感想『機界戦隊ゼンカイジャーVSキラメイジャーVSセンパイジャー』ゼンカイ脳汚染のドキュメンタリー映画
記事あげるの随分ずれ込んじゃったなぁ…。まぁ仕方ない。笑
と、いうわけでついにやってきました。
ゼンカイジャーとキラメイジャーが対峙する瞬間が・・・!
キラメイジャーの最終回から1年半。FLTから約1年。時雨の『スーパーヒーロー戦記』から約9ヶ月で、宝路の『テン・ゴーカイジャー』から約7ヶ月。この瞬間を指折り数えてきた。すっかりゼンカイ脳に汚染されてしまいながらも、ドンモモに圧倒されながらも、心の支えはキラメンタルだった。幸い、充瑠役の小宮璃央くんがドラマにバラエティにYoutubeでの露出が多くてなんとか精神をつなぎとめることができた。為朝とYou Tubeで音楽番組やってたし。
(そういや璃央くんとドラマで共演していたリュウソウブルーの綱くんが最近活躍してるなぁ。すっかり売れっ子となった或人社長と今度ドラマでアイドルユニットを組むとか。)
ゼンカイの最終回で告知あるかな〜と期待していたら、予想通りGW公開でのVSシリーズの発表。しかし、タイトルにある不穏「センパイジャー」ってなによ?肉ってなんだ???すっかりゼンカイ基準でのVSシリーズに仕上がってますね。キラメンタル足りなくなりそう…
と、いうわけでよこ〜くよこく
キラメイジャーVSゴーカイレッド・ゼンカイジャーVSルパンレッド
さて、今回のお話はゼンカイジャーもキラメイジャーも本編終了後の時系列である。
キラメイジャーの信号機・ランド組は散らばったカナエマストーンを海賊ヒーローが持っているという噂を聞きつけ、ゴーカイレッドに接触する。
ゼンカイジャー御一行はクリスタリアへ訪れ宝路と記念撮影してたり楽しそうだ。
カラフルに戻ったところでステイシーとマブシーナにカナエマストーン捜索を頼まれる。そこに快盗が現れて…。
導入が最高すぎる。やりたいことやったもん勝ちってくらいにいい感じで戦隊が混じり合っていく。
キラメイジャーの信号機組が恐竜やでカレーを食べてるマーベラスに接触。信号機組の会話の掛け合いが懐かしくて涙が出る。威圧感にビビリまくりなのがかわいい。キラメイジャーはやさぐれ系のメンバーがいない平和編成だった上に今風の常識人集団だからマベちゃんみたいな人に声をかけるのは勇気が要るんだろうw
為朝に頼りきりの充瑠がかわいいし、言葉足らずツンデレマベちゃんに圧倒されてしまう信号機たち。マーベラスは煽るような言い方するからだいたいトラブルに巻き込まれる。強いからそれでもなんとかなってるけど大体マーベラスが事態をややこしくしてる。
さすがにゴーカイチェンジまではしなかったけれども、ベテラン戦士の貫禄がすごい。
そして海賊ヒーロー違いというネタでキラメイ&ゴーカイは幕を閉じる。間違ったら全力で謝る信号機たち、素直でいい子だ。
ゼンカイジャー達はカナエマストーンをめぐり快盗に遭遇する。
ルパンレンジャーは劇中曲がよすぎる。快盗のテーマ(?)がかかった瞬間に脳汁ドバドバだった。「あぁ、俺はいま香村先生のルパンレッドを見ているんだ」と実感する。
ドタバタ逃走劇しながらぶっとび介人に対して「そういうの慣れてんの」ってつぶやく魁利。最高かよ。しかしこの快盗、宝路がぶっとんでくるのはダメだった。キラメイ組の顔も知らないままお宝そのものの情報だけは正確に入手する快盗。いや、キラメイ組はほぼ一般人だけど、そこまで正体を隠しきれる生活してないと思うんだけどなぁ。
個人的に宝路が魁利の肩を抱くシーンがツボった。そういう慣れなれしさ、魁利くん絶対苦手なやつじゃん。でも嫌いじゃない、とか感じてそう笑
キラメイ組背が高いから自然だったけど、肩を抱いたときの身長差がすごかった。やっぱり宝路はそうとうデカイな。。。
そう、導入はよい。単純にワクワクする。
そして問題はここからだ。カナエマストーンの在り処の情報からゼンカイジャーとキラメイジャーが合流して、カルビワルドによって焼肉屋空間に転送される(?)
トジテンドのパクリ技術でワルドを復活させたってことで、世界改変能力が限定的になったのだろうか。脱出条件のある異世界転送型はいままでいなかったよね。肉が蘇りさえしなければスペック的には最弱。しかし無限焼き肉で二組のヒーローを追い詰めた怪人は初じゃないか?
ここからキラメイジャーとゼンカイジャーはひたすら焼肉屋空間でワイワイすることとなる。もはやピンチ装った焼肉屋忘年会でしょこれ。「饅頭怖い」の系譜だよ。
ひとり1品無料注文可で、万力からサウナスーツに医療品まで提供できるカルビワルドの商品ラインナップの充実っぷり。これはカナエマストーンでもカルビワルドの能力でもないと思うんだよなぁ・・。
駒木根くんと小宮くんによる裏話トークで「キラメイはコロナ初期の影響もあって食事もできなかった、焼肉屋はそのあたりの配慮なのかな」と好意的に捉えてた。映画パンフレットの香村先生のインタビューで「いつものVSですすめるつもりだったところ」「たまには戦隊がワイワイしてるのが見たい」ということで「キラメイは食事ができなかったし、焼き肉とかそういうのもいいんじゃないか、という話になった」
マジかよ。そんなこと…。なんでもありで型破りなゼンカイジャーが奇跡を生んだ。
よかったね、、、ほんとに。
追加・先輩戦士の活躍
10人がひたすらに焼き肉を食べている間
・ゾックスとマーベラスの対面。界賊と海賊の一騎打ち。
・新トジテンドへ潜入。囚われのマブシーナ&ステイシーのWヒロイン救出劇
・介人と快盗
センパイジャーふたりと追加戦士組が物語を引っ張ってくれました。
ゴーカイレッドとルパンレッドって振る舞いが美しくて味方にいるときの安心感半端ない。先輩風吹かせて後輩フォローするルパンレッド、、、いいよね。マベちゃんは客演多いからなんだかんだで後輩の面倒を見る印象あるけど、あの魁利が…。胸熱だ。
あさひくんも若くしてレッドしてるから全然印象変わらなくて素晴らしいね。ここのところ、我が魔王といっしょにヒロイン取り合ってBLしたり、絶対BLになる世界に屈して天才物理学者を引きずりこもうとしているイメージだ。まぁ顔がきれいだから仕方ない(?)
焼肉屋空間から脱出するために博多南さんと柿原さんを召喚しようとする充瑠。助っ人はNGと断られる充瑠。かわいいかよ。それにその二人を召喚してもすぐ満腹になってそう。(でも一瞬焼肉屋デートかと思って期待した柿原さんも見たいし、悪態つく柿原さんもみたかった)
助っ人NGだけど、全力全開キャノンで先輩たちをガンガン召喚する介人は規格外すぎる。ヒラメキングがチートでも召喚しちゃえば可能になる意味でもゼンカイジャーの戦力はやべぇよ
脱出・最終決戦
それぞれの登場シーンがかっこいいし、クールに話をしながらキラメイ側からゼンカイ横へテクテク歩いていくステイシーがちょっと愛おしい。
キラメイジャーとか追加戦士はレッドの隣に配置することでバランスを取ることが多い中で、ゼンカイジャーはツーカイザーもステイシーも別組織であることを強調した結果、キラメイ+(ステイシー+ゼンカイ+ツーカイ)という配置での一斉変身。ステイシーがど真ん中の主役みたいな並びなのおもしろい。
そしてここで悲報
【キラメイジャー・ゼンカイ脳に汚染される】
ゼンカイ脳の一例には変則名乗りがある。○○のパワーの部分を自由に好きなワードを入れて楽しんでね!っていうアレだ。
長時間ゼンカイ組と密室で密集して密着して飲食した結果、優等生のキラメイジャーたちがゼンカイ脳になってしまった。まぁ1年間本当に気にしてたからね…ハメ外したくもなるよね。
というわけで、せっかくのVSシリーズなのに…。一同が並びたっての一斉変身したところなのに…。みんなで焼肉屋にちなんだ名乗りをしている・・・・。マジかぁ・・・・・。
これ、もしかして「ゼンカイ脳が形成されるまで」とかいう人体実験のドキュメンタリー映画なんじゃないか。。。キラメイ組のノリが中盤からあきらかにやばかったし。(もともとやばい素質があるから違和感なかったとは言えない)
ゴーカイレッドとルパンレッドがやりそうもない、「仲間を連れてきた」という熱い展開でゴーカイ以降のレッドが揃い踏みで順番に名乗りをしてくれる。パトレン1号いるけど、平和のために今だけルパンに目をつむってくれてるんだろうな。レッドバスターがツンケンしてなく妙にフランクな気がしたけど…気のせいだろう。10年分のレッド集めるとやっぱり大和先生が苦労しそうだなと改めて思った。それだけ希少な立ち位置のレッドなんだよね。
ところで「雑魚は任せろ」って少年漫画的には違和感ないけど、よく考えるとそんなかっこいいセリフじゃない気がする。あれか、先輩が後輩に華をもたせる的な演出だからいいのか。
なんやかんやで敵を撃破してハッピーエンド。ステイシーも最後に見せ場があって、最終回後という時系列を感じられてとてもよかった。1年間苦しんでたあの表情を思うと親心にホッとする。ね、君もそう思うでしょ、魁利くん?笑
しかしだな。EDダンスはもう少しなんとかしてほしかった。
わざとだと思うけど、それぞれの曲をぶつ切りでつなげて突然ダンスが切り替わる。それだけなら救いがあるんだけども、こういうEDって場所とメンバーを変えて撮ったダンスを編集でつなげるからぶつ切りにぶつ切りが組み合わさっちゃって、不協和音みたいな違和感がすごかった。毎年思うけどノーカット版とかないのかな。円盤チェックしてないけどもしかしてそっちには毎年収録してあるのかね。
EDダンスがないゴーカイ&ルパンのふたりも苦戦してたというダンスもあんまり見れなかったなぁ。
キラメイジャーもこれで本当におしまいか。
お疲れさまでした。ルパンレッドのようにまたいつか客演をお願いします。
感想『A Tale of Thousand Stars』千星物語のMix君がかわいい件
『A Tale of Thousand Stars』別名「千星物語」
ふわっと「面白い、泣ける」的な口コミだけ聞いて視聴。
最初の印象は金持ちボンボンの成長物語かな、からの途中まで観た感想としては心温まる系のドラマなのかなって感じ。
裕福な家庭で好き勝手生きてきた大学生のティアンは、心臓移植をきっかけに人生を見つめ直す。移植元の女性が働いていた辺鄙な村でのボランティア教師をしつつ、彼女の恋人だった森林警備隊のプーパーに惹かれていく。
千星物語はこのティアンが可愛らしいんですよね。金持ち時代は本当に身勝手な自由奔放な大学生って感じなのに、心臓移植後は人が変わったかのようにしおらしく素直で純朴な大学生になっちゃう。もともとお坊っちゃんだから自分では何もできないんだけど、はじめて色々と自分で考えて経験していくことによってどんどんと人間的に成長していくのが気持ちいい。
村のボランティア教師ということで、数人の小学生との絡みも多く、そんな子どもたちと共に成長していくのを見ると、親心のようなほっこりしたような気持ちになれる。
金持ち時代の爆イケティアン
ティアン役のミックス君
ドラマ冒頭の金持ち大学生時代はびしっとシャツやスーツを着こなしたイケメン君。
かと思えば村では髪も下ろして笑顔のかわいい素朴さを醸し出す。
イケメンはいいよな。ナチュラルでもイケメンなんだから(当たり前)
178cmあるからBright&Winペアに比べたら小さいものの、それでも高身長だ。
ちなみにプーパー隊長を演じるアース君は182cmだそうです。
シャワーはどこだと尋ねたティアンを学校に連れていき、シャワー浴びたいんだろと言いつつ滝へ案内するプーパー隊長。無愛想だし第一印象悪すぎるが、まぁ恋愛系ドラマではよくある話で、マイナススタートの好感度はあとは上がるしかないわけですよね。
でもインスタントラーメンを差し入れしてくれたり、何もできないティアンを気にかけてくれる。こういう不器用な小さな積み重ねが後々に効いてくるわけだ。
慣れない環境に飛び込んだティアンも村に馴染もうと懸命に努力する。授業がつまらないと判断したら帰宅してしまう子どもたちと向き合い奔走するのだ。家庭訪問して子どもたちの家庭状況や家業に触れ、体験し教えを請う。都市部の金持ち大学生はそんなことできないよ・・。本当に人が変わったんじゃないかな?でもその素直な姿勢が村の人たちに認められていく。
ティアンが村に馴染んでいくにあわせてプーパー隊長の優しさも少しづつ見えてくる。
ほんっっっっとに不器用なツンデレなんですよ。プーパー隊長!
最初のいじわるが全く意味不明なほど基本的に優しいのが隊長。劇的にティアンとの距離が縮むわけじゃあなく、視聴者からすればじれったいくらいに少しずつ心を開いていく。ティアンもティアンで、自分の気持ちをよく理解していないし全然関係がすすまない!笑
2getherのサラワットやSOTUSのコングポップくらい、どっちかがグイグイ来ないとこうもムズムズするものなのか…。
そのクセ、ティアンの真実を知ったときには感情的に勢いよく責め立てて…。あんたそういうとこだよ。
刺激が多くて忙しい都会の恋愛と対照的なのか、Wi-Fiさえ通じない田舎での恋愛は非常にゆっくりしている。時間の流れが穏やかだ。お互いを思い合っているのにまるで関係が進まないまま物語は進んでいく。
細々とした、、いや村の中では大きな問題にぶつかり少しずつ信頼を深めていく。
正直なところ、どハマリする感じのドラマではなかったかな。
ボンボン大学生ティアンの成長物語としても、堅物無愛想プーバー隊長の心がほどかれる物語としても、ふたりのBLとしても全体的に物足りなかった。
原因は僕がタイBLのお約束の構成に慣れすぎたことにあるのかもしれない。
タイBLって中盤ではもう結ばれてイチャイチャしつつ、終盤で改めて壁にぶつかりすれ違って乗り越える、というフォーマットがあるのではないでしょうか。まだ視聴しているタイBLに偏りがあるのかもしれないけど…。
その認識でいると、千星のプーバー&ティアンは全然思いを共有せず、結ばれない。そのまま終盤のすれ違いを起こしてしまったのでモヤモヤが強く残ってしまった。
最後の最後で思いを確認し合った上でイチャイチャと楽しそうなシーンを見ることができたが、個人的には最終回は早々に思いをひとつにして後半怒涛の甘々ライフを見せつけて欲しかったなぁ。2期ほどのボリュームはいらないけれども前後編のスペシャルなんかで存分にいちゃついてほしい。
地元の有力者との抗争もティアン奪還&隊長負傷のエピソードに移行しちゃって、せっかくわかりやすい勧善懲悪のシーンもぼんやりしちゃってたなぁ。あとで「捕まった」って口頭で話していたけどね。バンコク販売用の匂い袋も燃えちゃたあとのフォローもなかったし・・。犯人逮捕も気になるけれども、現品そのものをどうしたのか、納期に間に合わなくなって販売ルートの信頼が損なわれて大変になったとか、そっちが気になった。全体的に物語を展開させるためのトラブルでしかなく、その点もハマれなかった要因かな。
ところでミックス君ってK-POP感ある顔立ちというか雰囲気。
やっぱ好きなのかな?笑
感想『機界戦隊ゼンカイジャー』最終回。Vシネ発表でゼンカイ脳もこれが最後‥じゃなさそうだ。
『機界戦隊ゼンカイジャー』まとめたなぁ。
介人の人格形成における両親
両親が失踪していなかった世界線から始まる。
絶対に記憶認識に矛盾が発生するはずだけれども、両親はいつものように大学で研究を続けていたことになっている。ゼンカイジャーはいなかった世界だけれどもセッチャンは起動している世界。どこか違和感を覚える介人の少ししんみりした冒頭が改めて最終回であることを物語っている。
幼い頃に両親がいなくなった経験が、介人の人格形成に大きな影響を与えている。
ジュランやガオーンらに出会う前のなにかと「世界初」を追い求めるのはいなくなった両親の影を必死に追い求めていた結果である。
ゼンカイジャーとして活動していくなかで、ワイワイとできる居場所ができて両親も取り戻した。それがこの1年の五色田介人という人間だ。
そんな彼から「両親が失踪しなかった」記憶での生活を強いれば、人格形成に大きな影響が生じて違和感が出てくる。キカイノイドの仲間たちと作り上げてきた思い出も、空いていた心を埋めるようなものばかりであり、簡単に記憶を置き換えることは出来ない。
ゼンカイ世界で大きく記憶改変をされた介人が、自力で記憶を取り戻すのはある意味では必然だったのかもしれない。
世界はつながる
トジテンド倒して終わり、平和になりました。ということもできた。そこに神様という飛び道具を投入してどうなるかわからない展開を続けてきた。
ぽっと出最強カードの神様を使ったことでまとめ方が難しくなったところを、きちんとゼンカイザーとして決着をつけたのはさすがとしか言いようがない。
新規怪人も出さず、ジュランやガオーンたちもいない状況でイマジネーションゼンカイジャー&ゴールドツイカー&ステイシーザー総出で戦う演出はおもわずうるっとしてしまった。その場にはいないけれども、介人の心には常に彼らがいたことがよく分かる。
本当は戦う必要がない世界になったけれども、最期の戦いをこういう形で見せてくれるのは誠意を感じる。
そして、最期にはジャンケンで決着をつけるあたりがさすがはゼンカイジャーである。
おかげで世界は再び開放された。
脚本家、香村さんの癖なのか好きな結末なのか、世界がつながって拡張されるエンドはジュウオウジャーを思い出す。冒険に余白を残すあたりはルパンレンジャー…は流石に僕だけかな、こじつけだね。
ゼンカイ世界の住人はどの世界にも適応できる柔軟性をもっていたから平行世界交流はお手の物。
でも他の世界同士は衝突しないだろうか…。ご時世的にちょっとだけ世界交流が広がることに不安を感じてしまった。通貨の概念とかどうなったんだろうか。バカンスやマンガは産業としてやっていけるけどもムカイカゼやらサカサマなんかはどう交流していくのか疑問しかない…。いや考えちゃだめだ。きっとうまくやってる。きっと。
ステイシーとゾックス、キカイノイドたち
ステイシーは王となってトジテンド再興するかと思いきや、庶民(?)として復興に力をいれるらしい。学校も始まって教育に力を入れる、という描写があったから(そういや学校の怪人もいたなぁ、あいつらに教師させればいいのに)とか思ったけど、ガクエンワルドがあくまでガクエントピアの能力だからトジテンド自体には学校はなかったんだね。
もうどの世界線もガクエントピアに通学させればいいんじゃない?あるいは教師派遣してもらうとか。
ゾックスも義賊、っていうんだっけ?強い者から金品を奪って弱者にばらまく系のアレ。になったっぽい。いや、奪う相手は強いという条件付けただけで、使い方は私欲的なのかな。
リッキーとカッタナーも無事人間に戻る。人間態の2人、お仕事あってよかったね。ひたすら写真出演ばっかりだったし。しかし、仮にこれが仮面ライダーだったら「Vシネクスト・ゴールドツイカー」でSDトピアの呪いを解く冒険が見れただろうに。あっさりと結末だけ出してくるのはゼンカイジャーにおけるツーカイザーのポジションならでは、なのかな。SD化自由自在はまぁ、なんとなく予想してたわ。チートカードのフリントがいるし。
そして冒険はまだまだ続く。未来に向かう系エンド。
平行世界ゲート、デンライナーとかオーロラカーテンとかみたいに時空間を自由に移動できるのは設定上めちゃくちゃに便利。
いつかディケイドみたいに「通りすがる」先輩になっていくのだろうか…笑
それともイマジンズみたいに気軽にクロスオーバーしてくるのか。
ほんと色々とハチャメチャな1年だった。「計算し尽くした公式の悪ふざけ」とみるか「意味不明な破綻作品」とみるかは捉え方の違いだと思う。
個人的にはセンタイギアの使い方が癖つよ過ぎた印象だ。とはいえ、なんだかんだ楽しんでみていた・・・・のかな。キラメイジャーがドストライクすぎてそこらへんが若干マヒしている。「ゼンカイジャーVSキラメイジャー」は予想の範疇だったけれども「センパイジャー」とかいう謎のVSが入っているのが頭ゼンカイすぎる。ゼンカイでやらなかったレジェンド先輩から5人ゲスト出演とかしてくれるのかな。キラメイ組との絡みを見たいから人物が増えるのはちょっと複雑。でもゼンカイは30分で密度濃いエピソード組めるから冒頭3分で世界観の説明しきって尺割ける可能性もある。
キラメイジャーとは全く違うアプローチをしてくるゼンカイジャー。時雨なんかはゼンカイ脳に適応しておもしろくなってくれそうだし、為朝が小難しく解説してんのを介人かゾックスが「細かいことはいいんだよ!」ムーブで「うぉい!」ってしてくれそう。
僕はとにかくいろいろなキャラが絡んでワイワイして最後に踊ってくれれば満足です‥。(ハードル高い??)
とまぁ、ゼンカイジャーは最終回を迎えたわけだけれども、ファイナルライブツアーにVSシリーズとGWまではなにかと活躍してくれるだろう。なんならドンブラ出演が公式発表されてるし。
最後まで全力全開!!!
✨キラメキ全開⚙
— 魔進戦隊キラメイジャー (@KIRAMAGER_toei) 2022年2月27日
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キラメイジャーが帰ってくる!
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『機界戦隊ゼンカイジャー』48話。素面名乗りがかっこいい。バラシタラとゲゲの最期。
型を知らないと型を破ることはできない。
『機界戦隊ゼンカイジャー』はそのことを教えてくれるいい教材だった。
「戦隊」ってなんなんだろう
記念作品であり、令和の王道キラメイジャーからのど変化球で毎週困惑楽しませてもらった。
戦隊ギアのちからも能力を使うというより、ピンポイントで変な部分を当てこする作風が安定してくると戦隊大喜利状態になっていた。
対してボッコワウスはゼンカイジャー達よりも正当にトジルギア(戦隊ギア)を使いこなしてたのがおもしろかった。ちゃんとエフェクト付きで武器まで使っちゃうんだ‥。ゼンカイジャーがそんな普通の感じで使ったのっていつが最後だっけ…。そしてゴレンジャーの能力で家族でぶん殴るという暴挙。シリアスなギャグを全力でこなすボッコワウスはやはりゼンカイジャー世界の住人だ。
肝は名乗り
戦隊の肝である名乗りにも毎度変化を与えて飽きさせない工夫をしていたのが印象深い。昔、パワーレンジャーとして戦隊ヒーローを輸出しようとした際、海外から「名乗りは不要だ」と言われたものの、「名乗りは歌舞伎の見得のようなものだ」という説明をしたという。戦隊の要素を分解して変化を加えていったり排除してみたりしてきたゼンカイジャーでも、名乗りはなくさなかった。つまりは「戦隊」に名乗りは必要だという判断のもとで制作をしていたといえよう。
ただし毎週同じ名乗りをするのはやめて、状況に応じてときに面白くときにヘンテコに名乗ることで変化を加えてきた。
それを戦隊最終決戦でおなじみの「素面名乗り」はドストレートに決めるのが最高過ぎた。
いや確かにジュランやガオーン達の素面って、、、というのも分かる。彼らが素面名乗りをしていること自体が今回の変化ポイントだったのかもしれない。でも、そうだとしたら素面名乗りを王道ド直球でやることの良さが一層際立ったのではないかな。
キラメイジャーでは邪面をつけることで強くなったことに対するカウンターとして素面を晒す、という変化で素面名乗りをしていた。これはこれでエモいんだけども、やはり敵の攻撃で変身解除された状態から気持ちを鼓舞して立ち向かう様がかっこいい。
駒木根くんのポーズも切れがあってとてもよかった。
バラシタラとゲゲ、そして神
ステイシーが父親との決着をつけたバラシタラ戦。ツーカイザーとのコンビネーションでついに撃破する。どっちがとどめを刺す、というわけでなくふたりで倒すという展開に落ち着いた。全体的な展開がよかったからこれも納得する結末のひとつだ。
ゲゲはちょっとかわいそうだった。ゲゲ自体はボッコワウスのためを思ってたのに、神様に憑依されて弱点を暴露させられ、一瞬で粛清された。ゲゲ、、色々あって一年間大変だっただろうけどお疲れ様でした。
そして、神。君は何してくれているんだ。神だからって自由に憑依して回るんじゃない!電王のイマジンかってくらいに色んなひとに神様人格の演技させてる。
そして、もっかいすべての世界を閉じたみたいだけど、どう決着つけるんだ。キカイトピアとニンゲントピア、カイゾクトピア、混ざってはいけないそれぞれの世界を分断させたのが狙いっぽいけど…。
ここに来てまたデッカイ風呂敷広げないでよ。どうせ来週には畳まないといけないのに笑
感想『機界戦隊ゼンカイジャー』ステイシーの涙と決着イジルデ戦
すっかり忘れてるけど、ゼンカイジャーってちゃんとシリアスもできるんだよね。
敵基地潜入なんて熱い展開を全力全開でやっちゃうもんだから普通に見入っちゃったよ。
「来るのが早すぎる」みたいなコントを永遠と繰り返すもんだとばかりおもってたわ・・・・。
ステイシーの告白と涙
なんといっても見どころはステイシーの告白だ。
介人に言われた「やさしい」と、母に言われた「やさしい」を思い起こし、ひとりカラフルに向かうステイシー。
優しく向かい入れてくれたヤツデに「自分はサトシではなく、ステイシーだ」と告白をする。ヤツデはついに、介人たちが話していたステイシーがサトシであることを認識した。
ステイシーはヤツデに胸のうちを吐露しはじめた。最初は出世欲だったこと、何でも持っている介人が妬ましかったこと。あえてヤツデには語っていなかったがハカイザーが初めての仲間のだったことやそれが介人の父であったことを知って困惑したこともあった。告白を終えたステイシーにヤツデは「やさしい子」とを抱きしめる。その言葉とヤツデの温かさに触れて彼の涙腺は決壊した。
ゼンカイジャーは1年をかけたステイシー苦悩の物語である。
そもそも企画段階では存在しなかった登場人物をオーディションからの採用。世古口くんのためにステイシーが誕生した。そして脚本家の香村さんが毎週コツコツとじっくりと曇らせていくにつれて、ゼンカイスタッフも話の縦糸やシリアス要素はすべてステイシーに一極集中させればいいや、との具合になっていく。結果としてゼンカイジャーとワルド達はギャグしながらワイワイガヤガヤと明るい戦隊を演出を続けることが出来た。まさにステイシーのおかげである。視聴者もステイシーに感情移入しちゃって、毎度曇らせられるたびに親心が発動する仕様になってしまったよ。。。
だから今日の世古口の涙は本当に良かった。ステイシーのピュアさが具現化したかのようなきれいな涙だった。
そしてそんなステイシーもヤツデへの告白を経てトジテンドへの決別をする。ラスト3話の後半となったところでようやく念願の仲間入りができたのだ。
介人の「そんなステイシーが好き」という屈託のない言葉に「そういうとこが嫌いだ」と不吉で不穏なまるでフラグのような返しをするところまでファンサービスをしてくれる。「そういうところが俺は嫌いや」といいながら仲間になった瞬間に消えていった紫のヒーローが頭に浮かぶ。大丈夫だろうな・・大丈夫だよね???
さらに、よくわからんけどゾックスも戻ってきていざ最終決戦。離脱してたのはほんの1週間なハズなのになんかすごく「帰ってきた」感あっていいよね。あのヨホホイのテーマを聞くと「この歌は…もしや!?」ってなる。この感じ、トッキュウジャーのザラムのテーマでも同じこと思っててたわ。登場テーマ曲を劇中曲とちがって物語上で実際に歌ってるのがいいスパイスになっている。
こうしてゴールドツイカー&ステイシーザーの同時変身で因縁のバラシタラ戦に突入。同時変身はそれだけで熱くていいね。ゼンカイザー含めた三人での同時変身はあるのだろうか。あってほしい。
決着は来週までお預けではあるけれども、止めはどっちだろう。個人的にはステイシーに決めてほしいところである。
VSイジルデ
イジルデもなんだか雑に巨大戦に突入。先行巨大化は負けフラグ、という戦隊のジンクスがあってだな、そこらへんを理解ってないのがイジルデの敗因である。ゼンカイジャーという番組は「戦隊のお約束」へのリスペクトと挑戦なのだから。
久しぶりにジュランやガオーンの単純巨大戦。元は等身戦も巨大戦もできるってのが彼らのキャラクターを売り出すポイントだったような気がするけど、気づくと巨大戦は合体フォームばかりだったな。ステイシー、ゾックス周りのシナリオ消化したところでゼンカイザーとブルーンも参戦。巨大戦名乗りをしたところでイジルデ撃破。
ハカイザー後から影が薄くてあっけない幕切れであった。彼もまたステイシーと因縁があったのでこれまたステイシーとの再会・絡みがみたかったなぁ。
次回予告ですでにいつもの採掘場で介人の素面名乗りをしていた。あれ、来週で決着しちゃう感じ?最終回はドンモモへのつなぎ回・エピローグにしちゃう系?
この後に及んで自称神様周りの謎が一向に解けないままゼンカイジャーも残り2話。
ほんと、このあたりをどう決着をつけるのだろう。。。
感想『機界戦隊ゼンカイジャー』ワルド3本立て。サザエさんやドラえもんのような短編集!?
ついにクライマックス突入。最終回まで残すこと3回となった。
今回がラスト通常回かな。ゼンカイジャーのことだ、トジテンドパレス突入でもギャグしてそうな気がするので油断が出来ない。。。
サザエさんやドラえもんのような短編みたいな構成。3体のワルドが現れては撃破していく。これまでのワルドを考えると一瞬しか特殊能力発揮しないのに1話まるまる使えた場合どんな話になるのかイメージが湧くような作りになってるのがすごい。完全に僕らはゼンカイジャーというものを理解していることが前提だからね。
また新規ワルド3連戦でありながらも、撃破の仕方を調整しつつ飽きさせない工夫が見て取れる。巨大戦も交代交代で行い、販促にも余念がない。
たしかゼンカイジャー初めたときのインタビューで白倉氏が「戦隊はもっと強くあるべき」という理念があったと思う。苦労して撃破するよりもヒーロー自体は強いほうが魅力的だという考え方だ。その点でいけば、1話のうちに3体もワルドを撃破できる話は理想的だったといえよう。(元記事あったとおもうけど…。勘違いだったらすみません。)
VSニンジンワルド
ダイコンワルドやキノコワルドみたいな食べ物系ワルド。能力はキノコに近い、単調系。赤く染めたり頭に房を生やしたりしたけど、他に能力なかったのかな。本当に一瞬でやられたイメージ。せっかくゼンカイレッドのスーツ使ったのに一発ギャグみたいな扱いで笑う
VSサファイアワルド
ダイヤワルドがいればサファイアもいる、という寸法。能力は洗脳系なので暴れ回られると非常にやっかい。宝石に目がなくなって、奪い合っていると世界の治安は最悪になる。キラメイストーンが散らばっていたり、断末魔がキラメイジャーだったりした。
せっかくなら「VSキラメイジャー」の伏線ってことにしてよ。告知があるなら最終回直後のCMか…。
VSコウモリワルド
「血を吸うたるで〜」ということから攻撃されると吸血するのであろう。洗脳系・・かな?暴れる前に駆除された。名乗り後、逆さまに吊るされている状態から引きずり下ろすシーン、危なくない?安全な撮影をしたんだろうけどもちょっとだけ心配になっちゃった。
ステイシーの代わりにストーリーを進めてくれるバラシタラは働き者だなぁ。
対してイジルデはハカイザー以降大した働きをしていないし、次回退場か。
最終回感想『Bad Buddy Series』"Secret"な関係のタイBL。パーンとパット"Just Friend"なふたりの結末。
『Bad Buddy Series』本放送から2週間遅れで完走しました。
思えば中盤5話からは毎週楽しみでしょうがなかった本作品。全部まとめて感想書こうと思っていたのに途中7話でいてもたってもいられなくなって中間感想書いてしまった。そして8話以降も抜き取るところなくずっと面白かった。Bad Buddy最高かよ!ってのがず〜と続いていて、最終回は楽しみな反面、もう終わっちゃう悲しさが強烈だった。
ぜひともシーズン2をしてほしい…。やるとすれば大喧嘩して本気で敵同士に戻ってしまう系だと喧嘩パート辛いから、最強のふたりが共闘して大きな敵を打ち破る系だとBuddy感強めで良さそう。解決策を思案するパーンと、計画無視して首突っ込んじゃうパット。そしてなんかうまくいってドヤるパットに、困惑しつつ「いいから早く!」と急かすパーン。紆余曲折ありながらも協力して大きな困難を解決してほしい。フル尺12話でなくても『Still 2gether』みたいな話数でもいいからぜひお願いします!
- ジェットコースターのEP8
- 建築&工学の呉越同舟EP9
- 両親との対峙そして愛の逃避行EP10&EP11
- Secretな関係EP12
感想『機界戦隊ゼンカイジャー』45話 最強は開運フォームでよっしゃラッキー!に違いない
ゼンカイジャーも45話。相変わらずの平常運転しながらステイシー周りだけシリアスを打ち込むスタイル。
ステイシーの尊厳をぶち壊す鬼畜スタッフたち・・・。
まずは開幕カラフルでニコニコ和やかステイシーから始める。ナチュラルにその場に溶け込むステイシー。番組中盤でのステイシー加入だったらあり得たかもしれないシーンなんだけど、「こういうシーン見たかったんでしょ」と視聴者を煽る場面となっている。真ステイシーで和やかカラフル、最終回のカットであるかなぁ…。
そして、真ステイシーがふと気づくとカラオケボックス。なぜかステイシーのキャラソンとPVがバックに流れながらシリアス全開で状況整理に務める。全然シリアスが頭に入ってこない。このシリアスな笑い、狙ってるでしょ。こんなん、そりゃあまんまと載せられますよ笑
そして、真ステイシーはトボトボとカラフルにたどり着く。「ヤツデには会えない」そんな信念なんてついさっき踏みじられたばかりなのに、生真面目に踵を返すその瞬間、ゲゲステイシーに入れ替わる。ゲゲステイシーはカラフルから出てきたキカイノイド親子をどこかへ飛ばしてしまう。真ステイシーの出番はここで途切れる。
一方その頃、ゼンカイジャー御一行はおみくじ結果で右往左往していた。
凶・中凶・大凶とランクアップするおみくじ。キュウレンジャーでもラッキーマンでも「強運最強」ということは散々言われている。同様にこの摂理をそれを逆手に取った怪人は最強なのである。かつてボウケンレッドもこの手の敵には苦戦を強いられていた。対応策は「運気を上げる」しかなく、それこそ運頼みだ。(そしてそんな開運フォームは安易に召喚しないという制作陣の強い意思。代わりに呼び出されたのは公式が触れていいのかという中の人都合ネタ)
ゼンカイジャー達の対応策は「不幸のおすそ分け」という対策ですらない力技。彼らの不幸にワルドを巻き添えにしていく。まぁ、ゼンカイジャー達ってだいたい強引に突破することが多いから当然といえば当然なんですけど…。
巨大戦まで持ち込むも苦戦しているところにゲゲステイシーが現れる。「しかたないな。」とボソっとつぶやくと、クダイテストからオミクジ成分を抜き取る。
「え、今なにしたの?」と詰め寄られ、「まぁ実は神なんだ。」と世界の創造主アピールすることで次回へ続く。
ゼンカイジャーもクライマックスに向かって走り出している感じはあるけれども、まだ今後どうなるかイメージがわかない。
イジルデ&ボッコワウス&バラシタラはボスラッシュばりに撃破するんだろうけど、本当にゲゲとステイシーをどういう扱いに持っていくのだろうか。
ネタバレ感想『仮面ライダーセイバー 深罪の三重奏』期待以上のおもしろさ。大人でビターなVシネマ
Vシネクスト『仮面ライダーセイバー 深罪の三重奏』が期間限定上映がはじまりました。
セイバー本編に乗り切れなかったので正直、観に行くかどうか躊躇ったんだけども、続編Vシネ商法はまだ頑張ってほしいので応援の意味を込めて行ってみた。
とはいえ、Vシネクストシリーズって期待のハードルをくぐるようなことが多いイメージなので、あまり期待はしないようにしてみた。
いやはや、深罪の三重奏、かなりよかった。
ゴーストもそうなんだけど脚本家の福田さん、本当はもっと色々突っ込んだダークなお話を書きたいんだろうな。東映かバンダイか、放映時間帯か、思うようなモノが作れずに相性が悪そう・・・。Vシネであればニチアサに比べて自由度が高まるからかかなり濃厚なドラマを見せてもらえた。
それにVシネの中でも傑作と名高い「スペクター」と同じく上堀内監督とのタッグなのが幸いしたか。ライダーシリーズのVシネのなかでも上位に入る出来だと思う。
特撮以外の撮影も増えた上に、今回の内容がニチアサじゃないことで、特オタじゃない大人でも楽しめそうな演出の映画に仕上がっていた。個人的にはもう少しだけ説明がほしいとこだけど笑
セイバー本編での8年後。トウマはかつての戦いで父親を失った少年、陸を養子に迎え父親代わりとして育てていた。そんな中、剣士が次々と消失するという事件が起きていた。
以下ネタバレしつつの感想となります
話はトウマ、倫太郎、賢人の3人がそれぞれ進行していく。
これまでの映画とちょっと違うのが、「別々の物語が、最後ひとつの大きな事件にたどり着いて、協力して解決する」と言う構成になっておらず、3人が独立して物語を進めて解決へ導く。撮影スケジュールか何かなのか、それぞれの絡みも全然ない。記憶を失った倫太郎と賢人が偶然に出会うくらい。全然知らない他人同士なのに妙に親近感というか縁を感じる演出はとてもよかった。
今回の話の主題は「救われた命と救われなかった命」である。
よく語られるテーマな気がしたけれども、ニチアサ系では初だっけ。ちょっと思い出せない。。。
セイバー本編における最終決戦。剣士たちは死にものぐるいで戦った。街にあふれる怪人を必死に倒し、多くの命を救ってきた。しかしその一方で「救えなかった」命もある。自分は助かったのにどうして恋人は救われなかったのか、なぜ親は助けてもらえなかったのか、間に合わなかったのか。助けられた反面、強烈な喪失を経験してしまったひとたちがいる。喪失を埋めるため、剣士たちに怒りの矛先が向けられる。「八つ当たり」でしかないのは明白なんだけれども、これに関しては理屈じゃないからなぁ。
倫太郎は父と名乗る男からそのことを突きつけられる。そして、父は「救えなかった命を弔うためには剣士の存在を消していく必要がある」という。倫太郎は苦悩する。自分はこれまで間違っていのだろうか。そして、悩んだ結論として父と対峙する。
倫太郎って曇りが似合うよね。世間知らずなで家族思いで人一倍ピュアな好青年だから曇らせたくなるのは分かる。倫太郎編は父親との再会と決別だったり、異世界に住む青の衣装の戦士ってところがスペクターとダブった。
戦闘シーンでは救われなかった人たちの幻影に襲われ、血みどろのバイオハザード演出がVシネってことを際立たせてくれる。悩みに悩み抜いた倫太郎が「僕は剣士です」と言いながらライダーキックを決めるシーンは必見。やってることと言ってることが違っちゃってるけど、めちゃくちゃいいシーンなんですよ!
賢人はこの8年の間に翻訳の仕事もうまく行っており、恋人とも結婚間近だった。彼女とアラジンとジーニーのコスプレして、イベントに一緒に行ける仲ってのがいいよね。そういう楽しみ方を一緒にできるのって、これまでトウマが担っていた部分なんだよね。
しかしこの恋人、実は賢人に復讐する機会を狙っていたのだ。彼女は剣士達の戦いで当時の恋人を失っていた。他の人から「賢人」の記憶を抜き去り、最後は賢人本人を始末するだけだった。なのに、8年もの歳月を費やしてしまった彼女。もう感情がわからなくなり、涙なみだの戦いとなる。エスパーダの強化フォームもVシネマ特有のチープ感なくて普通にかっこよかった。もう少しだけ活躍してほしいくらい。そもそものエスパーダがかっこいいんだけどね。
倫太郎も賢人も二人を知るものはそれぞれ父親と彼女だけになっていた。
そして、二人を倒したことにより、倫太郎・賢人を知る人がいなくなり二人は消滅する。電王方式というか、もしかして一般的なSF手法なのかな。愛する人を倒し、一緒に消えていく儚さよ。。。
残る剣士はトウマひとりになった。
芽依からも記憶を抜き去り、彼を知っているのは息子の陸と愛犬ラッキーだけだ。
親友の間宮がラッキーを狙う。記憶から抜くだけじゃなく、記憶を捏造できることでトウマの幼馴染として懐に入り込んでいた。まぁ、BLEACHの挟み込む能力ですよね。トウマに幼馴染がいるってこと自体が違和感でしかない(失礼)
にしても、トウマは8年経っても見た目変わらなさすぎて・・・。8年後って設定に無理があったか。性格はかなり落ち着いた作家さんになってた。回想シーンで昔のトウマ出てくると暑苦しくてうざったいw
一応、父親と彼女に力を渡したのは間宮ってことになっているけど、その他真相の種明かしパートはよくわからんかった。陸と同一人物で、陸が聖剣を拾ったことで生まれたのが間宮で、間宮としてトウマに復讐を企てる。まぁ、たぶん成り立ってるんでしょう。笑
そして!どうなってんだろ〜って頭を整理していたのところを、エンディングに全部持っていかれた!
トウマ・倫太郎・賢人・芽依のエンディングが素晴らしい。PV含めてめちゃくちゃオシャレ。ドラマ『カルテット』みたいな感じでキャラソンとかそういうのじゃなかった。いつかYoutubeに公式でPV載せてくれないかな・・・。まぁ無理か。強めの顔面・おしゃれな音楽、これはぜひ劇場で!
夏映画がセイバー&ゼンカイジャーになっちゃったからセイバー初の単独長編劇場版。
セイバーってむしろこういう路線でやったほうが楽しかったんだろうな。そういう意味ではVシネマでやれたことは良かったと思う。想像以上に満足感ある1作となった。
映画『彼女が好きなものは』とドラマ『腐女子、うっかりゲイに告る』の比較感想
『彼女が好きなものはホモであって僕ではない』浅原ナオト 2018 KADOKAWA
すっかり記事公開タイミングを逃してしまった…。なんか今更感あるけど、、、
小説原作。残念ながら原作未読ではあるが2019年のドラマで同作を知る。
ちょうど『おっさんずラブ』の劇場版が発表された時期だったかな。『おっさんずラブ』では数少ないストレート男性役だった金子大地が主演で発表されていて、「おっさんず」キャストはなにかとLGBTに縁があるのかなとか思った記憶がある。観てみると「腐女子、うっかりゲイに告る」とかいう軽いノリのLGBTコメディのようなタイトルの癖に、なかなかに濃い性描写と重厚感ある内容と演出にグイグイと引き込まれていった。
中でも金子くんの演技は本当に素晴らしかった。端正な顔立ちとミステリアスな雰囲気は神秘性を感じるし、かといってコミュニケーションを取らないわけでもなく周りとの関係構築もそつなくこなす。周囲に溶け込み、擬態し、息が詰まりそうな社会を必死にこらえている。世間一般の「普通」でありたい少年を完璧に演じきっていた金子くん。「安藤純」というガラスのように美しい少年は、完全に金子大地でインプットされていた。
実写映画が発表されたのはいつだっただろうか。「あれ、このタイトルって」比較的最近みたドラマが続編ではなく別物として映画化が発表されたのが不思議に思った記憶がある。
劇場版の主演は神尾楓珠。「そうきたか‥。なるほどなぁ。。」この配役に関しては甲乙つけがたい。端正な顔立ちのミステリアスな少年、そういう役を何度もこなしている実力派俳優だ。菅田将暉主演の『3年A組-今から皆さんは人質です。』の生徒役で登場して目が釘付けになった。それまでも『アンナチュラル』『シグナル』等でメディア露出はあったようだけど、僕の初対面は人質の彼だった。
吸い込まれるような目、20歳前後とは思えない謎の色気をまとった俳優はめずらしい。
ミステリアス・腹黒・無邪気までのフリ幅ある演技ができるし、年齢の割にベッドシーンが多いイメージもある。安藤純という男を任せることができる信頼できる俳優だ。
どちらも観た感想、主演に関しては金子くんも神尾くんも本当に素晴らしい。そこにいたのはどちらも確かに安藤純であった。
人物別・映画ドラマ比較
安藤純と三浦紗枝
さて、ドラマ・映画の両作品を見た感想。
個人的にはドラマのほうが好きだし、完成度が高かったように思う。
最終的には細かい心理描写するだけの尺分ドラマが有利だった。映画2時間とドラマ30分×8話=4時間、この差は大きい。映画はどうしてもダイジェスト的にイベント消化せざるを得ない。肝である安藤くんの内面や、クラスメイトの揺れが映画だと物足りなさを感じる。
特に僕が好きなのはドラマでの観覧車告白シーン。安藤くんが喉から手が出るほど欲している「普通」を手にするチャンス。家族を愛して家族を求めて家族を諦めていた安藤からすれば、みんなが当たり前のように告白して付き合って結婚できる世界がどれだけ羨ましいか。あの観覧車での「欲しい」の狂気のような内面演出が堪らなく好きだ。
それが映画だとかなりマイルドになっていたのが、見ていて残念だった。いや、あれは金子くんの演技と演出勝ちなんだとは思うけれども、あのシーンが好きなだけあってアレを神尾くんが演じるとどうなるのかとても楽しみにしていたので・・・・。
一方で、映画版の好きなシーンはヒロイン三浦さんによる演説のシーンだ。
ドラマだとクラスメイト総出で教員たちを抑え込みながら演説をサポートしていたけれども、さすがに茶番感が拭えなかった。
その点映画では「人の話を遮るな」と指導された小野の意趣返しを食らい、スンと黙っちゃう先生方。まぁ、まだこっちの展開のほうが好みかな。どっちの展開にしろ終業式乗っ取りで腑に落ちる状況にするのは難しいだろうし。
三浦さんによる腐女子カミングアウト演説も、ドラマは冒頭から漫談を始めるかのようにスラスラとコメディタッチで話し始めたのに対し、映画はオタクがまとまりない脳内から必死に言葉を紡ぎ出しているような感じで演説は明確に印象が違ったな。妙に明るく腐女子を語るドラマ版三浦さん、狂気を感じて怖かった…。その後のクラスメイトによる擁護も相まってドラマ観ながら「これまですごく良かったのにどうしてこうなった・・と頭を抱えたなぁ」そういう意味ではドラマのインパクトは大きいんだけどね。
というか三浦さんのキャラ好きじゃないんだよね。結構ゴリゴリに主張してくるし
助演のクラスメイト
親友の亮平役、ドラマ版の小越勇輝は得オタ的には「仮面ライダーキバ」の中性的な顔立ちが頭から離れない。ドラマだと特徴的な髪型だったけど、原作もそんな感じなんだろうか。映画版の前田旺志郎はいい役者さんになったね。でもドラマと比べるとやはりマイルドな感じ。髪のインパクトだろうか。
そういやドラマでは「亮平とセックスする夢を見たことがある」と語っていたのに対して映画では「亮平のことそういう目で見たことないよ」って言ってた。原作はたぶん前者なんだろうけど、大人な男性と交際している安藤の好みから想像すると、後者が正しく、亮平を性的に見たことがないんじゃないかな。
小野役、ドラマ版の内藤秀一郎は仮面ライダーセイバーですね。このヒール役のおかげでマジで小野大嫌いですw
同様に映画版の三浦りょう太も嫌な役なのでやっぱり小野っちは嫌いですね。号泣して後悔している描写が入ろうが、演説のアシストをしてくれようが、マジで大嫌いだ。
映画の三浦くん、同年同季の土ドラ「顔だけ先生」で神尾くんの教え子なんだよね。同じ時期に見る学園モノで方や先生、方や同級生なんて不思議なものだ。(「顔だけ先生」の園芸部所属の色黒の子も「彼女が〜」のクラスメイトにいたよね)
取り巻く人々
安藤の交際相手のイケオジ枠。これは甲乙つけがたいな。どちらも大人男性の魅力・フェロモンを醸し出していた。元の芝居の上手さもあってどちらも「悪いイケオジ」でしかなかった。
誠さん、コウモリ男としての嫌悪感以上に、男子高校生をセフレとして抱えているってことに吐気がする。高校生側がパパ活みたいに割り切って互いに都合がいい関係を築いているならまだしも、安藤は純粋に誠さんに好意があるのが胸糞悪い。この先も安藤みたいな、繊細で純粋で美しい少年を貪って生きていくんだろうな。そんな都合いい若者なんかそうそう出会えないだろうが。
そういえば二人の出会いってドラマでさえも描写がなかったけれども、原作には全くないのかな。
安藤の母親
難しいけれども、尺の上で描写が多かったドラマ版のほうが好きかなぁ。
母子家庭で忙しく、なかなか一緒に食事もできないけれども一人息子の純を愛しているのがひしひしと伝わってくる素晴らしい母親だった。ドラマ・映画どちらも自然で迫真でとてもいい。それだけに母親と純のシーンのたびに胸が苦しくなる。「母さんも昔憧れの先輩がいてね」という振り絞った精一杯のフォローで地雷踏んでしまうのが痛々しくて…。これはドラマ・映画どちらもよかったけど、ドラマのほうが尺が多い分より生々しくてグロかった。
全く顔も明かさずにチャットだけでやり取りしていた相手。映画版では磯村勇斗が突然室内に現れて純と語り始める演出だった。純の心を吐き出せる重要な対話相手であり、物語の核であるファーレンハイト。そのクセ扱いが難しそうなキャラクターだなと感じた。ドラマを知っているから映画は不思議な演出で登場させたな、とか思ったけれども中盤で演出でしたよ、と種明かししてたから映画だけ見た人も理解はできそうだと安心した。映画版ではTwitterと質問箱でつながってそのままメル友(?)というかメッセージを送り合う仲になったという説明が細かくてよかった。
ファーレンハイトも安藤と同じく繊細で感受性が豊かなんだよね。難しい事柄を省いて「ただし摩擦はゼロとする」と安藤は例えた。ファーレンハイトもその意図を理解した上で「そうしないと理解ができないから世界を簡単にして省略する」と返した。抽象と具体を切り分けて例示に乗っかって返すことができる彼、めちゃくちゃ理解力あるよ。それだけの世界を見る目があるならば、もう少しだけ生きていてほしかったな。
映画では彼が死を選んだ背景が違ったと思う。親戚の兄貴に告白して親バレしたとかそんな感じ。ドラマだと年上の恋人がエイズで亡くなって親バレで線香もあげさせてもらえず絶望だったっけ。ドラマの設定が複雑だからか、彼はドラマでまた「世界を簡単」にするために作り変えられてしまったわけだ。。。
世界をわかりやすくするために摩擦をゼロにしている。
何気ない、耳に馴染みのある表現を、こんなに殺傷力の高い言葉にしてしまった筆者のナオトさん。Wikipediaによると自身の同性愛をカミングアウトしているとのことで、彼自身も安藤のような繊細なひとなのだろうかと想像してしまう。好きはLoveとLikeではない、勃つ好きと勃たない好きだ、というのも名言だ。
火10ドラマで「LikeじゃなくてLoveです」なんていう甘ったるい言葉で視聴者をキュンキュンさせている制作陣よ、そろそろ「不能イケメンの勃たない好き」を題材にしたドラマでキュンを作れるか試してくれないか笑
あ、水10の「恋です」がそれか。。。
原作がある作品の映像化。良い部分もあれば悪い部分もある。短いスパンでドラマも映画も作られ勢いのある作品。時期も近いから比較もしやすい。正直、ドラマが良すぎたところがある。ただひとつ分かるのは、原作が丁寧で美しくてグロテスクな素晴らしかったということだ。