ゆうがたヒーロー

日曜の朝でなくても誰だってヒーローに憧れてる

感想『ラブ・バイ・チャンス/Love By Chance』タイBLの世界レベルのラブコメだった。

ラブ・バイ・チャンス / Love By Chance  DVD-BOX

なんか気づいたら結構長文を書きなぐっていた・・。なんだこの熱量・・笑 

ラブ・バイ・チャンス、Love By Chance、LBC。ぜひ見てほしい1作

 

もともと海外ドラマや海外映画はあまり見ない。

でもなんとなく目に止まったのがこれだった。

人生で初めて見るタイドラマ。そもそもドラマの制作がタイって認知もなかったし、タイって何語喋ってるんだろ、なんて思ってたくらい(タイ語

 

試しに流してみると、なんだこれすげぇおもしろい!

自転車に乗った主人公エーがピートとぶつかる出会いで物語がスタートする。

 

初っ端からラブコメの波動が・・・!

 

やっぱりこういう自転車衝突事故みたいな出会いは王道だよね。

 

でも日本のドラマの作りとなんとなく違うのは出会いこそ王道なんだけども、1話にも関わらず登場人物それぞれ今までの積み重ねてきた人生やコミュニティがあるっていう当たり前を下地にストーリーが展開されてるなって思う。日本のドラマだと大学1年生設定なんだからそれぞれの登場人物同士の出会いを描きたくなっちゃう。

分かりやすいのはキャンやノー先輩初登場の部活のシーン。ドラマとして顔見せをするなら新入生を初招集ってしても違和感自体はないのにね。そうしないことでそれまでの関係性の積み重ねを感じることができる。

 

さてドラマの中盤まではエーとピートの思いが通じていくまでの過程を丁寧に描く。「お前らもう両想いだろ」とじれったい感じを楽しむ構図。そのじれったさが解消されて後半は爆発的に完全にバカップルになるのが面白い。周りも「あーハイハイ」ってな感じでニタニタと微笑ましく見てる優しい世界。

エーとピートの物語が一段落つく中盤から終盤にかけては実質的に主人公が交代する。

序盤から種まきしていたティンとキャンの物語に芽が出てくるのだ。1話からひたすらにかわいいキャンが戸惑いつつも、実はキャンが金持ちティンを振り回していく様が楽しい。

「も〜」ってジタバタしたりノー先輩にたかったり、イケメンでかわいいから許されるんだぞと言ってやりたい。その素直さ・素朴さがティンに刺さったんだろう。意味不明な口を塞ぐためのキス以降、ふたりの関係は急速に近づいていった。

愛を知らないティンにとって、キスが愛情の象徴なのかもしれない。最初のキスからいつも求めるのはティンのほうだった。精神的に未熟なキャンからのキスは投げキッスのような間接キスだった。

なのに、それなのに。ホームシアターにつられてお菓子で買収されたキス。ここで「もう一回」のおかわりするキャンがたまらなく愛おしい。

 

後半は安定バカップルエー&ピートよりも割かれる尺も多く、ティン&キャンをもっと見せてくれ!って感想になる。エー達に切り替わると(分かったから。お前らはもういいんだよ・・・)なんて思っちゃうけど、見てると不思議と互いにデレデレしてる安定っぷりにホッとしたりもする。

 

 

いや〜、しかしだね。エーとピートの話に戻るけど、車の中で後部座席の荷物を取ろうとしてうっかりキスしちゃうのは笑った。いやいやいや!そうはならんやろって。

で、その後のエーの言葉よ。初恋なのはわかるんだけど、「毎日会いたい」「キスしたい」「友達以上に思っている」とまでいうのに、その先自分の気持ちをはっきり言わない。挙げ句に「俺のことが好きだろ」とピートに問うのはずるいよ。

まぁ、その後恐る恐るもう一度キスをする演技がよかったからいいけど。

全体を通して決定的で大事なことは自分から動かないで相手からのアクションを促す性格なのがちょっとなぁって思った。

あとエーって不器用で優しいけど割と俺様系なんだよね。(翻訳の問題か?)

ピートが誰かと話してると飛んでくるし、他の男の話をするとすぐにヤキモチをやく。

はじめてを踏み出す勇気はないくせに、一線を越えたあとは盛りのついた猿みたいにところ構わずいちゃつく。わかりやすいけど、熱しやすくあまりに真っ直ぐで恋人としてはちょっと怖いタイプに感じちゃうのは僕だけでしょうか。。

 

ピートは本当に育ちのいいお坊っちゃまな雰囲気がいいよね。ものを知らずに控えめでなぜか自信がなくて自己肯定感が低いけど、多くの人に愛されて優しく育ってきた感じがとても伝わってくる。その危うさをみて「守りたい」って気持ちが生じるのも理解ができるし、うまく金づるにしてやろうと付け入るやつがいるものわかる。そう思うと、案外エー&ピートってバランスがいいんだな。下手したら共依存関係に発展しそうなくらいには上手にお互いを補完しあっているね。

あと1話からひとりシリアス世界からやってきてる。出会いの時点から絶体絶命なピンチだし容赦なく母へのアウティングされるし、ハードモード。そんな悪意当てられちゃうとエーの真っ直ぐな善意に惚れちゃうわ。

あの上品でまっすぐな透明感を醸し出せる役者さんすごい。

 

おバカなキャンはただただ可愛い。

語彙力・理解力が足りなくて自由奔放で支離滅裂なことを言っているけど、あの態度は先輩に可愛がられるタイプで羨ましい。頭の中を整理するってのじゃなくて、言いたいことをバーって言っちゃう感じ。すごく早口で表情もコロコロ変わって見ていて面白い。映画館を出たところでエーとピートに出くわした時に道を間違えて「あ、こっちじゃなかった。バイバーイ」って笑顔で立ち去るのめっちゃ好き。。。常に前向きで明るくニコニコしてるのが似合うし癒やされる。主要キャラのうち闇がなく安心できるキャラ個人的第1位(ちなみに2位はノー先輩、3位はポンド)。

 

ティンは正直ちょっとわからんかった。エーとの壁役として配置されつつ、キャンの因縁を丁寧に育て上げた。気づいたらエーの壁を自ら放棄しちゃった感じ。素直で仲間思いなキャンに惹かれる過程が若干弱い気もする。でも心に闇を抱えた俺様系イケメン御曹司ってのはみんな好きでしょ?笑

だからこそラストの展開がすごくよかったし、Season2のメインに抜擢されるのも納得。

 

 

世界共通のラブコメフォーマット

自転車事故からの出会いから始まり、壁ドン顎クイ、嫉妬にライバル

日本じゃ使い古されているくらいにオーソドックスな胸キュン展開に自然と共感する。

世界をあまり知らない僕はこうしたフォーマットが日本独自のお決まりではないことを知った。ロッカールームに連れ込んでからの壁ドンの破壊力はすごい。胸キュンさせるなら壁ドン、これ世界共通ね。メモメモ

 

片思いや幼馴染の女性の存在が男同士の恋路の障害になるのは鉄板。片方がノンケ(バイ)であり恋愛の選択肢としてありえるのが難しいところ。勝手に身を引いてすれ違うのも恋愛ドラマあるあるで(あ〜もっとちゃんとコミュニュケーションとろうよ〜)とヤキモキさせる作りがたまらない。

加えてあまりに唐突だった車内で事故的に発生する不意なキスや嫌がらせのつもりだった口封じのキス。(お、くるか・・)と視聴者に期待をもたせてお預けしたり、とにかくこっちの感情を揺さぶってくる。

ティンキャン組の「感じ悪いアイツ」の共通認識から異常に相手のことが気になっていく丁寧な作りもいいし、義兄弟LOVEの禁断愛と腹黒年下×天然先輩まで1作で幅広い愛模様を描いている。本筋じゃないからどうしても尺が足りなくなって物足りなさがあるけれども海外でも恋愛ドラマの作り方っておおよそ同じなんだね。

キャンとノー先輩が食事しているのをティンとケンクラが目撃して突撃してくる場面とか見たかった。

とにかくラブコメ全部盛りすぎて中毒性が高い。 

 

ところでキャンの妹なんですけど、「腐女子」って概念はタイにもあるんだね。BLってジャンルが存在している以上、世界中にあるのかな。「親に言わないで」とかティン&ピートの美形妄想するあたりとか考え方がまるっきり日本のソレと同じでびっくりした。あー、そうそう。妹も妄想を尻目に「ティンが好きなのは俺なんだけど」って思うキャンがかわいかった。

 

 

タイBLで学ぶ文化の違い

SNS事情

世界で人気の機種iPhoneは当然タイでも使われている。ピートの1代目やティンのスマホだった。Appleのブランド戦略通りなのだが、やはり高級感があるからお金持ちのお坊っちゃまを際立たせる。まぁ、庶民のエーもiPhoneユーザーなんだけど笑

サムスンのギャラクシーも登場。これも世界的に人気の機種だけど、こうして海外で象徴的にお目にかかれるとやっぱりすごいなぁと実感する。

使っているメッセージアプリがLINEっていうのも興味深い。どうやらタイでメジャーのSNSFacebookなようで、普及率は90%越えともいう。実際、作中でもエーやピートが近況報告に使っていた。(エーってSNSやらなそうなのに意外だな)

Facebook圏内ならMessengerやWhatsApp、中国進出圏内ならテンセントのWeChat、このあたりのほうが世界シェアが高い。日本ではメジャーなLINEも世界ではマイナーアプリの認識が強かったから、素直に「タイってLINE使うんだ!」って新たな発見だった。

 

大学生活

調べるとタイの大学進学率は50%を超える東南アジア屈指の学歴社会らしい。

ドラマ概要で「大学生」ってあって作中にも「工学部」「国際学部」って言ってるのになにか違和感があった。そしてふと、学内では皆シャツスタイルのまるで制服だったのに気づいた。日本ではシャツスタイルは高校までなので、頭が混乱して大学生の物語を見ているのに脳が高校生と誤認している違和感が新鮮だ。タイでは大学生のドレスコードとして白シャツ&スラックスでないといけないようだ。

とはいえ登場人物全員の白シャツは眩しく、映像全体がきれいに見える。たぶん日本の学園モノで高校が舞台になることが多いのは大学生では制服フェチの需要を満たせないからだと思う(?)

そして、ひとつの肝といえるのが「大学生」そのものの違いだ。

一般に日本の大学生は勉強をしないと言われている。そして僕も実際そうだと思っている。

Love By Chanceは大学が舞台のラブコメだけれども殆どのシーンが大学内で完結している。講義の前後や学食、放課後の部活中でのシーンがほとんどだ。空き時間に勉強していることも多く、勉強量の多さが伺える。調べてみるとタイの講義は1コマ180分、3時間だ。1コマ3時間ってめちゃくちゃ大変だよ。。。1回サボったり分からなくて遅れていくとどんどん講義内容についていけなくなりそう・・・。

日本では高校を舞台にすることが多いから「大学生」そのものを扱う映画やドラマは少ない印象がある。そんななかいま偶然日本テレビ系で大学生たちを描くコメディドラマ「親バカ青春白書」が放送中だ。コメディという特性もあるがサークル活動や学園祭やアルバイトの話題が中心である。講義のシーンやテストは描写されるが、空き時間で勉強する場面は見受けられない。日本の大学だからある意味当たり前なんだけども、勉強なんかよりも楽しい大学生活ってのが強調されたドラマになっている。

自分が言うのもってあるけど、日本の大学生ももっと勉強したほうがいいと思う。。最近あまりにも大学生間での差が大きすぎると思うんだ。

楽しい大学生、ってのも大事だけど、もっと厳しく落第の仕組みなんかも整えて勉強するようにしていくべきなんじゃないかなぁ・・・。

 

ただ、ひとつだけ調べてもよく分からなかったタイの文化?

「応援の練習」ってなんだ・・・?どうやら学部ごとにやっているようで、サボると結構怒られるタイプのイベントらしい。応援の練習ってなんなんだよ。

 

なんか後半はLove By Chanceじゃなくて別の視点から思うところ書いちゃったけど、いろいろな視点からも魅力的なドラマだから、少しでも多くの人に見てほしいな。

インターネットって便利だよね。リアルだとタイBL見た感想を共有できる相手なんて限られてるのに、ここなら好きなだけ語っていいんだから。

 

 

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ラブ・バイ・チャンス / Love By Chance  DVD-BOX

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『魔進戦隊キラメイジャー』充瑠と柿原さんのアオハル。作品そのもののクオリティが高すぎませんか

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全キラメイファン待望(?)の柿原さんの再登場

エピソードゼロ以来の登場ですね。テレビ放送があったから再登場した、って意見も見受けられたけどクラスメイトなんだし、ゼロ話の下敷きがなくてもなんとでもなると思うんだよなぁ。本筋じゃないからゼロ話しらなくても回想で補完してやればいいし・・。

充瑠の高校生活ってのは気になっていたから柿原さん再登場よりもこっちの描写のほうがありがたい。夏季補習って設定にすることで生徒数も最低限でキャスト集めが負担にならない安心設計。くっついて密になる場面も、充瑠の変装っていう口実でマスクでフォロー。キラメイジャーは充瑠役の小宮くんがまっさきに新型コロナに感染したって事実があるから分かりやすいくらいに感染防止策を練っているのがすごい好感持てる。約45年つづく企業力とノウハウには本当に頭が下がる。世の中の「対策のやってる感」じゃなくて映像に残る部分でも最大限の対策をとった本気で取り組む姿勢はもっと評価されてもいいよ。

 

変装マスクと少人数補習に感心しすぎてちょっと脱線しちゃった。

というわけで、先週に引き続き制服充瑠回。クラスで4人だけの補習に呼ばれた充瑠。課題のプリントを押し付けられるのは回避するものの話を聞かないで絵を描くのに夢中。最近代役んの影が薄いけどもヒーローと高校生やお仕事の両立はどうしてるんだろう。自分が輝くためにはヒーロー活動よりも本業への比重が高いほうがよさそう。

とはいえ、高校生は自分で勉強していくことも大事なわけで、絵ばかり描いてる充瑠くんは学校の成績はよくなさそう・・笑

 

そんな補習中に接着剤邪面が現れて教室を飛び出していく充瑠。「なにか裏の顔があるかも」と後をついていく柿原さん。明らかにヤバそうな雰囲気の中の現場でもホイホイついてきちゃうのがさすが女子高生。見事に邪面師にロックオンされてしまい、充瑠が助ける形で無事くっつく。

 

戦隊ものにおいて民間人が怪人とヒーローをどのように捉えているかって、いろいろなアプローチがあって興味深い。

キラメイジャー第1話では邪面獣をテレビリポートする様子があり、邪面獣の存在は大きな驚異であることが描写されている。邪面師も度々現れてど派手に暴れまわってることも多いし、その危険度は認知されているのかな。となると当然キラメイジャーの存在もみんな把握している。充瑠が「カラットにこんな組織が」って言ってたことからキラメイジャーがカラット所属の民間警備部隊って認知はないと思われる。それに、メンバーの大半が世間的に有名人であることからも、キラメイジャーの正体も隠されている。

そんなとこかな。柿原さんはマブシーナやキラメイストーンまで見ている数少ない一般人になったわけだ。准レギュラー的に秘密を知っているけど語らず応援する市民代表として時々出てくれないかな。

 

 

柿原さんへのフォローと「キラキラ輝くということ」への一貫性

今回充瑠と柿原さんがくっついたことで、充瑠のキラキラしたものの考え方が深堀りされた。

話題はエピソードゼロでの柿原さんのイラストへ遡る。ゼロ話で描いたイラストは

①充瑠の「無自覚に本質を見抜く」というところを強調しながら、

②一生懸命描いている充瑠を見て心を開きかけた柿原さんとのいい話に見せかけたオチとして扱いつつも、

③忘れられた夢で見たガルザのイラストへの前ふり

という、振り返れば何重にも意味をもたせたイラストになっている。

 

①の充瑠の本質を見抜くエピソードはその後も重点的に描かれており、キラメイジャーの肝となっている。肝だし分かりやすくゼロ話としての提示するのに最高の扱いだ。

③もガルザとの初対面で前ふりの役目は終えている。

 

問題の②はエピソード単体のオチとして役目を終えている反面、クラスメイトとしてその後も顔を合わせている柿原さんとの間にどのようなフォローがなされたのかが不明であった。本質部分とはいえあのような禍々しいイラストを「これが君だ」と渡されれば少なからずショックを受けるのが人間というものだ。今回は単に柿原さんを再登場させるだけでなく、あえてゼロ話を補うフォローした作りになっている。

 

 

今回の冒頭で柿原さんは先生の前ではいい子で優等生を演じているということが分かった。ゼロ話ではクラスメイトだけであったから、スクールカースト上位の悪女のひとりみたいな立ち振る舞いだったけども、どうやら「優等生」という別の側面をもっているようだ。視聴者メタ視点とキラメイ世間での認知に差異をもたせたわけだ。

このギャップを示した上であえて「ずる賢くてパワフル」という悪いイメージを「僕にはない側面だ」とまるっと受け入れて肯定してしまう。教育番組であれば「ずる賢さは自分を傷つける」という方向性でまとめて、「心を入れ替えます」と締めることが可能だったはずだ。

その上で柿原さんは「裏の顔がある」という表現を改めて「別の側面がある」と考え直した。今までの表だ裏だという単純な二元論から、多様性のあるものの考えへ変化したのだ。柿原さんが出した結論として優等生を演じるのをやめるというまとめになった。そのほうが自分らしく自然体でいることができてキラキラと輝けるからだ。

ついでに自分の知らない側面を見ることができて充瑠へのキラキラも感じることができた。(そのキラキラは盲目的なアオハル的な側面もある)

 

今回書いてみておもったけど、かなり高等レベルのエピソード展開してるよ。

優等生であることを押し付けずに「自分らしくある」ということを重視したのはキラキラ輝くために一貫したテーマなんだけど、柿原さんの悪女さえも肯定するストーリー構成は相当冒険してるんじゃないか。ずる賢いってネガティブイメージを敵攻略の作戦という使い方でプラスに転じたり、なぜか繋がったまま離れない手という手法でアオハル演出したり設定に抜かりがない。

しかも今回の充瑠ってひたすらに柿原さんのいいところを認めて「褒める」に徹している。前回の入れ替わり回での経験・設定がきちんと活かされている。

いやはやこんなにハイクオリティを維持してる打率の高い戦隊は本当に稀だぞ・・。

流石に普通夏にはダレるようなエピソードくらいあるだろ・・。すげえ

あと、時雨の「内緒な」は為朝のだし、マンホール飛ばす戦闘は女王様のだし、小ネタも忘れない姿勢。小夜はどうしたら冷蔵庫にくっつけられるんだよ。真っ直ぐで鈍感な瀬奈お嬢様かわいい。空気を読めない宝路は話をすすめるのに役に立つし、充瑠との合体がめちゃくちゃかわいい。昭和のおっさんなのに笑

 

次回は縦糸回。割と忘れていたカナエマストーンが簡単に見つかるの巻

 

〜以下エンディング妄想〜

キラメイジンを下りた後も二人の手は繋がったままだ。

夕焼けバックで周りが遠巻きでニタニタと微笑ましくみてる。

「え〜どうしよ!」って焦る充瑠。柿原は充瑠を愛おしそうに見てからそっと手を離す。

「あ、離れた!よかったぁ〜このままずっとだったらどうしようかと」

「ふふ。熱田って本当に変わってるよね」

「ほえ?」と首を傾げる充瑠。柿原は再び充瑠の手を取る。

「ほら、補習戻らないと。提出時間に間に合わないよ」

「あ〜!そうだったぁ。急がなきゃ!」補習を思い出した充瑠は柿原と走り出す。

 

お、なかなかいい妄想だと思うんだ(自画自賛

キラメイジャーのアオハル回、いいぞ。

 

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『魔進戦隊キラメイジャー』相棒との入れ替わり回を心理学的に見てみたい。ところでマッハはさぁ・・

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戦隊あるある入れ替わり 

戦隊シリーズあるあるの入れ替わりネタ。

リュウソウジャーにあったかな。ルパパトでは透真とギャングラーが入れ替わったネタが印象深い。

どうして入れ替わりネタが定番なのだろうか。

まず入れ替わりというのは現代科学では実証されておらずファンタジー世界での定番だ。

怪人と戦うファンタジーである特撮戦隊ものとの相性がいい。

怪人と入れ替えてもいいし、戦隊メンバーと入れ替えてもいい。魔進のような特殊キャラクターとの交換でもいいし、招き猫みたいな無機物と入れ替えてもおもしろい。

とにかく使い勝手がいいのが入れ替わりネタだ。

 

その使い勝手の良さに加えて焦点のあたっている特定人物を掘り下げたり、全体でワチャワチャしたコミュニュケーションのツールとしてもいい。

入れ替わりというのは、基本的にはひとりでは成立し得ない。たとえ無機物と入れ替わった場合その異常事態に気づく誰かが必要である。怪人でも仲間でも入れ替わるには自分以外の相手の存在が必須だ。つまり、入れ替わりネタをすることで登場人物の関係性がより一層深まっていく。

 

 

入れ替わりによる自己分析 

ところで自分らしさってなんだろうか。充瑠は1話でキラメイジャーに加入した際に「僕は輝いていない」といった自信のない様子だった。充瑠からみた自分というのは取り柄のない存在であることがわかる。キラメイジャーの活動をしている現在でもその姿勢は変わっておらず、仲間たちは自分の魅力を認知しているのに充瑠は相変わらず自己肯定感が低い。

対して、相棒の魔進ファイアを含めた仲間たちは充瑠の良さを知っている。

ファイアはキラトークでの「かわいい」推しのイメージが強いけど、それ以上にその真っ直ぐさと熱いハートを高く評価している。そんな魔進や為朝から見える充瑠は、充瑠が思っている以上に輝いているに違いない。つまり、「自分が知っている自分」と「他人が知っている自分」が一致しているとは限らないということだ。

 

 

ジョハリの窓という心理学による自己分析の手法がある。自己を見つめ直すための4つの側面だ。

・自分も他人も知っている側面

・自分は知っているが他人は知らない側面

・自分は知らないが他人は知っている側面

・自分も他人も知らない側面

 

入れ替わることによって自分の姿を客観的に見ることになる。

仲間が自分の姿で好き勝手やるのだ。仲間からみた「充瑠っぽい行動」は自分は知らないが他人は知っている側面ともいえる。充瑠の代わりを務めるファイアから見ると、充瑠らしい代名詞はやはり「ひらめキーング」である。あえてこの言葉を取り入れていることから、ファイアはあくまでも充瑠になりきろうとしていることが予想できる。つまりファイアの中では「芸術はビリビリだ」ってセリフも代理を務めている充瑠っぽいものだと認知しているのだろう。

 

実際は「芸術はビリビリだ」なんて充瑠は言わないことを充瑠は知っている。その認識のちがいから、他人ってのは思っている以上に自分を理解していないのがよくわかる。

充瑠の真面目な性格ではちゃんとできてない子供を叱ることが多かった。ファイアが中に入ったことで充瑠らしくなく「褒める」ことをしてくれた。褒める効能をしらかったけれども、自分も知らない側面をファイアを通じて新しい知見を得た充瑠は自由な発想に磨きがかかりより一層キラキラと輝けるようになった。

入れ替わりをすることで自分を見つめ直すきっかけとなる。

それは物語の登場人物たちの成長でもあり、我々視聴者たちが性格解釈する理解につながる。

キラメイジャーの世界をより楽しくなる。

 

 

まとめ的な感想

ウダウダ言ったけど、純粋に今回の話のクオリティが高い。

相棒との絆を深める、新たな気づきを得る、ギャグ、全体のバランス感がたまらない。

特にマッハが映るシーンはツッコミどころしかなかった笑

「褒める」仲間がいることの大切さを完璧に落とし込めてる。ギスギスしがちの現代、やっぱり褒められることによる効用って大きいんだなって改めて思った。この話、本当に名作だよ。

オラオラする充瑠いいなぁ、と思ってたけど、見返すと変態紳士マッハ入りの瀬奈も変顔時雨も無邪気小夜も表情とたち振る舞いがうまいなと思った。

理央くんたち役者さんたち、全体的に演技力の高さが伺える。

 

 

ちなみにルパパトの入れ替わりのおもしろいところは、透真の身体をエンジョイしているギャングラーだ。目撃したつかさはあまり違和感を感じずに受け入れたところ。

透真にとってはあんなチャチャラした姿はありえないと思っているのに、つかさにとっては「知らない側面」としてすんなり受け入れているのがおもしろい。

 

 

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ゼロワン&キラメイジャー 闇落ちはいいぞ。もっと葛藤をみせてほしい

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仮面ライダーゼロワン42話「ソコに悪意がある限り」

魔進戦隊キラメイジャー18話「闇落ち」

 

スーパーヒーロータイム1時間みっちり闇落ち回でした。

どうやらウルトラマンも闇落ちの週だったらしく、日本を代表する3大特撮ヒーローが闇落ちしたとかなんとか。

ウルトラマンはノーマークなので、正直なんともいえませんが・・・。

 

キラメイジャーについては毎週なにかしら感想を書いているので今回はあまり言及しません。宝路の闇落ちは既定路線で先週の時点で予告バレもしてるし視聴者も心の準備をしていたのではないでしょうか。せいぜい、どれくらいの期間落ちつづけるのか、前後編なのか夏休みいっぱいくらいか、というそんな感じでしょう。多分。

 

問題は仮面ライダーゼンロワンですよ!

先週の予告段階でイズが退場・・少なくとも一時退場くらいはすることがわかっていたけど、或人の闇落ちまで予想していたのはぱっと見る限りいなかったのではいでしょうか。どうやらアークワンの変身者もバレされていなかったとか。

仮面ライダージオウのときの白倉プロデューサーのサプライズ演出のような衝撃と盛り上がり。

新ヒーローの名前さえ商標登録でバレてしまう、新しい装備やメカ、敵幹部も児童紙で先取りからのネット拡散されてしまう時代。サプライズを実行するのは各方面に気を遣い細心の注意を払う、めちゃくちゃ大変ですよ。

でも、だからこそそれがハマったときの破壊力は凄まじい。視聴者の誰一人として心の準備をしていないのだから。予期せずに頭をぶん殴られるかのような衝撃。衝撃を受けたあとはSNSでの「君も殴られたよね?」という事実確認「痛かった」という共感、「これからどうする」という方向性予測と、相乗効果で話題が話題を呼ぶ。

スポンサーであるバンダイ様の顔色もあり、クウガ終盤のような自由な展開は難しいのかもしれない。そういう世の中だからこそサプライズに歓喜した。

 

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さて、ゼロワンの闇落ちの話に戻ろう。

率直位に言えば僕は「闇落ち」「ビターエンド」「バッドエンド」の類が好きだ。

絶望的な状況を無理やり辻褄を合わせてハッピーエンドにするくらいなら、それまで積み重ねてきた順路通り胸くそ悪いエンディングで締めくくられるのもひとつの手だからだ。

なんだかんだ無理やり風呂敷を畳んだハッピーエンドも嫌いじゃないけども。逆に、不意に突然のバッドエンドは僕の中ではないかなぁ 笑

あくまで積み上げてきた路線による帰結がバッドエンドであればそれを受け入れる、みたいな?

 

 

ところで闇落ちという言葉を調べてみると、ニコニコ大百科では「味方や善人がダークサイドに落ちること」と記載されている。

特に「調教や洗脳と違い自然と悪に堕落してしまう」ことが多いという。

 

今回の或人はイズの破壊により心神喪失となっているところに現れたアズによりアークワンへの変身を果たした。それまでの或人であれば「お前なんかの誘いには乗らない」と言い放ち相手にもしなかっただろう。しかし、アズはイズを失った直後の或人の心に入り込んだ。調教や洗脳ではなく、自然にダークサイド入りを果たしたのだ。

細かい部分の雑さはあるものの、この闇落ちまでの一連の流れは美しいとさえ感じた。

 

 

ぼくは闇落ちの魅力とは「己の中の葛藤」だと思っている。

誰しも自分の中には譲れないものがある、その信念やプライドを守るため、または何か大切な人を守るため。ダークサイド側につかなければならない場面が訪れる。

今まで「善」と信じてまっとうに積み上げてきた信頼を捨ててでも闇に落ちる選択をする。そのときの葛藤が闇落ちの魅力なのだ。この分岐点に出会ってしまったらそれだけで地獄。どちらを進んでも絶望しかない、いばら道であることが多い。

 

例えばアンナチュラルを例に上げると、連続殺人の凶悪犯を捕まえるために「事実をあえて記載しない」鑑定書を出すかどうかの葛藤する場面がある。

主人公の職務上、また法医学者としての誇りとしても、わかる事実は「すべて記載すべき」という気持ちがある。その一方で組織を守るため、明白な悪を打ち破るために「一文を削除する」という選択肢も一概に悪とは言い難い側面もある。こういう正解のない気持ちの葛藤はどちらを選んでも酷なものだ。偽装するのでなく、文の削除っていうのが天秤にかけるのに絶妙なバランス感がたまらない。この闇落ちは自己犠牲の精神を内包し、自分の気持ちさえ殺して「一文の削除」をしてしまえば丸く収まる。

だが一度でも罪を犯して文言の削除に手を染めてしまったらそれまでの自分の積み重ねてきた法医学者の誇りはなくなってしまう。

 

小林靖子氏の創るキャラクターは特に強い信念を持っていることが多い。

そして彼女はその信念を試すような状況を生み出すプロだ。

例えば「仮面ライダーアマゾンズ」における鷹山仁だ。彼はアマゾンを生み出した責任として自分はもちろん、息子であろうと恋人であろうと、アマゾンであれば全員殺す信念を持っている。一貫した信念があればあるほど彼を襲う現実はえげつないものとなる。彼は大切な人の屍でその信念を積み上げた。彼はすでに闇落ちしているといっても過言ではない。自分の信念を貫くため周りからなんと言われようと殺し尽くすし、もう後戻りもできない。

 

 

ゼロワン作品における或人は全体的にフワフワしているけれども基本的に「善意信仰」「ヒューマギア愛」の人物だ。

悪意に対しても話せばわかる、といった態度が多く、ヒューマギアテロリスト集団にも非情になれない。・・・非情になる気もなさそう

フワフワしすぎて僕は或人というキャラ造形自体はあまり好きではない。(演じてる高橋郁哉くんは好きだけど。)でもダジャレを言って「アルトじゃないと〜」と場を盛り上げるところと、イズとの夫婦漫才のような掛け合いは大好きだ。

「イズ」という存在が或人の心の支えているからこそ「ヒューマギア愛」という信念を積み重ねられてきた。その心の支えを壊されたとき、それまでの積み重ねなんてどうでもよくなってしまった。イズの喪失をトリガーに闇落ちして自分の信念を見失ってしまうのが切ないし、落差が大きい。

 

大切な者を失ったために悪に手を染める展開自体は物珍しくもない。

だけども長い日常パートと闇落ちとの無縁かのような明るさが恐ろしく効いてきている。或人には思う存分泣いてほしい。思う存分怒ってほしい。思う存分破壊に勤しんでほしい。思う存分にアズに救いを求めてすがってほしい。

闇落ち中のグチャグチャして言葉にならない葛藤をもっと描写してほしい。高橋くんの眼の演技がすごく好きだから。

そして誰もが傷つき痛みを伴いつつも最後には或人を迎え入れてもらいたい。

そうすることで、或人という人物がこれからも強く真っ直ぐに生きていられるように。

 

 

残り話数も少ないからこの闇落ちをどうさばくのか、制作陣の腕の見せ所だ。

例年なら公開されているはずの映画もまだ残っている。

イズ・・復活してほしいけどイズのいない世界を受け入れて歩む

或人も見たいな、でも番組的には最後に復活するのかな。どうなるんだろ。

いろいろあったけど、ゼロワンのラストランは楽しみだし期待している。

 

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『魔進戦隊キラメイジャー』宝路の闇落ち。ガルザ様のいろいろな表情を堪能

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そのうちくるだろうな、と思っていたヨドン堕ちする宝路。

想像以上に早くやってきた。ガルザ様の熱心な勧誘の成果がでるぞ〜。

 

と、思いきや闇落ちというより乗っ取り

 

宝路がヨドン堕ちしないとみたのか、時間をかけるのやめたのか、ジャメンタルを打ち込んで体内のモンストーンを邪悪化させるという強攻策に出た。

 

 

クランチュラに対して「○○って知っているか」でドヤ顔(表情わからないけど)するガルザ様。

宝路登場からクリスタリア文化がちょこちょこ出てきた。よくわからない単語が並ぶけど、異世界感はたまらない。リュウソウ族もいわゆる僕らの世界と文化を異にしていた。異文化交流はこうでないと。基本的にマブシーナは地球文化を受け入れているから、こういうちょっとした違いや文学みたいなのが出てくると世界観が広くなっていい。

 

 

執拗に宝路を勧誘するガルザ。闇落ちを喜ぶガルザ。

充瑠に敵対心を見せるガルザ。瓦礫の下で内輪もめを聞き耳立てるガルザ。

大好きなスモッグジョーキーを乗っ取られて激昂するガルザ。

幼き頃の心境も語られ、今日は実質ガルザ回だったんじゃないだろうか。

 

でも、エクスプレス呼ばれて「何?!」「おのれぇ〜」って流石に脇が甘すぎじゃないでしょうか。闇落ちしてから屈辱の味が忘れられなくてわざとやってない?

煽り耐性ないし、みんなの前で叔父様時代の白歴史を語ってあげたらそれだけで効果抜群そう

 

 

先週も書いたけど、そろそろ中間ボスを撃破してほしい。ヨドン軍は深刻な人材不足だからガルザを退場させるのは難しそうだ。リュウソウジャーのタンクジョウとか金庫数多いギャングラーとかみたいな、目に見えて強い立ち位置である敵を倒す場面がほしいね。

ヒーローを活躍させるには悪を活躍させる必要がある。

今回脚本を担当した三条陸さんはキョウリュウジャー仮面ライダードライブで「敵の敵が現れて共闘する」展開が多い。

一方、メイン脚本の荒川さんはゴーカイジャーデカレンジャーを見る限り、悪側の背景を濃く描写するのは限定的で基本的には破壊や侵略そのものが目的となっていることが多そうだ。そう考えると敵組織の物語の比重が少ないためガルザが味方になることはないかな。

 

 

何で呼んだんだっけな。コンフィデンスマンJP&リーガル・ハイの脚本家古沢良太のインタビュー記事かライターによる考察記事だったと思うけどヒーローを際立たせる敵撃破のパターンはわかりやすいので2つあるという。

ひとつは仮面ライダー戦隊ものみられる、数々の敵を撃破していくタイプ。

あの手この手で主人公を潰そうとしてくる強力な刺客たち。こいつらを次々と薙ぎ払うことでヒーローの強さが際立つ。

 

もうひとつはアンパンマンポケモンタイムボカンシリーズにみられる同一の敵を何度も倒すタイプ。世間を苦しめるバイキンマンロケット団のようなヴィランズを毎回追い払うことでヒーローの強さに説得力が生まれる。

 

リーガル・ハイは1期が生瀬勝久を敵組織のトップに据えた戦隊型。2期が岡田将生によるアンパンマン型。主人公の強さを見せる手法が違っている。

2期でなにか物足りなかったのは毎回やられる敵っていうのがだんだん魅力と新鮮味が薄れていったからだと思う。

 

 

ガルザのような敵幹部ってあんまり出張りすぎるとバイキンマンのようにやられるのが当たり前になってしまう。適当なタイミングで「あとは任せた」と怪人を置いて立ち去るほうが傷が浅い。ガルザは負けイベントの巨大戦まで参戦しないといけないから負けグセがついちゃってるよね。。。(最愛の魔進も奪われてしまう始末)

 

これ以上ガルザの魅力に傷がつかないようにするためにも、ガルザと敵対しそうなライバル幹部を登場させて1ヶ月くらいキラメイジャーを苦戦させて新メカor装備の犠牲になってガルザにとどめを刺されるのがいいと思うんだ。

保険完備をているヨドン軍にどうか追加の人材を・・・!

 

 

今週の充瑠

演技が下手で嘘をつけないが故に基地から追い出される充瑠。姫に膝枕してもらう。

キラメンタルもいつもより大盤振る舞いで輝いてたと思う。

来週は入れ替わり。役者全員が入れ替わるということで全員の演技力が試される。

メチャクチャカオスでおもしろそうだ。

 

 

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『魔進戦隊キラメイジャー』報連相ができる組織キラメイジャー!為朝以外も有能揃いの安定感

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宝路&為朝回。これで追加戦士交流ルーティンは一回りしたね。

最後に為朝を持ってきて、きれいに締めくくる。スキのない順番だ。

 

 

「宝探しゲーム」を活用した邪面師の導入によって自然な流れで宝路が為朝を頼りにする展開がイイ!

この宝探しって、なんとなくこういうのってマイナソー展開的なイメージがあるのは僕だけ?笑

 

宝路と為朝がふたりきりになったところで、核心を問う。

さすがにEスポーツのリーダーをしているだけあって、個人をよく見ながら心を開いてくれそうなタイミングで話を持ちかけるのはさすがだと思う。

 

それ以上にキラメイジャーメンバーの連携が素晴らしすぎる。

前回もキラメイジャーの組織としての強さに着目したけれども、今回も優秀さが際立っていた。

宝路がお宝にこだわる様子は戦隊慣れしている視聴者は(まぁなにかあるんだろうなぁ)と想像がつく。問題は劇中人物の半数がそこの「察し」が働かないことが多いことだ。従来であればマブシーナみたいな「自分勝手だ!」と責め立て、充瑠や瀬奈あたりが「なにか理由があるのかも」と語り、時雨や小夜が「何も話さないのはどうかと思う」と詰めより、宝路が「お前らには関係ない!」と立ち去っていく。

報連相がうまくいかず、それぞれ気持ちがすれ違う、これが戦隊・・というか特撮あるあるのデフォルトだ。最後に気持ちをひとつにすることによるカタルシスを得るのがお約束。

 

しかし、キラメイジャーのメンバーは違う。各交流パートで(もしかして)という気付き描写をあえて入れなくてもそれまでの様子から各々が自然と察して、なおかつ問い詰めない。

そして今回為朝が「力を貸してやりたい」と相談することで自分勝手と勘違いすることなく話がすすむ。

これなかなかできることじゃないよ。。。

だいたい役割として誰かひとりは「俺は俺の道をゆく」スタイルの一匹狼みたいな人がいるのに、キラメイジャーはそういういざこざがなく、大人揃いだ。

宝路はもう少し抱え込んで周りを振り回すかとおもったけど、案外そうでもなかった。

 

心を通わせた代わりに来週さっそく「闇落ち」

そのうちやるかと思ったけど、案外早かったな。

トッキュウジャー的な感想だけど、キラキラと光が強いほど闇が深くなる。このあたりの展開は予想の範疇。昔なら闇落ち期間1ヶ月くらいあってもおかしくないけど、キラメイジャーはあっという間に闇落ち解除しそう笑

話の縦糸が見えてきたところで少しストーリー展開が進むかな?

ヨドン軍は幹部二人しかいないからボス戦ができないのが残念だけど、そろそろ幹部撃破くらいの大きなエピソードがほしいところ。大体夏ってお助け幹部や四天王的なのが出てきてもおかしくない。その代わりが闇落ちなのかもしれないけど、ガルザ&宝路じゃ撃破達成はできないよなぁ。。。。とりあえず来週からの新しい展開に期待。

 

 

にしても為朝&充瑠でゲームに挑むあたり、プロゲーマーにゲンム神が味方くらいにチートクラスで心強いよね

それに為朝にソードを手渡しスケッチブックを見せる充瑠は部活のマネージャーみたいな献身さで甲斐甲斐しい。つまりはかわいい。

突然いなくなる充瑠を「なにか急用」で済ます為朝とアイコンタクトで意思疎通するシーンとてもいい。

PPAPする充瑠もかわいい。つまりはかわいい。理央くんってもしかして、小学校で盛り上がったドストライク世代なのでは・・。

 

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『魔進戦隊キラメイジャー』理想的な組織論と瀬奈のまっすぐさが際立つ30分

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魔進戦隊キラメイジャーの宝路&瀬奈回

今回はみんなに見せ場があり、キラメジャーというチームの良さが際立ついい話だったと思う。

瀬奈の良さのひとつが充瑠とは違った角度でのまっすぐさ。

そのひたむきな姿勢はプロアスリート向きの性格だなぁ。

 

対する宝路は一見俺様振り回し系でありながら、実は流されやすく繊細だ。

お風呂回でも仲間の大切さを知る際に気が弱そうな一面を見せた。

マブシーナや博多南に言っていないような抱え込み案件もあるだろうと思う。

あるいはガルザ様にもう一度そそのかされて闇落ちするか・・・。

個人的にはキラキラしている光に呼応する形での闇を強調したほうが映えると思うんだけど、やりすぎかなぁ・・・。背負わせすぎか・・?

 

そんな自分本位で素直にならない宝路に対して、まっすぐグイグイ引っ張る瀬奈。

自分のことを思っての行動だと思った宝路は瀬奈にも同じような経験があるのかを問う。だが瀬奈の答えは「やり残したことやりきらなきゃ全速力出せないじゃん」というものだった。

思い返せば、瀬奈は百人一首回でフェイントで色々考えてしまい、気が散った結果スピードを封殺されていた過去を明らかにしている。彼女はやがて百人一首ではなく陸上に注力していくわけだが、瀬奈が全速力のちからを発揮するには余計なことを考えない、ということが必要なのがわかる。

だからこそ宝路がいま全力で走れない状態であるのならば、宝路が走りやすいようにゴチャゴチャと気になってしまうハードルを取り除くための手伝いをしてやろう、ということだ。この考えは瀬奈らしくていいところだ。

 

じゃあ、なんで瀬奈が宝路が全力を出すための手伝いをするのだろうか。

瀬奈はこう語る「一緒に戦うと決めた仲間が全速力をだせないこと、それはもうキラメイジャーの問題なんだ」と。

つまりは「宝路が全力出せない」=「キラメジャーが全力を出せない」という構図になる。瀬奈はキラメイジャーという組織のために宝路をフォローしているという。

元々キラメジャーはメンバー仲がいい上に人間的に完成されている。仲間への協力やアシストをすることを全く厭わない戦隊だ。(その上個々の問題解決力も高い)

キラメイジャーは常に、組織が最大のパフォーマンスを出すためにはどうしたらいいのか、という最適解をついてくる。個人の好き嫌いで判断するのではなくてチームを思った行動をするってのは案外難しいのだが、当たり前にできているのがさすがだ。

 

しかし、瀬奈はさらにもう一歩先に行く答えを出している。「つまり私の問題なの」発言だ。「宝路の問題」=「キラメイジャーの問題」=「瀬奈の問題」としてここまで親身になるのなんて普通であれば不可能だ。

仲間たちはやや疑問系でありながら「宝路に謝らせたのは結局、瀬奈は自分のためにやったことだ」と話をしていた。言葉としては正しいけれどもそのニュアンスがまるで違う。確かに言葉だけ読み取ると瀬奈の自己満足のようにみえる。でも充瑠は瀬奈の満足そうな笑顔を見ながら「それだけじゃないかも」と返す。

仲間の問題を自分の問題として捉えることのできる瀬奈は、仲間の喜びも自分の喜びとして理解してやれる。ONE FOR ALL , ALL FOR,ONEを素でできるってすごいなぁ。

 

 

アイスブレイクを思いつき今回も参謀として(?)実リーダーとしても優秀な働きをした為朝。

次回は宝路&為朝回。・・・待ちに待ったエンドレス為朝回からもうローテーション回ったのかと驚く。

マシュマロづくりで充瑠と仲良さそうなところとか、充瑠が為朝をかっこよかったと言ったり、見ていて微笑ましい。充瑠憧れのお兄ちゃん感がすごい。

宝路との関係性はどうなるのだろうか。対等な友達感があるけど年齢差がなぁ。。

 

小ネタ感想

・ちなみに時雨が最後に「宝路さん」と呼んでたのがちょっとよかった。呼び方定まったんだねw

・マシュマロづくりでナチュラルにみんなマスクをさせた圧倒的なコロナ対策さすが!スタッフの柔軟さがすごい

・マシュマロ邪面のマシュマロボディ、結構すきw 裏番組で悪魔の実でも食べたのかみたいな能力でおもしろかった笑

 ・宝探しで必殺技かます小夜ねぇ・・・

 

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感想『君の名前で僕を呼んで』幼くて甘く切ない恋心。儚く美しいティモシー・シャラメ

君の名前で僕を呼んで(字幕版)

 

『僕の名前で君を呼んで』『Call me your name』

 

真剣に映像購入しようか考えているほど好きな映画。

劇中音楽の良さ、映像美、あまりに繊細で消え入りそうなティモシー・シャラメ

ゴタゴタしていないムズキュンな感じ、なにから語ればいいのか。

 

ストーリーはこうだ。

イタリア北部の別荘で主人公エリオは毎年夏を過ごしている。考古学教授の父のもとにはひと夏の間学生がアシスタントに訪れる。この年アシスタントとしてやってきたのはアメリカの学生オリバーだった。ともに過ごす生活でふたりの気持ちは大きくなり、思いはやがて融けてひとつになる。

 

見てない人にも見てほしいけど、見た人と感想を共有したい〜。

Twitterよりまとまった気持ちをかけるけど、ネタバレ部分どうしようかなといつも思う。

ミステリー系じゃないからいいよね。たぶんこの記事読んでくれた人はこの映画を観た上で読んでるよね(?)。まぁ、映像とか音楽がいいから未見の人もストーリー理解したうえでも楽しめるよ。きっと!笑

 

 

まず全体的な空気感がたまらなくいい。

自然の中で過ごすアカデミックな富裕層の生活。読書をしたり音楽を聴いたり弾いたり水浴びしたりバレーボールをしたり。緩やかに流れる時間を楽しみ夏の終わりを待つのが毎年の生活。家族親族の仲もよく、お手伝いさんもいる。成金主義じゃないのが見ていて気持ちがいい。教養もあり本当の「裕福」な生活をしている。

一人息子のエリオも高校生だけども、控えめながら頭もよく音楽をたしなみ友達にも恵まれ反抗期こそあれどグレることない、将来有望なよく育っている。

知性的で落ち着いた雰囲気がゆったりした世界観とよくマッチしている。(そういう環境で育ったから落ち着いているとも言える)

 

 

そんな世界にこの夏投入された学生オリバーは知的でありながらも自信家で明るく快活。あっという間に馴染みの店をつくり、居場所を確保するコミュニュケーション強者だ。

そんな自信家なオリバーに馴染める気がしなかったエリオも少しずつ心を開いていく。

日本のゴタゴタした恋愛系映画でも目にする「ファーストインプレッションは最悪」なパターンだ。

厳密にはわかりやすい「嫌いになるようなイベント」があったわけではない。控えめなエリオは多分距離を詰めていくのに少し時間を要するタイプだ。オリバーは一気に距離を縮めるタイプであるから序盤で仲良くしようと思ったとしても「心の中に土足で踏み込んでくる」者として突き放される。

結果として溝が生まれてしまった。しかし、エリオは時間経過でオリバーへの警戒心が薄れ惹かれていった。

 

 

そこからのエリオはひたすらにかわいい。

たぶん初恋だ。

目で追い、友達(?)として接しつつ意地悪な態度を取り気を引く。自分を見てほしくて他の女性と仲良くしてみたりだけど寂しくて寂しくて話をするために何度も手紙を書き直す。ほんとにピュアでかわいいんだ。

 

オリバーは序盤のアプローチの失敗から一定距離を保とうとしていた。けれども時間差でエリオが甘える気まぐれネコみたいに寄ってくる。エリオの気持ちにどこかのタイミングで気づいているんだよね。

 

ひとつ印象的なのが「王女に恋した騎士」についての文学を読み聞かせてもらう場面と、その後だ。

仕える身分の騎士はその思いを口にすることはなかったそうだ。エリオは「そんなの耐えられない」と口にする。一方その結末をオリバーに話すと「賢明だ」という。

クローゼットで過ごしてきたと思われるオリバーは気持ちを口にすることに対して慎重だ。

しかし、この会話をした直後にエリオは告白をする。この告白の仕方、ちょっとズルいのが「君と同じことを思っている」と少し曖昧にオリバーに察してもらう方式で話した。めちゃくちゃ照れて勇気を振り絞った告白だったから好きなシーンではあるけど、エリオこれはずるいよ笑

 

その後はエリオの感情ダム決壊ですよ。感情だだ漏れでオリバーを求め一喜一憂。話をするために「夜に会おう」と約束をする。その日は1日中時間を気にしっぱなしのエリオ可愛すぎるでしょw そして一度は突き放したオリバーも覚悟を決めてその夜にエリオに応える。

 

 

もうここからは両想いいちゃいちゃタイム。このシーン以前もいちゃいちゃ仲いいシーンいっぱいあるんだけど、告白以降はもう幸せオーラ満載、迫る別れへのエリオの情緒不安定さとかもうただただ愛おしい。

罪悪感で汚れてしまった桃を見せつけられるシーンとか考えた原作者天才だと思うよ。

細かいけど「何をしていた」と尋ねるオリバー、エリオの身体が桃フレーバーだった違和感からの言葉だったんだね。はじめ見たときは「今日は何をして(過ごして)た?」っていう日常雑談をしているのかと思ったよ。

いやはや脱帽しました。

 

ティモシーは『Beautiful boy』『Hot Summer Night』なんかもそうだけど不安定で危うくて儚い青少年がほんとに似合う。

この映画も大衆映画じゃないから見たことある人すくないけど、ホントに素晴らしいと思う。鑑賞会して小一時間語りたい。

 

 

君の名前で僕を呼んで(字幕版)

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『魔進戦隊キラメイジャー』クランチュラが地球文化大好きすぎる件

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宝路と時雨&マブシーナ回

 

クリスタリア人はキラメイストーンを通じて会話できることがはっきりした。

宝路が登場する前にマブシーナが「あの人の気配を感じる」とのことを言っていた。

もしかしたらWIFiみたいな感じで存在を電波で感じることもできるのかもしれない(?)

 

 

それにしても時雨は担当回でのギャグキャラ化が激しいな。

本人は大真面目なのがおもしろい。あれだけリップ塗りたくってたら逆に唇荒れるんじゃないかなw

共演女優にリップ渡すってのは、暗に相手を非難してると思われちゃうよ?

女優側のほうがそういうの気にしてるだろうし、気遣えているようで気遣いが足りないのが時雨なのかもしれない。

 

宝路との関係性は完全に「振り回され」に位置している。

自由奔放キャラに生真面目が振り回されるのはお約束。(個人的に為朝も生真面目)

今回は無鉄砲な宝路をフォロー&サポートして顔を立てるような内容だった。いずれどこかで生真面目で正攻法が見つからずに悩む時雨(か為朝)に「そんなの気にせずやっちゃえばいいじゃないか」的な解決策で敵を攻略するような話があるといいな。

 

 

マブシーナとの和解は大分早かったな。もう少しだけ引っかかりを残して、最後にマブシーナ&宝路回で完全和解するかと思ってたけどそんなことはなかったぜ

心から笑うとカランカランと音がするって設定が一時的なものでなくてちょくちょく拾われそうで嬉しい。演出的にはあってもなくても成り立つことが多い設定だけに、そういう小さい部分もこまめに出すことで世界観がグッとひろがる。

最近出番が少ない「代役ん」も久しぶりに活用している場面をみたいなぁ。

描写されないだけで日常的には使われてるんだろうなと勝手に脳内補完してるけども。

 

ところで、マブシーナって普通に街を出歩くんだね。。。

エピソードゼロで瀬奈をはじめマブシーナ初対面のみんなは驚いてたけど、街の人は普通に接してくれるのか・・・?ティラミーゴみたいに普通に馴染んでいるのかな。

まぁヨドン軍も絶賛侵略中だし、スーパー戦隊が存在してる世界線だから街の人たちはあらゆる「異型」の存在自体には慣れているのかもしれない。エピソードゼロでは「異型」の知り合いがいないorクリスタリア人タイプの「異型」はみたことない、ということで驚いたのかな。小夜だけは眼魔世界を知ってて、異型慣れしててマブシーナに普通に接することができた、みたいな?笑

 

 

そして今回地球初上陸したクランチュラさん。

地球文化大好き芸人なれるくらいに地球について勉強してる異世界人。

どこかの文化を侵略するためにその文化を知り活用する、こういう努力ができる敵は真に恐ろしい。

しかし、毎度毎度チョイスは謎すぎる。邪面獣「ハッシャボタン」のように一撃必殺で破壊できるような文化もしっている。なのに「百人一首」や「だるまさんが転んだ」のような一見どうやって地球侵略するのかわからないような文化を積極的に選んで回りくどく地球侵略してくる。本気で侵略するだろうクリスマスとクライマックスは必見だ。

ある意味、破壊しすぎたら侵略後に何も残らないのを危惧してるともとれるけど、たぶんそこまでは考えてないな。

来週はマシュマロで地球を攻略しようとするとか発想が斜め上すぎる。

自由で珍しいモチーフの怪人も多いから怪人デザイナーや脚本家は大変な反面楽しいかもしれない。

同じく塚田Pの「仮面ライダーW」のガイアメモリも概念を含めて怪人を考案できるからクリエティブが働くとも読んだ気がするし。なんだよ「ナスカ」「タブー」「テラー」の怪人ってw

 

よく出張ってくるガルザ様ばかり目立っちゃうけど、おちゃらけたクランチュラがいるから絵面にバランスがとれるし、ああいうタイプの敵軍師は気が抜けない。

(個人的に一番印象深いのはハリケンジャーのサタラクラ)

 

敵が魅力でないと戦隊はキラメかない。

めいっぱい明るく残忍にキラメイジャーを苦しめてほしい。

 

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『未来戦隊タイムレンジャー』File49. 千年を越えて 運命と絶望の最終戦。凝縮された魅力の塊

(ANIMEX1200-176)未来戦隊タイムレンジャー 音楽集1

 

未来戦隊タイムレンジャー』(2000~2001)

大昔、いわゆる20年ほど前に見たハズのスーパー戦隊。レッドがふたりという衝撃ばかりが記憶に残り大方のストーリーは忘却の彼方へ飛んでいってしまった。

ゴーカイジャーを通じて僕の記憶と再会して初めてドモン関連のストーリーを知り、タイムファイヤーの顛末をおぼろげに思い出した。

 

ゴーカイジャー以来、特撮知識が蓄積されていくたびにずっと見返したいと思っていた。

そして!ついに!この度!タイムレンジャー本編との再会を果たしたのです!!!

20年以上前の特撮の感想だし、ネタバレとかそういうのないよね!笑

 

時の逃亡者

時の逃亡者

  • 発売日: 2016/11/11
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年末から最終回までの怒涛の展開。なんだこれ・・・・

 

え、つらい。つらいよ。

圧倒的な絶望感

 

 

メインのストーリーラインはすでに知っている。

大方の流れは把握していた。

なのにこうも見入るものなのか。

 

なぜなのか。何がこんなにタイムレンジャーの完成度を高めたのだろうか。

 

狡猾で義理堅いドルネロ

まずはドルネロらロンダーズファミリー関連。

見返して思ったのが、こいつらうまく生きてるなーという感想

特にドルネロの資金繰りセンスの高さ。ありとあらゆる手段を尽くすとはいえ、きちんと会社を経営し大きくしてきた。金勘定を自分でやるというスタンスはおもしろいし、物事を合理的に判断する能力も高い。世界征服や破壊を求めず、あくまで「金儲け」になるかどうかだけに焦点を絞っているから目的の達成率は相当高い。「ゴーバスターズ」のエンターの上司であれば最高なんじゃないかな。まさに最凶タッグだ。

それとも愛人枠リラ&エスケイプにいいように遣われて胃をやられるか・・・?笑

まぁ、特撮敵組織って世界征服を狙う輩が多いからどうしても失敗率が高く出ちゃうんだよね。

 

合理的でありながら義理堅いドルネロはリラとギエンを大切に思ってるし、感情に流されながら甘やかす。今のファミリーと昔なじみ、どっちが自分にとって大切かを天秤にかける話は、一見合理的で容赦ないように思わせて実は感情的な判断だったというのはおもしろい。

そして、それがドルネロの最期という形で締めくくられてしまうのだ。

 

それほど多くは語られないロンダーズファミリー関連の話。ギエンの最期以外はタイムレンジャーの本筋には絡まないが、その分他の敵組織ではできない独自路線を謳歌した天晴な幕引きだった。

 

 

滝沢直人という男

タイムレンジャー」という物語には欠かせないのは6人目の戦士タイムファイヤー・滝沢直人の存在だ。

タイムレッドの竜也の大学の同級生でクールで野心家な仕事人。改めて観ると「あぁ、靖子さんが好きそうなキャラクターだなぁ」としみじみする。彼女は強い意志・信念を持った男には逆境の試練を与える。紛れもなく彼女の寵愛を一心に受けたキャラクターである。

恵まれた環境の竜也への対応はともかく、他のタイムレンジャーには案外フラットに接する。多くは語らないが相手の気持ちを汲み取ってそっと手を貸す優しい心の持ち主だ。力を追い求めていながらも市民の安全を守る姿はシティガーディアンズは天職なんじゃないかなとも思える。

 

鳥かごから逃げだした文鳥を捕まえようとしたところでゼニットに撃たれて死亡した。

鳥かごから飛び出して自由になった文鳥。自由に飛び回っていたと思ったら運命という鳥かごの中だった直人。力をつけて鳥かごから飛び出したと思ったら、そこは一回り大きい鳥かごだったわけだ。その最期はあまりにも虚しくて衝撃的だ。

 

 

絶望の最終戦

クライマックスの絶望感と未来人の扱い。ぼんやりとした記憶では彼女らが最終回でどうしたかは全く覚えていなかった。

こういうのって未来に帰らないパターンだってありえるからだ。あるいは最後にラスボスを倒した後に未来に帰る結末だってあった。

しかしだ。最終戦の数話前に竜也によって未来へ強制送還されてしまうことは全く想定していなかった。

さらにギエン操る巨大ロボが暴れまわっているのにタイムロボは出動許可が下りない、雑魚兵であるゼニットが街に大量発生して市民を襲い破壊を尽くしている。

タイムファイヤーには「死の宣告」が告げられVレックスの使用は大消滅を促進する。シティガーディアンズの立場も追われVコマンダーも取り上げられそうになる。

おいおいおい。これをどうやってハッピーエンドに持っていくつもりなんだ。絶望をてんこ盛りしすぎたがんじがらめな運命とハードな演出が悲壮感を際立たせる。

全編を観るとタイムレンジャーって縦糸に絡むようなエピソードは少ない。苦戦することはあれど全体的にはコミカルで楽しい話が多い。だからこそ絶望との落差が大きい。

なんでこの最終戦が子供心に残ってなかったんだろうか。怖いとか強い敵という印象がもっと刻み込まれてもおかしくないくらいに、あまりにも絶望がすぎる。

黒幕を知っていたからリュウヤ隊長の思惑には衝撃はなかったなぁ。むしろネタバラシは思ったよりもあっさりしていたなと感じるほどだ。

 

 

変えられなかった運命と変えることのできた運命、変わってしまった運命。

過去と未来という難しい題材をこうもロジカルに扱えるのは率直にしびれた。

また僕の「好き」が偏ってしまった笑

 

 

ところで作中の「20世紀最後」というワードが個人的にすごくつき刺さった。

当時の社会の流れなんてまるっきり覚えていないが、やはりこのときも令和になる直前の「平成最後」の大安売りのように「20世紀最後」が世間を賑わせたのだろうか。。。

そして僕は20世紀最後の瞬間に立ち会ったという事実があることに気づいてしまった。

マジか・・・。昭和平成令和はよく目にするけど20世紀という文字は長らく見ていないからすっかり忘れてた・・・。時の流れは怖いし残酷だ。笑

 

 

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