。

「彼女といてもターンが頭から離れないんだ」「ターンが他の人いること想像すると耐えられない」「もうターンしかいないんだ。許してくれ」さらに彼女とデキなかったことも告白する。

 

 

王様でおこちゃまなタイプ、ここに際まる。

このギャップを持ってタイプという人間が「完成」するわけだ。

自分の気持ちに気づき、涙ながらにターンにすがる姿の破壊力。

ターンじゃないけどもこれまでの非礼をすべて帳消しにせざるを得ない。。。効果抜群すぎる。

 

こうして二人はより親密な関係になったというわけだ。

 

 
 
 
 
 
View this post on Instagram
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

A post shared by TharnType The Series (@tharntypeofficial)

www.instagram.com

 

事後タイプの甘えっぷりがかわいい。

ターンを彼シャツで出迎えて自分自身を誕生日プレゼントにする甘々っぷりも最高。

自分でコンドームいっぱいプレゼントしておきながらちょっとドキドキしてるのかわいすぎひん??

 

 

嫉妬とすれ違いは折返し地点からが本番

さてタイBLのイメージなんだけれども、おおよそ折返し地点の6か7話くらいで二人の関係が決まることが多いと思う。結ばれました、めでたしめでたしとハッピーエンドにする日本の恋愛ドラマとは違いますね。気持ちが通じた折返し地点からは攻守交代して追う側と追われる側の気持ちのすれ違いに注力していく。つまりはタイプがターンにやきもきする番になるってことですよ。

ターンの初めての男や元カレ、親友が入り乱れてタイプの心をかき乱す。

せっかく付き合えたのに大体嫉妬に狂ってまたギスギスと不仲になっちゃうんだよねぇ…。

まぁ、正直ターンタイプに出てくるゲイのキャラクター、ターンも含めてロクな人いないッスわ(3話までのターンの行動は許されるものではないので)

あまり出番がなかったタイプの地元の友達だけだよ、素直でいい人そうなの。

作中屈指のぐう聖なので特別編でフォローがあってよかった。仲直りがなく最終回迎えちゃったのがほんと気がかりだったし。

 

7話からはまた試練の連続なので、大体のことに一段落ついた最終回後、特別編が至高というわけです。

 

 

ター&ロン&テクノー、そしてラブバイチャンスへ戻る

タイプは覚えてないかもしれないけど、ターンは以前ピロートーク的に「中学生のときにタチを教えてくれた年上がいる」とか「バンドのメンバーの弟に手を出した」みたいなこと語ってたよね。しかし、こんなにガッツリとエピソードに絡むとは思わなかったな。なかなか本筋に絡んでこない闇を抱えたターがタイプの元カレってのは気づけなかった。ターはねぇ…、気持ちが先行しすぎて圧倒的説明不足で問題を大きくしていくタイドラマあるあるをぎゅっと凝縮したキャラすぎてあんまし共感できんかったわ…。お兄ちゃんの気持ちもふわっとしていて描写だけみてると義弟に恋心があるってのもピンとこないし…。

 

そして裏で糸を引く黒幕へと続いていく。

え、そういう系だったん?あー、まぁ、そうか、そうだよね。一応ちゃんと布石をおいてあったし、まぁ。ボーカルしてるロン君、かわいくて好きだったよ。ロン役のカーオナー君が黒幕モードのときのヤバイ目は素晴らしかった。演技力あるなぁ。。。

演技力といえばテクノー役のマイルド君。ああいうおちゃらけコメディキャラって、人によってはドラマで浮きまくるんだけど、めちゃくちゃ自然体でとてもよかった。「部長になりたいんだ☆」って舌ぺろ(してなかったっけ)シーンが良かった。おこちゃまタイプちゃんとターンの間を取り持って物語を動かす役割もあって作中の苦労人。

ターンタイプのテクノーもいいけど、ラブバイチャンスのテクノーのビジュアルがストライクなだけにちょっと複雑。

ビジュアルだけでいえばトーン兄さん好きだよ。いつもかっちりとしたシャツ姿が印象的で大人の色気がある。お姫様の面倒ばかり見てて色恋から距離がある保護者ポジションだったけども、シーズン2でも出番あるのかな。

 

 

最終回&特別編には『ラブ・バイ・チャンス』のピートとティンが登場。

ちょい役くらいかと思ったらちゃんとセリフあるどころか主人公組と会話する仲なのがびっくりした。サッカー部のキャンはめっちゃ名前連呼されてたけど、エーは影薄かったな…。

こうなると時系列的にもう一度ラブバイチャンスみて、ついに見放題になったラブバイチャンス2見てからターンタイプ2をみたほうがいいのかね。。

初めてのタイBLと2年越しに再会するなんて、夢にも思わなかったわ笑

こんなにどハマリするなんてなぁ…。底なし沼だ

 

 

ugatak514.hateblo.jp

ugatak514.hateblo.jp

 

 

感想『機界戦隊ゼンカイジャーVSキラメイジャーVSセンパイジャー』ゼンカイ脳汚染のドキュメンタリー映画

【メーカー特典あり】機界戦隊ゼンカイジャーVSキラメイジャーVSセンパイジャー スペシャル版(初回生産限定)(Amazon.co.jp特典:オーディオコメンタリーアフタートークCD) [Blu-ray]

 

記事あげるの随分ずれ込んじゃったなぁ…。まぁ仕方ない。笑

 

 

と、いうわけでついにやってきました。

ゼンカイジャーとキラメイジャーが対峙する瞬間が・・・!

キラメイジャーの最終回から1年半。FLTから約1年。時雨の『スーパーヒーロー戦記』から約9ヶ月で、宝路の『テン・ゴーカイジャー』から約7ヶ月。この瞬間を指折り数えてきた。すっかりゼンカイ脳に汚染されてしまいながらも、ドンモモに圧倒されながらも、心の支えはキラメンタルだった。幸い、充瑠役の小宮璃央くんがドラマにバラエティにYoutubeでの露出が多くてなんとか精神をつなぎとめることができた。為朝とYou Tubeで音楽番組やってたし。

(そういや璃央くんとドラマで共演していたリュウソウブルーの綱くんが最近活躍してるなぁ。すっかり売れっ子となった或人社長と今度ドラマでアイドルユニットを組むとか。)

 

ゼンカイの最終回で告知あるかな〜と期待していたら、予想通りGW公開でのVSシリーズの発表。しかし、タイトルにある不穏「センパイジャー」ってなによ?肉ってなんだ???すっかりゼンカイ基準でのVSシリーズに仕上がってますね。キラメンタル足りなくなりそう…

 

と、いうわけでよこ〜くよこく

 


www.youtube.com

 

 

キラメイジャーVSゴーカイレッド・ゼンカイジャーVSルパンレッド

さて、今回のお話はゼンカイジャーもキラメイジャーも本編終了後の時系列である。

キラメイジャーの信号機・ランド組は散らばったカナエマストーンを海賊ヒーローが持っているという噂を聞きつけ、ゴーカイレッドに接触する。

ゼンカイジャー御一行はクリスタリアへ訪れ宝路と記念撮影してたり楽しそうだ。

カラフルに戻ったところでステイシーとマブシーナにカナエマストーン捜索を頼まれる。そこに快盗が現れて…。

 

導入が最高すぎる。やりたいことやったもん勝ちってくらいにいい感じで戦隊が混じり合っていく。

キラメイジャーの信号機組が恐竜やでカレーを食べてるマーベラス接触。信号機組の会話の掛け合いが懐かしくて涙が出る。威圧感にビビリまくりなのがかわいい。キラメイジャーはやさぐれ系のメンバーがいない平和編成だった上に今風の常識人集団だからマベちゃんみたいな人に声をかけるのは勇気が要るんだろうw

為朝に頼りきりの充瑠がかわいいし、言葉足らずツンデレマベちゃんに圧倒されてしまう信号機たち。マーベラスは煽るような言い方するからだいたいトラブルに巻き込まれる。強いからそれでもなんとかなってるけど大体マーベラスが事態をややこしくしてる。

さすがにゴーカイチェンジまではしなかったけれども、ベテラン戦士の貫禄がすごい。

そして海賊ヒーロー違いというネタでキラメイ&ゴーカイは幕を閉じる。間違ったら全力で謝る信号機たち、素直でいい子だ。

 

ゼンカイジャー達はカナエマストーンをめぐり快盗に遭遇する。

ルパンレンジャーは劇中曲がよすぎる。快盗のテーマ(?)がかかった瞬間に脳汁ドバドバだった。「あぁ、俺はいま香村先生のルパンレッドを見ているんだ」と実感する。

ドタバタ逃走劇しながらぶっとび介人に対して「そういうの慣れてんの」ってつぶやく魁利。最高かよ。しかしこの快盗、宝路がぶっとんでくるのはダメだった。キラメイ組の顔も知らないままお宝そのものの情報だけは正確に入手する快盗。いや、キラメイ組はほぼ一般人だけど、そこまで正体を隠しきれる生活してないと思うんだけどなぁ。

個人的に宝路が魁利の肩を抱くシーンがツボった。そういう慣れなれしさ、魁利くん絶対苦手なやつじゃん。でも嫌いじゃない、とか感じてそう笑

キラメイ組背が高いから自然だったけど、肩を抱いたときの身長差がすごかった。やっぱり宝路はそうとうデカイな。。。

 

 

そう、導入はよい。単純にワクワクする。

そして問題はここからだ。カナエマストーンの在り処の情報からゼンカイジャーとキラメイジャーが合流して、カルビワルドによって焼肉屋空間に転送される(?)

トジテンドのパクリ技術でワルドを復活させたってことで、世界改変能力が限定的になったのだろうか。脱出条件のある異世界転送型はいままでいなかったよね。肉が蘇りさえしなければスペック的には最弱。しかし無限焼き肉で二組のヒーローを追い詰めた怪人は初じゃないか?

ここからキラメイジャーとゼンカイジャーはひたすら焼肉屋空間でワイワイすることとなる。もはやピンチ装った焼肉屋忘年会でしょこれ。「饅頭怖い」の系譜だよ。

ひとり1品無料注文可で、万力からサウナスーツに医療品まで提供できるカルビワルドの商品ラインナップの充実っぷり。これはカナエマストーンでもカルビワルドの能力でもないと思うんだよなぁ・・。

 

駒木根くんと小宮くんによる裏話トークで「キラメイはコロナ初期の影響もあって食事もできなかった、焼肉屋はそのあたりの配慮なのかな」と好意的に捉えてた。映画パンフレットの香村先生のインタビューで「いつものVSですすめるつもりだったところ」「たまには戦隊がワイワイしてるのが見たい」ということで「キラメイは食事ができなかったし、焼き肉とかそういうのもいいんじゃないか、という話になった」

マジかよ。そんなこと…。なんでもありで型破りなゼンカイジャーが奇跡を生んだ。

よかったね、、、ほんとに。

 


www.youtube.com

 

追加・先輩戦士の活躍

10人がひたすらに焼き肉を食べている間

・ゾックスとマーベラスの対面。界賊と海賊の一騎打ち。

・新トジテンドへ潜入。囚われのマブシーナ&ステイシーのWヒロイン救出劇

・介人と快盗

 

センパイジャーふたりと追加戦士組が物語を引っ張ってくれました。

ゴーカイレッドとルパンレッドって振る舞いが美しくて味方にいるときの安心感半端ない。先輩風吹かせて後輩フォローするルパンレッド、、、いいよね。マベちゃんは客演多いからなんだかんだで後輩の面倒を見る印象あるけど、あの魁利が…。胸熱だ。

あさひくんも若くしてレッドしてるから全然印象変わらなくて素晴らしいね。ここのところ、我が魔王といっしょにヒロイン取り合ってBLしたり、絶対BLになる世界に屈して天才物理学者を引きずりこもうとしているイメージだ。まぁ顔がきれいだから仕方ない(?)

 

 

焼肉屋空間から脱出するために博多南さんと柿原さんを召喚しようとする充瑠。助っ人はNGと断られる充瑠。かわいいかよ。それにその二人を召喚してもすぐ満腹になってそう。(でも一瞬焼肉屋デートかと思って期待した柿原さんも見たいし、悪態つく柿原さんもみたかった)

助っ人NGだけど、全力全開キャノンで先輩たちをガンガン召喚する介人は規格外すぎる。ヒラメキングがチートでも召喚しちゃえば可能になる意味でもゼンカイジャーの戦力はやべぇよ

 

脱出・最終決戦

それぞれの登場シーンがかっこいいし、クールに話をしながらキラメイ側からゼンカイ横へテクテク歩いていくステイシーがちょっと愛おしい。

キラメイジャーとか追加戦士はレッドの隣に配置することでバランスを取ることが多い中で、ゼンカイジャーはツーカイザーもステイシーも別組織であることを強調した結果、キラメイ+(ステイシー+ゼンカイ+ツーカイ)という配置での一斉変身。ステイシーがど真ん中の主役みたいな並びなのおもしろい。

 

そしてここで悲報

【キラメイジャー・ゼンカイ脳に汚染される】

 

ゼンカイ脳の一例には変則名乗りがある。○○のパワーの部分を自由に好きなワードを入れて楽しんでね!っていうアレだ。

長時間ゼンカイ組と密室密集して密着して飲食した結果、優等生のキラメイジャーたちがゼンカイ脳になってしまった。まぁ1年間本当に気にしてたからね…ハメ外したくもなるよね。

というわけで、せっかくのVSシリーズなのに…。一同が並びたっての一斉変身したところなのに…。みんなで焼肉屋にちなんだ名乗りをしている・・・・。マジかぁ・・・・・。

これ、もしかして「ゼンカイ脳が形成されるまで」とかいう人体実験のドキュメンタリー映画なんじゃないか。。。キラメイ組のノリが中盤からあきらかにやばかったし。(もともとやばい素質があるから違和感なかったとは言えない)

 

 

ゴーカイレッドとルパンレッドがやりそうもない、「仲間を連れてきた」という熱い展開でゴーカイ以降のレッドが揃い踏みで順番に名乗りをしてくれる。パトレン1号いるけど、平和のために今だけルパンに目をつむってくれてるんだろうな。レッドバスターがツンケンしてなく妙にフランクな気がしたけど…気のせいだろう。10年分のレッド集めるとやっぱり大和先生が苦労しそうだなと改めて思った。それだけ希少な立ち位置のレッドなんだよね。

ところで「雑魚は任せろ」って少年漫画的には違和感ないけど、よく考えるとそんなかっこいいセリフじゃない気がする。あれか、先輩が後輩に華をもたせる的な演出だからいいのか。

 

なんやかんやで敵を撃破してハッピーエンド。ステイシーも最後に見せ場があって、最終回後という時系列を感じられてとてもよかった。1年間苦しんでたあの表情を思うと親心にホッとする。ね、君もそう思うでしょ、魁利くん?笑

 

 

しかしだな。EDダンスはもう少しなんとかしてほしかった。

わざとだと思うけど、それぞれの曲をぶつ切りでつなげて突然ダンスが切り替わる。それだけなら救いがあるんだけども、こういうEDって場所とメンバーを変えて撮ったダンスを編集でつなげるからぶつ切りにぶつ切りが組み合わさっちゃって、不協和音みたいな違和感がすごかった。毎年思うけどノーカット版とかないのかな。円盤チェックしてないけどもしかしてそっちには毎年収録してあるのかね。

EDダンスがないゴーカイ&ルパンのふたりも苦戦してたというダンスもあんまり見れなかったなぁ。

 

キラメイジャーもこれで本当におしまいか。

お疲れさまでした。ルパンレッドのようにまたいつか客演をお願いします。

 

ugatak514.hateblo.jp

ugatak514.hateblo.jp

 

感想『A Tale of Thousand Stars』千星物語のMix君がかわいい件

 

A Tale of Thousand Stars 上

 

『A Tale of Thousand Stars』別名「千星物語」

 

ふわっと「面白い、泣ける」的な口コミだけ聞いて視聴。

最初の印象は金持ちボンボンの成長物語かな、からの途中まで観た感想としては心温まる系のドラマなのかなって感じ。

 

裕福な家庭で好き勝手生きてきた大学生のティアンは、心臓移植をきっかけに人生を見つめ直す。移植元の女性が働いていた辺鄙な村でのボランティア教師をしつつ、彼女の恋人だった森林警備隊のプーパーに惹かれていく。

 

千星物語はこのティアンが可愛らしいんですよね。金持ち時代は本当に身勝手な自由奔放な大学生って感じなのに、心臓移植後は人が変わったかのようにしおらしく素直で純朴な大学生になっちゃう。もともとお坊っちゃんだから自分では何もできないんだけど、はじめて色々と自分で考えて経験していくことによってどんどんと人間的に成長していくのが気持ちいい。

村のボランティア教師ということで、数人の小学生との絡みも多く、そんな子どもたちと共に成長していくのを見ると、親心のようなほっこりしたような気持ちになれる。

 

 

金持ち時代の爆イケティアン

 
 
 
 
 
View this post on Instagram
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

A post shared by Mix (@mixxiw)

www.instagram.com

 

 

ティアン役のミックス君

ドラマ冒頭の金持ち大学生時代はびしっとシャツやスーツを着こなしたイケメン君。

かと思えば村では髪も下ろして笑顔のかわいい素朴さを醸し出す。

イケメンはいいよな。ナチュラルでもイケメンなんだから(当たり前)

178cmあるからBright&Winペアに比べたら小さいものの、それでも高身長だ。

ちなみにプーパー隊長を演じるアース君は182cmだそうです。

 

 

シャワーはどこだと尋ねたティアンを学校に連れていき、シャワー浴びたいんだろと言いつつ滝へ案内するプーパー隊長。無愛想だし第一印象悪すぎるが、まぁ恋愛系ドラマではよくある話で、マイナススタートの好感度はあとは上がるしかないわけですよね。

でもインスタントラーメンを差し入れしてくれたり、何もできないティアンを気にかけてくれる。こういう不器用な小さな積み重ねが後々に効いてくるわけだ。

 

慣れない環境に飛び込んだティアンも村に馴染もうと懸命に努力する。授業がつまらないと判断したら帰宅してしまう子どもたちと向き合い奔走するのだ。家庭訪問して子どもたちの家庭状況や家業に触れ、体験し教えを請う。都市部の金持ち大学生はそんなことできないよ・・。本当に人が変わったんじゃないかな?でもその素直な姿勢が村の人たちに認められていく。

 

ティアンが村に馴染んでいくにあわせてプーパー隊長の優しさも少しづつ見えてくる。

ほんっっっっとに不器用なツンデレなんですよ。プーパー隊長!

最初のいじわるが全く意味不明なほど基本的に優しいのが隊長。劇的にティアンとの距離が縮むわけじゃあなく、視聴者からすればじれったいくらいに少しずつ心を開いていく。ティアンもティアンで、自分の気持ちをよく理解していないし全然関係がすすまない!笑

2getherのサラワットやSOTUSのコングポップくらい、どっちかがグイグイ来ないとこうもムズムズするものなのか…。

そのクセ、ティアンの真実を知ったときには感情的に勢いよく責め立てて…。あんたそういうとこだよ。

 

刺激が多くて忙しい都会の恋愛と対照的なのか、Wi-Fiさえ通じない田舎での恋愛は非常にゆっくりしている。時間の流れが穏やかだ。お互いを思い合っているのにまるで関係が進まないまま物語は進んでいく。

細々とした、、いや村の中では大きな問題にぶつかり少しずつ信頼を深めていく。

 

 

 

正直なところ、どハマリする感じのドラマではなかったかな。

ボンボン大学生ティアンの成長物語としても、堅物無愛想プーバー隊長の心がほどかれる物語としても、ふたりのBLとしても全体的に物足りなかった。

原因は僕がタイBLのお約束の構成に慣れすぎたことにあるのかもしれない。

タイBLって中盤ではもう結ばれてイチャイチャしつつ、終盤で改めて壁にぶつかりすれ違って乗り越える、というフォーマットがあるのではないでしょうか。まだ視聴しているタイBLに偏りがあるのかもしれないけど…。

その認識でいると、千星のプーバー&ティアンは全然思いを共有せず、結ばれない。そのまま終盤のすれ違いを起こしてしまったのでモヤモヤが強く残ってしまった。

最後の最後で思いを確認し合った上でイチャイチャと楽しそうなシーンを見ることができたが、個人的には最終回は早々に思いをひとつにして後半怒涛の甘々ライフを見せつけて欲しかったなぁ。2期ほどのボリュームはいらないけれども前後編のスペシャルなんかで存分にいちゃついてほしい。

 

地元の有力者との抗争もティアン奪還&隊長負傷のエピソードに移行しちゃって、せっかくわかりやすい勧善懲悪のシーンもぼんやりしちゃってたなぁ。あとで「捕まった」って口頭で話していたけどね。バンコク販売用の匂い袋も燃えちゃたあとのフォローもなかったし・・。犯人逮捕も気になるけれども、現品そのものをどうしたのか、納期に間に合わなくなって販売ルートの信頼が損なわれて大変になったとか、そっちが気になった。全体的に物語を展開させるためのトラブルでしかなく、その点もハマれなかった要因かな。

 

 

ところでミックス君ってK-POP感ある顔立ちというか雰囲気。

やっぱ好きなのかな?笑

 

 

 
 
 
 
 
View this post on Instagram
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

A post shared by Mix (@mixxiw)

www.instagram.com

 

 

 

ugatak514.hateblo.jp

ugatak514.hateblo.jp