ゆうがたヒーロー

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感想『海賊戦隊ゴーカイジャー』25・26話 ハリケンジャー回。海賊と忍者のコラボSP

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『テン・ゴーカイジャー』が公式発表されたところで、ゴーカイジャーを一挙見直し。

ゴーカイジャーは僕が大人になってから特撮ヒーローにどハマリするきっかけの作品のため思い出深い。

ゴーカイジャー発表時はちょうどワンピースが頂上戦争編で大盛り上がりしていた記憶がある。そんな中「海賊戦隊」が次のヒーローです、と知って「ワンピースにあやかってるなぁ」という程度の印象。こないだのYoutubeでのテン・ゴーカイ発表特番でパイレーツ・オブ・カリビアンの話題も出て、なるほど海賊戦隊になったのは必然だったんだなと思ったけども。

 

 

 

ゴーカイジャーの思い出語り

ある日曜、休みだけど朝早起きしなければならない用事があった。何気なくテレビをつけて支度をしていると懐かしい顔が。お、ハリケンジャーだ!とか思っていたらサタラクラとマゲラッパの姿も。(見ているときは、あれこの敵も見たことある?程度)

そしてハリケンジャーの主題歌が流れて、完全に「VSシリーズ」の流れをくんだ同時変身&戦闘に入る。

 

なにこれ!めちゃくちゃ熱いじゃん!

 

それからである。毎週録画設定をして見逃さないようにしだしたのは。

それからである。懐かしさを共感するためにネットで感想を漁るようになったのは。

そのときである。ゴーカイWikiなるサイトを見つけてゴーカイチェンジ考察や原典小ネタまとめのおもしろさを知ったのは。

 

え、何。過去作をちゃんと覚えていればもっと楽しめるってマジ?

 

あれから10年。その当時は見ていなかったシンケンジャーボウケンジャーデカレンジャー等を履修し、カクレンジャーメガレンジャータイムレンジャーを復習し、キョウリュウジャージュウオウジャー、キラメイジャー…ときちんと最新も追いつづけた。

いま思えばよくやったよ。途中から仮面ライダーにも手を出して、やがて知識は監督や脚本にまで手を広げ始めた。おかげで膨大な情報を分類して比較考察する典型的なオタク思考がしっかりと定着しました。インプットじゃ飽き足らずついにこんなブログまで書き始める始末。

そんな僕のターニングポイントが「海賊戦隊ゴーカイジャー」なのだ。

と、前置きが長くなった。

 

 

 

破格の高待遇!忍風戦隊ハリケンジャー

このタイミングでテレビを付けたのは奇跡だった。ゴーカイジャー全体を通してもハリケンジャーはあまりに破格の高待遇を受けていた。

まず、前後編2話構成であること

次にJr設定でサタラクラとサンダール、雑魚兵マゲラッパが登場したこと

さらに疾風流の3人が全員登場したこと

そして本人がハリケンジャーに変身したこと

おまけに風雷丸が准レギュラー化してロボ戦の中核化

 

通常TV放送なのに放送内容が「海賊戦隊ゴーカイジャーVSハリケンジャー」だった。もう少しド派手にいけばVシネクラスの内容だし、そのまま60分SPでも成り立つ豪華さ

 

 

海賊と忍者

Vシネ60分と思えば盛り上がるのは後半戦。

前後編のボリュームのおかげで24話は25話への丁寧な前ふりとなる。

ハリケンジャーの敵組織ジャカンジャも宇宙に由来がある。そのため実力派宇宙忍者であるサタラクタとサンダールの息子が、現在の宇宙を支配しているザンギャックの行動隊長であっても違和感はない。サタラクラのふざけた感じが登場からすでに懐かしい。

そんな宇宙忍者に苦戦する宇宙海賊。ゴーカイジャーでも好戦的な信号機組が異世界に飛ばされ、ハリケンジャーがレンジャーキーを差し出すように現れるところで一旦締め。

ハカセやアイムと違って「海賊要素」を色濃くしている信号機組はだいたい先輩レジェンドからの第一印象が悪い。いくら周りが「根はいいやつなんです〜」なんてフォローしてもやはり第1印象からいいに越したことはない。戦隊メンバーでひとり感じ悪い奴がいる、というのはあるが、過半数の感じが悪い戦隊は海賊ならでは。

 

ハリケンジャー組も「人も知らず世も知らず影となりて悪を討つ」スタンスは継続。ガソリンスタンドや演歌歌手、介護施設での仕事をしながらハリケンジャー業に勤しんでいた。そして、人質を助けてサタラクラを討つためにレンジャーキーを渡せと。

先輩レジェンドにとっては「変身能力」は一種のアイデンティティである。「変身ができなくてもできることがある・守るすべはある」というタイプの先輩もいる一方で、「守るために戦う能力が必要だ」と考える先輩もいる。どちらの考えも大事であり、特に鎧はダイレンジャーの亮と、黒騎士ヒュウガとの交流によりふたつの考え方に触れている。ハリケンジャー回時点では、ヒュウガとの交流経験をしていないが、マーベラス達を「守る力」としてレンジャーキーを渡すことに賛成する。ハカセとアイムも大切な人を助けるための判断は共通だ。

こうして見てみると善人3人は、マーベラスら海賊の流儀「欲しいもんは全部自分で手に入れる」を実践できておらず、まだ海賊になりきれていないともいえる。

 

 

シュシュッとTHE SPECIAL

そして後編25話はまさに「シュシュッとTHE SPECIAL」だ。

2代戦隊が横並びに揃い、順に名乗るシーンはそれだけで胸が熱い。ハリケンジャー組の声にドスが効いているというのか、いい低音で大変な貫禄を感じた。鷹介は軽いノリの兄ちゃんのイメージが強いから特に大人の落ち着きとのギャップがすごい。

 

VSシリーズといえば主題歌をバックコーラスにしながら戦隊の垣根を超えた共闘が見どころだ。その点も抜け目なくバッチリと抑えているのが流石である。 

そして女子組VS女幹部の戦闘は映える。ゴーカイ&ハリケンは黃桃色&水色のため明るくポップさが際立つ。敵として立ちはだかる女幹部インサーンが鮮やかな緑であり、色とりどりで画面映えがとてもいい。

男組も色かぶりがなく、見ていて楽しい。ハリケンイエローとゴーカイグリーンの組み合わせがなんとなく好きだ。なんだか楽しそうに戦ってくれた笑

Wレッドはそれだけで意味があるし、マーベラスからしたら大先輩であるハリケンレッドの貫禄が際立つ。空駆けのアクションがかっこいい。

 

ハリケンジャーは固有武器も見せてくれて、本人客演がつづくゴーカイジャー本編で見たかったコラボをきちっと見せてくれた。先輩としての面子を保ちながらきちんとゴーカイジャーに見せ場を与えて成長を促す。ゴーカイジャー全体に言えるんだけど、本当に丁寧なんだよな。そして大いなる力として風雷丸を仲間にし、マッハルコンが仲間になるまで巨大戦の要となる。シュリケンジャーが緑だったからあまり違和感ないんだけど、実は原作と色が違うんだよね。

ハリケンジャー回、非常に贅沢な前後編だった。

 

 

ハリケンジャーのこうした先輩としての貫禄はこの先「ハリケンジャー10years」へ引き継がれ、ニンニンの忍者祭りでさらに上級の先輩になったことを思えば感慨深い。「テン・ゴーカイ」の先駆けが「ハリケン10years」であったことも時間の流れを感じさせてくれる。

過去戦隊結集の機会をつくってくれたゴーカイジャーと、 10yeasの道を切り拓いてくれたハリケンジャー。この2大戦隊がつくりあげた功績は大きい。

 

 

ugatak514.hateblo.jp